【ハヤシダ・ファミリア デビュー!(2月19日)】
2月19日(木)
ハヤシダ・ファミリア サクソフォンカルテット デビューリサイタル
古賀政男音楽博物館けやきホール
フォーレ(林田和之編)/ペレアスとメリザンドop.80より 前奏曲
ミヨー(小野澤崇編)/フランス組曲
デザンクロ/サクソフォン四重奏曲
D.スカルラッティ(林田和之編)/ソナタ
L424(K33)、L413(K9)、L486(K13)
J.S.バッハ(林田和之編)/
協奏曲ニ短調BWV974(原曲A.マルチェッロ)
シャコンヌ(無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータBWV100より)
S.Sax林田和之、A.Sax渡部瞳、T.Sax浅見祐衣、B.Sax高石浩貴
この日2本め。
雲井雅人サックス四重奏団のDNAを次の世代へと繋げるという使命感のもと生まれた新しいカルテット。
林田さんの熱意と志と憧れとが一杯に詰まった演奏会だった。
小澤征爾さんへのオマージュであるフォーレ「ペレアスとメリザンド」の前奏曲に始まり、全体の重心といえるデザンクロの四重奏曲を経て最後のバッハ「シャコンヌ」へ、そしてアンコールに再びフォーレ(ミサ・ブレヴィスより「サンクトゥス」)が還ってくる全体の構成と選曲。曲順、調性の配置、編曲、ステージ上の並び方に至るまでコダワリの塊。
演奏自体も勿論。私としてはデザンクロがとくに共感度高かった。この曲はまず、このように全員の音が聞こえるようにちゃんと鳴らして和声をきちんと見せた上で、その和声の推移とうねりと立体感で音楽が進んだり緩んだり浮いたり沈んだりするように作るべきなのだ。デファイエとか昔のフランスのカルテットは皆そうやっていたし、私自身もそういうものだと思ってやってきたのだが(私がかつて10年以上在籍し活動したフロート・サキソフォンアンサンブルも正にそうだった。「フロートと似た音がする」、と言ったら当時をよく知るとある知人が同意してくれた)。
最近よく聴く、主声部と伴奏、という低次元のバランスと抑揚とで作られたデザンクロとは別物だった。
林田さんは実によく喋る。曲目解説はすべて林田さんの口頭。早口の京都弁で、例えばデザンクロなら、私だったら2,000字くらい費やして文章で書くような内容の楽曲分析と和声分析を、ものの数十秒でまとめて喋り尽くしてしまった。
このお話を聞くだけでもチケット代の価値がある、と言ったら言い過ぎか。
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