ビゼーのピアノ曲
今日はお気楽更新で新着CDのご紹介など。
新着といっても入手したのはもう1ヶ月以上前なんですが。
珍しい、ビゼーのピアノ曲集(アインザッツ・レコード)。
今日はお気楽更新で新着CDのご紹介など。
新着といっても入手したのはもう1ヶ月以上前なんですが。
珍しい、ビゼーのピアノ曲集(アインザッツ・レコード)。
もう2週間近く経ってしまったが、8月16日の発表会の日の日記にやっと、ふり返りを追加。
今年の発表会は本当にいろいろと印象的で、書き始めたらむやみに長くなってしまった。
話は変わって本日は、アンドレ・クリュイタンス指揮パリ音楽院管弦楽団によるビゼー「アルルの女」「カルメン」のCD(1964年録音)について。
新年度。
しまった!嘘つき忘れた(笑)
CD話の続き。
昨日書いた「第九」が含まれる、今般再販のカラヤン名盤1600というシリーズのCDの中に、1970年ドイツ・グラモフォン原盤のビゼー「アルルの女」他のアルバムが含まれている。
オーケストラはベルリン・フィル、サクソフォンは当然ダニエル・デファイエ(名前が載っている)。
先日、ミンコフスキの「アルルの女」についての記事を書いた時に、「聴きくらべ-『アルルの女』」というカテゴリがこのブログにはあったことを久々に思い出した。
何年も忘れていましたよ(しかしなんでわざわざこんなカテゴリを作ったんだっけ)。
せっかく思い出したので、とっておきのをひとつご紹介。
1991年に発売された、「東京フィルハーモニー交響楽団名演集」と題する5枚組のCDボックス(ナミ・レコード)がある。
楽団創立80周年を記念して編集されたものだそうで(ということは来年は創立百年か…)、尾高忠明指揮のドヴォルザーク8番のプラハ公演をはじめとする、この老舗オーケストラの1980年代の貴重なライブ録音が集められている。
つい最近も銀座の○野楽器の店頭で見かけたので、まだまだ入手可能だろう。
ちょっと前に届いた、マルク・ミンコフスキ指揮ルーブル音楽隊(les musiciens du louvre)によるビゼー「アルルの女」&「カルメン」のCD(naive)。
見てのとおり、ハードカバーの本みたいなずっしりした外見。
ゴッホ、ゴーギャン、そしてフランシス・ベーコン(1909-1993)にジョアン・ミッチェル(1926-1992)といった人の絵画をふんだんに配して、まるでCD付きの画集のような趣である。
シュターツカペレ・ドレスデンが来日中。
旧東ドイツの、私のとても好きなオーケストラで、一度生で聴いてみたいのだが、今回はありえない値段設定(S席29000円!)と興味のない指揮者ゆえ、見送り。
スウィトナーがこのオーケストラを振ったモーツァルトの交響曲(Deutsche Schallplatten原盤)は、大学生の頃からの愛聴盤だった。
1986年頃にCD化され発売されたもので長年聴いていたのだが、最近ハイパー・マスタリング・シャルプラッテン・ベストというシリーズで再発売されたものを試しに聴いてみたところ、音質向上が著しいので、買い替えてしまった。
同じ音源でも、CDのマスタリングによって音色が変わる例は多いけれど、ここまで印象を一新したものは珍しいかもしれない。
今日はそのCDではなく、同じシリーズで再発売された「アルルの女」ほかの話。
ビゼー/「アルルの女」組曲第1番、第2番、小組曲「子供の遊び」、組曲「美しいパースの娘」
ハインツ・レークナー指揮 ベルリン放送交響楽団(KICC9414)
上のリンク先にもある、宇野コーホー氏の煽り文句につられて買ったようなところもある(宇野氏の口調というか御意見は、笑い話の肴にしつつも、結構参考にしている)。純ドイツ風の「アルルの女」てのは、どんなもんでしょう、と思って聴いてみたが、まあ、ビゼーはビゼーでした。いくらなんでもいきなりブラームスみたいな音になったりはしない。
オーケストラはドレスデンではないけれど、ちょっと共通する印象のある、ベルベットのような感触の瑞々しく溶け合った響きは、なかなか新鮮。ソリスト集団のような昔のフランスのオーケストラの音とは、対極か。
サクソフォンはオケのクラ奏者の持ち替えだろうか。なかなかこの、何と申しましょうか、強烈な音だ。
時は1970年代、ところは「鉄のカーテン」の向こうの東ドイツ。すぐ隣のベルリンフィルで、フランス人のデファイエという人がどんなサックスの音を出していたか、なんて、絶対知る機会はなかったんだろうなあ。
「下のシの音?p?出にくいんだよねこれ、いいや吹いちゃえ」、とばかりに、ブリッと吹いてしまう、みたいな感じ。
だがこの「アルルの女」第2組曲のメヌエット、スコアをよーく見てみると、あきらかにフルートソロよりサックスのオブリガートの方が大きく出るように書いてないか?…ということに気付かされる演奏でもある。
「アルルの女」のスコアは、こうしていろいろな演奏とともに読み返してみると、今なお新しい発見がある。
指揮者のジョージ・セルは、「オーケストレーションの勉強をしたかったら、ビゼーのスコアを徹底的に読め」、と若い音楽学生にアドバイスしていたそうだ。判る気がする。
連載は、忘れた頃にupされる。(^^;
ビゼー/劇音楽「アルルの女」op.23
ミシェル・プラッソン指揮 トゥールーズ・カピトル管弦楽団
ビゼーが、ドーデーの戯曲「アルルの女」の上演のために、劇場の小オーケストラ(&合唱)のために書いたオリジナルの劇音楽ヴァージョンの、世界初CD(初録音ではなかったらしい)。
昨日のエントリに書いたジュリーニの「新世界より」と同じく、この8月24日に東芝EMIよりめでたく再発売された。
私が持っているのは、1989年の夏に発売された国内初出時の盤だが(上の画像)、嬉しいことに今回の発売も基本的に同じジャケットデザインです(EMIのロゴマークが違う)。
「アルルの女」の劇音楽版といえば、最近ホグウッド指揮バーゼル室内管によるCDが発売されているが(Arte Nova)、実は私はこちらのプラッソン盤のほうがずっと好きだ。ホグウッド盤ほど時代考証的には厳格ではないものの(ピアノが鳴るはずの箇所でハープの音が聞こえてくるし、サックスは初演当時まだ無かったはずのヴィブラートをがんがん使っているし、弦の人数も指定よりも多そうに聞こえる)、トゥールーズのオーケストラの魅力的な音色、畑で穫れたばかりの野菜のような、まさに南フランスの田園劇そのものの素朴で鄙びた瑞々しい響きに魅了される。このCDが再び手軽に入手できるようになったことは、たいへん喜ばしい。
それぞれの曲は非常に断片的な素材ながら(この素材からあの均整のとれた組曲を作り出したビゼーとギローの才能は、ある意味すごい)、響きそのものの魅力で聞かせてしまう。組曲版で聴き慣れたメロディが、組曲版と全然違う楽器やオーケストレーション、あるいは合唱(!)の響きで明滅するこの新鮮な音世界を、ご存じない方はぜひご堪能あれ。
ビゼーはこの、26人編成の劇場のオーケストラの中に、当時発明されて20年ちょっとしか経っていなかったサクソフォンという新しい楽器を用いた。「なんでそんな楽器を使うんだ」という、オーケストラの現場からの抵抗や軋轢もあったという話も聞くところだが、それでもこのようなスコアを残してくれたビゼーという作曲家に、私たちサックス吹きは感謝しなければならないだろう。
このスコア(現在普通に見ることができるのは、通常のオケ編成に拡大された組曲版のスコアだが)に於いてビゼーが、クラシックのオーケストラの中でサクソフォンという楽器を使う場合の基本的な用法というものを、既に確立しているということには、驚くほかない。
クラシックのサックス吹きを自認する者ならば、「アルルの女」のスコアは常に座右に置いて研究すべし、と考える。
しかし、7月7日は晴れませんなあ。
さて、6/17の同名タイトルのエントリの続編です。
気が向けば連載になるかも。
ジャン・マルティノン指揮 シカゴ交響楽団(BMG)
数年前に、マルティノン=シカゴ響の名演集という形で、2枚組で出たもの。他にラヴェル(ダフニスとクロエ第2組曲、スペイン狂詩曲ほか)、ルーセル(バッカスとアリアーヌ第2組曲)など所収。
現在ではタワーレコードオリジナル企画で、「アルルの女」と、同じくビゼーの交響曲第1番のみ1枚で発売されている。
実は私にとっては、LPレコードの頃から親しんだ演奏。A面に第1組曲、B面に第2組曲のみ(合わせて30数分)という余裕あるカッティングだった。
フランスのオーケストラとは一聴して違う重心の低いサウンドだが、オーケストラ全体のサウンドがピラミッド状に確立されていて、非常にゴージャスな響きがする。かなりに説明的なテンポの変化が多いけれど、それが不自然という訳ではなく、ある意味とても模範的な演奏となっているような気がするのは「刷り込み」のせいかな。
岩城宏之氏は著書の中で、マルティノンの演奏を「外国人にわかりやすいフランス音楽」と、ちょっと揶揄気味に書いていたが、こういうことなのかなと思う。
木管のソロとかは、やっぱり多少合奏が粗っぽくともフランスのオーケストラで聴きたい、というのはあるけれど。
最後の「ファランドール」では、シカゴ響パワーが炸裂してます。
シカゴ交響楽団の古い「アルル」の録音には、サクソフォンのパートをフレデリック・ヘムケ(1935~、アメリカSax界を代表する巨匠のひとり。ノースウェスタン大学教授。マルセル・ミュールのアメリカ人一番弟子)が吹いているものがある、という話を聞いているが、このCDはどうなんでしょう。フランス的な音とはちょっと違うけれど、艶やかで独特にエモーショナルな、なかなかいいサックスの音を聞かせているが。
正直なところ、私はヘムケの演奏をブラインドで判断できるほど聴き込んでいないので、なんとも判断がつかない。CDはNew World Recordから出ているバリバリ現代物のコンチェルトを聴いたことがあるだけだし、幾つかあるというLPレコードは未だ聴く機会に恵まれない。1988年、川崎で開かれたワールド・サクソフォンコングレスのため来日し、東京都交響楽団と共演しているのだが、なんとそれはヤマハのウィンドシンセWX-7のためのコンチェルトだった(途中のカデンツァのみ生サックスのために書かれていた)。
もう少し探求の余地があるだろう。
なお、10年くらい前にシカゴ響が来日し、ショルティの指揮で「展覧会の絵」をやった時は、サックスはバスクラ奏者か誰かが持ち替えていたように記憶している。
明日は演奏会本番。
曲目は、ご承知の方もいらっしゃると思うが、以下の通り。
・ヒンデミット/交響曲変ロ調
・デ=メイ/T-Bone コンチェルト(Trb:箱山芳樹)
・シベリウス/フィンランディア
・ビゼー/「アルルの女」第1組曲、第2組曲
某ホルン吹きの友人に「ホルンに死ねというプログラムですかあ」と呆れられた訳ですが(^^;
帰宅してから、「アルル」のCDを聴く。
小澤征爾指揮 フランス国立管弦楽団(東芝EMI)
20年前、CDプレーヤーを初めて買って間もない頃に入手した、かなりに初期のCD。
CC38-3130という型番が付いている。そうだよな、1枚3800円してたんだ…。
あれれ、こんな演奏だったかなあ…
ずいぶんと速めのテンポで、ほとんど粘らずにどんどんどんどん先に行ってしまう。アンサンブルも妙に雑然としているし、録音がデジタルの割にはいまひとつモヤモヤしているのはEMIだから我慢するとしても(^^;、もっといい演奏だったようなつもりでいたのだがなあ。
時折、「本能的に」というようなすごく美しい響きの作り方が出てきて、感心するんだけど。
今、現に自分が吹いているスタイルと全然違うせいかな。
明日はどうなるだろうか。
CDを聴く いざ、本番 おすすめサイト なめら~か ウェブログ・ココログ関連 コンサート(2005年) コンサート(2006年) コンサート(2007年) コンサート(2008年) コンサート(2009年) コンサート(2010年) コンサート(2011年) コンサート(2012年) コンサート(2013年) コンサート(2014年) コンサート(2015年) コンサート(2016年) コンサート(2017年) コンサート(2018年) コンサート(2019年) コンサート(2020年) コンサート(2021年) コンサート(2022年) コンサート(2023年) コンサート(2024年) サクソフォン サクソフォンの演奏会(2008年) ニュース マルセル・ミュール Marcel Mule レッスン 仕事のご報告 文化・芸術 新着音盤 旅行・地域 日々 昔の話 書籍・雑誌 物欲 練習、リハーサル 聴きくらべ-「アルルの女」 都響 音楽随想
最近のコメント