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カテゴリー「マルセル・ミュール Marcel Mule」の記事

2017.02.17

引き継がれゆくマルセル・ミュール

グリーンドア音楽出版から今般発売された、マルセル・ミュール(Saxophone、1901-2001)の復刻CDについて書いてみたい。

昨年10月発売の「独奏編」(2枚組)と、今月発売の「四重奏編」の2タイトル。
ご存じ木下直人さんの原盤提供とこだわりのデジタル・トランスファーによる、内外でこれまでに幾つか出たミュールの復刻CDの中でも、収録内容と取り出された音の素晴らしさという点で「これ以上のものは今後世界のどこでも不可能」(木下さん談)というレベルのものと思う。

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独奏編(GDWS-0025~26)

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サクソフォン四重奏団編(GD2072)

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2011.01.15

ミュールの新しい復刻盤

巨匠マルセル・ミュール(1901-2001)の昔のSP・LPレコードの復刻CDをいくつか制作、発売しているグリーンドア音楽出版から、昨年暮れに新たな復刻CDが発売された。

Marcel Mule
マルセル・ミュール・サクソフォン四重奏団(GD2035

Marcel Mule
マルセル・ミュール Historical Recordings 1946-50(GD2036

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2010.06.24

マルセル・ミュールの誕生日に

Marcel Mule
Marcel Mule...Encore!(Clarinet-Classics CC0021)

本日6月24日は、名匠マルセル・ミュールの109回めの誕生日。
ミュールの録音の中で私の最も好きな、サン=サーンスの「白鳥」(1932年録音)を聴きつつ。

EMIの国内発売盤は廃盤となって久しく、商業盤ではこのClarinet-Classics盤でしか入手できない。
いま鳴っているのは、以前木下直人さんに譲っていただいた、オリジナル復刻の音源。
考えうる最良の環境でトランスファーを施し、ノイズ(針音)を低減するような細工も一切していないので、盛大な針音はあるものの、リアリティに関しては商業盤の比ではない(ある意味最新録音にも勝る)。

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2009.01.29

グリーンドアのマルセル・ミュール第3弾

昨年暮れに発売された、マルセル・ミュールの新たな復刻盤について書いてみる。

Marcel Mule
マルセル・ミュール Saxophone with Piano and Qurtet(グリーンドア音楽出版/GD2023)

グリーンドア音楽出版からのミュール復刻シリーズとしては、「ヒストリカル・レコーディングズ」「コンプリメンタリー」に続く3タイトルめとなる。
このCDの紹介(企画制作元のWebページ)はこちら

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2007.12.08

【連載】マルセル・ミュールの生徒たち 最終回

この連載の趣旨、見方については連載第1回のエントリをご参照ください。

1966-1967

BALLION, Jean
BOUSQUET, Jean-Louis
BREBBIA, Daniel
CATENNE, Daniel
COLLET, Jean-Claude
DEMANNEVILLE, Gervais
LOUVEL, Claude
MANCEAU, Régis
NET, Jacques
PODEVIN, Michel
PORTE, Georges
THYMEL, Christian
POTTS, Leo (U.S.) Auditeurs.

試験曲:Sonatine (Georges Dandelot)

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2007.10.10

【連載】マルセル・ミュールの生徒たち 24

この連載の趣旨、見方については連載第1回のエントリをご参照ください。

1965-1966

ADAM, Noël
BALLION, Jean
BONNIN, Jean
BOUTIN, Pierre
BREBBIA, Daniel
CATENNE, Daniel
COLLET, Jean-Claude
GAUDET, Daniel
LEMONNIER, Francis
NET, Jacques
PODEVIN, Michel
PORTE, Georges

試験曲:Concerto (2, 3) (Ida Gotkovsky)

Pierre BOUTIN(1942-)はオルネー=スー=ボワ(Aulnay sous Bois)の音楽院のサクソフォンの教授を務め(ということはジェローム・ラランの前任者か?)、いくつかの独奏曲やエチュードが出版されているほか、画家としても活躍しているとのこと。

LP_REM10826Daniel GAUDETの名前を検索していたら、いきなり見覚えのあるレコードジャケットの写真が挙がってきた。
連載の18で紹介したセルジュ・ビションの率いる、ローヌ=アルプ・サクソフォン四重奏団(Quatuor de saxophones Rhône-Alpes)のアルト奏者(テナーDaniel Cochet、バリトンChristian Charnay)。
このレコード(REM.10826)は所有していた。演奏者のプロフィールは載っていない。

Noël ADAM、Jean BONNINは、情報を見つけることができず。

次回は連載最終回です。

2007.08.09

【連載】マルセル・ミュールの生徒たち 23

この連載の趣旨、見方については連載第1回のエントリをご参照ください。

1964-1965

ADAM, Noël
BALLION, Jean
BONNIN, Jean
BOUTIN, Pierre
CATENNE, Daniel
ELMORE, Vicki (U.S.)
GAUDET, Daniel
LEMONNIER, Francis
MAGNAC, Jean-Pierre
NET, Jacques
PODEVIN, Michel
TROUSSELET, Michel
VIATGE, Gilbert
TAYLOR, Marshall (U.S.) Auditeur.

試験曲:Fantaisie caprice (Jules Selmer-Collery)

Jean-Pierre MAGNACは、1974年からナント(Nantes)の、1990年からマルセイユ(Marseilles)のコンセルヴァトワール教授だったとのこと。

Michel TROUSSELETは、のちにギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団のメンバー。QSP(パリ・サクソフォン五重奏団)のメンバーでもあった。ベゾン(Vaison-la-Romaine)のコンセルヴァトワール教授という記述もあるが未確認。
(追記)2001年のギャルド来日公演のメンバー表に名前があった。ギャルド最後のミュール門下生である。

聴講生であったMarshall TAYLORは、ノースウェスタン大学大学院出身、ユージン・ルソーと同じくフルブライト奨学金を得てパリ音楽院に学んだ。現在、フィラデルフィア聖書大学、テンプル大学他で教鞭をとる。
Dorn Publicactions(Saxophone Journalの版元)のプロデュースによるマルセル・ミュール特集ページで、彼の筆による追悼寄稿文を読むことができる。

2007.07.14

【連載】マルセル・ミュールの生徒たち 22

この連載の趣旨、見方については連載第1回のエントリをご参照ください。

1963-1964

ADAM, Noël
ARNOULT, Jean
BONNIN, Jean
BOUTIN, Pierre
DEMARLE, Guy
DEPUYDT, Jacques
DUCROCQ, Daniel
ELMORE, Vicki (U.S.)
ETHERIDGE, George (U.S.)
GAUDET, Daniel
JUILLOT, Michel
MAGNAC, Jean-Pierre
PODEVIN, Michel
PRATI, Hubert
TROUSSELET, Michel
VIATGE, Gilbert
MOORE, Robert (U.S.) Auditeur.

試験曲:Divertimento (Roger Boutry)

おお、ブートリーのディヴェルティメントだ!

この年の一等賞受賞者の中で日本で馴染み深いのは、なんといってもジャン=イヴ・フルモー四重奏団の創設メンバー(テナー)だったGuy Demarle氏でありましょう。
フルモー四重奏団では、他の3人は一世代若いデファイエ門下だった中にあって、ひとりだけ離れた最年長、飄々とした風情ながら、独特の存在感を漂わせた方だった。
もともと4人とも、パリ音楽院に入る前は、ルーベ(Roubaix)の音楽院で同門同士だったそうだ。

フルモー四重奏団は、1988年川崎でのワールド・サクソフォンコングレスのための初来日以来、しばらくは毎年のように日本に来て、夏の終わり頃に東京でリサイタルを開催し、八ヶ岳山麓でのヤマハ主催のサクソフォン・セミナーに4人まとめて講師として参加されたりしていた。
このセミナーには私自身も何度か参加し、一生忘れることのないだろう輝かしい夏の日々の記憶の1ページになっている。
八ヶ岳ではレッスンは原則的に聴講OKだったので、Demarle氏やPierric Leman氏(アルト)の自室でのレッスンもいくつか聴かせていただいたものだ(フルモー御大のレッスンは、なんとなく畏れ多くて足が向かなかった)。
Demarle氏のほのかに酒くさい(^^;部屋を、今でも思い出す。

1995年に惜しくも急逝され、フルモー四重奏団はメンバーを交代して現在に至っている。

Quatuor J-Y.Fourmeau, 941024

フルモー四重奏団、創設メンバーでの最後の日本公演のチラシ(1994年)。
このときのDemarle氏、たしかになんだか急に老け込んだような印象があったけれど、まさか最後の来日になろうとは。…

他の方では、Jean Arnoult氏が、ディジョン(Dijon)のコンセルヴァトワール教授だった(1970-2003)、という記述を発見。

2007.06.24

【連載】マルセル・ミュールの生徒たち 21

この連載の趣旨、見方については連載第1回のエントリをご参照ください。

1962-1963

ARNOULT, Jean
CARRE, Jacques-Louis
DEFIVES, Marcel
DEMARLE, Guy
DEPUYDT, Jacques
DUCROCQ, Daniel
GAUDET, Daniel
JUILLOT, Michel
MAGNAC, Jean-Pierre
MEYER, Robert (U.S.)
PRATI, Hubert
ROGGE, Richard (U.S.)
SURGET, Michel
TROUSSELET, Michel
VIATGE, Gilbert
DINH DANG, Dac (Vietnam) Auditeur.

試験曲:Allegro, arioso et final (Pierre Lantier)

本日2007年6月24日は、マルセル・ミュール師の106回めの誕生日でもあります。

Michel Surgetは、Iwan Rothらと共にSwiss Saxophone Quartettを結成、のちには自身の名を冠した四重奏団で活躍されていた模様。ローザンヌ音楽院でも教えていたようだ。
Richard Rogge、Marcel Defivesについては、探しきれず。

Guy Demarleの名前に、おっ、と反応される方もいらっしゃると思いますが、こちらは次回に詳しく書きます。

2007.05.15

【連載】マルセル・ミュールの生徒たち 20

この連載の趣旨、見方については連載第1回のエントリをご参照ください。

1961-1962

ARNOULT, Jean
CARRE, Jacques-Louis
CLAUZEL, Claude
DEFIVES, Marcel
DUCROCQ, Daniel
FAURE, André
FIGUIER, Jean-Claude
JUILLOT, Michel
MAGNAC, Jean-Pierre
MEYER, Robert (U.S.)
PRATI, Hubert
ROGGE, Richard (U.S.)
SEFFER, Joseph (Hongrie)
SURGET, Michel
TANGUY, Claude
VIATGE, Gilbert

試験曲:Saxiana (Gaston Brenta)

Claude CLAUZELはペルピニャンPerpignanのコンセルヴァトワールの教授となったようだ。Claude TANGUYは探しきれず。
一等賞卒業者ではないが、ハンガリー国籍との注があるJoseph SEFFERはどうやら、フランスのジャズ・ロック界の巨人でたびたび来日もしているサクソフォン奏者、ヨシコ・セファーYochk'o Sefferと同一人物らしい。
ヨシコ・セファーで検索すると、物凄くたくさんの数のサイトがヒットします。
André Faure(Fauréではないので「フォール」と読むのか?)も、一等賞ではないようだが、ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団のメンバーとなっている(1975、87年の名簿に名前がある)。
ギャルドの団員でパリの一等賞卒業者ではない方というのは少ないのではないだろうか。

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