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2025.10.28

【クセナキス特集~シンフォニエッタ静岡(10月10日)】

F_251010

10月10日(金)
シンフォニエッタ静岡 第81回定期
オール・クセナキス・プログラム
三鷹市芸術文化センター・風のホール

ヤニス・クセナキス/
アトレ(Atrées)
ネシマ(N'shima)*
エペイ(Épéï)
ワールグ(Waarg)
*鳥木弥生、松浦麗(mezzo-sop.)
指揮:中原朋哉

クセナキスといえば、コンピュータによる確率論的な計算を作曲に持ち込んだ超前衛的な作曲家として、コンサートプランニングの現場ではある種の「飛び道具」として扱われがちな人だけれど、それをフランス由来の(多少異端ではあるが正統的な)音楽史の線上にある作曲家と捉えて、室内オーケストラ(と室内楽の間の編成)のレパートリーでその作風の軌跡を、丁寧で良心的な演奏によって追った(ちょっとウェーベルンを思わせる初期作「アトレ」、70年代の「ネシマ」と意外にもわかりやすい起結を持つ「エペイ」を経て、80年代の総括的な「ワールグ」に至る)、貴重な機会となった。
野々村禎彦氏による曲目解説は大変興味深く、ギリシャに出自を持つクセナキスがなぜフランスの作曲家と見なされるようになったか、評伝的記述も含めて簡潔に説明されていた。

いつもは曲目解説を担当する中原氏は今回は気合の入ったエッセイを2篇書かれていて、クセナキスの記譜法についての疑問や楽譜出版社の杜撰な管理ぶりに始まり、十年一日のごとく代わり映えのしないプログラムを並べ、補助金の獲得が活動の目的になってしまったかのような既存の演奏団体や、芸術文化振興の本質を理解しない(しようとしない)行政のあり方について舌鋒鋭く告発していて痛快である。音楽という崇高なものを「利用して」いい加減な仕事を企む連中への嫌悪と批判は、私自身も100%の共感を持つものである。
団体名の欧文表記がSinfonietta JAPANとなっているのは、エッセイでも触れられた改名の前兆だろうか。行政の暗黒面の象徴でもあるようなスプリンクラー事故案件の早期解決と、楽団の清々たる再出発を心待ちにしたい。

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シンフォニエッタ静岡|スプリンクラー事故から3年、優れた作品を繋ぐ

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