カテゴリー「サクソフォンの演奏会(2005年)」の記事

2005.12.23

Xmasコンサートのハシゴ

祝日。
寒い日が続く。東京は良い天気だけど、大雪の地方の皆様にはお見舞申し上げます。どうか気をつけてお過ごしください。

コンサート通いの1日。昼の部はヤマハ目黒吹奏楽団(めぐろパーシモンホール)。
綺麗な新しいホール、「スカイ・ハイ」に始まり最後ルロイ・アンダーソンの「クリスマス・フェスティバル」に至る、完全クリスマスポップスコンサート仕様の親しみやすい曲目、よいお日柄もあってか、600用意したプログラムが全部無くなる大入り。めでたし。
実は私の元所属団体。辞めてはや10年が経ち、当時から居て今日も乗っている団員さんはほとんど一桁になってしまった。
まあしかし、皆上手くなりましたね。私が入団するちょっと前ぐらいが音楽的にも運営的にもドン底だったのだろうと思うけれど(入団2年めの定期演奏会で、100台を低迷していた入場者数を一気に350に増やし、大いに盛り上がったことを思い出す)、少しずつでも良くなって行っているとしたら、嬉しいことです。
あとは、「良い音」で説得力のある音楽をするという「基本」に、常に立ち返って欲しいと思う。

tirasi561夜はサントリーホールへ移動。

サントリーホール クリスマス・オルガンコンサート

J.S.バッハ/プレリュードとフーガ ト長調BWV541 *org
シューベルト/アヴェ・マリア *org, saxQ
フランク/天使の糧 *org, saxQ
ベッリーニ/歌劇『ノルマ』から「清らかな女神よ」 *org, ASax
ヴィヴァルディ/『四季』より「冬」 *org
デザンクロ/サクソフォン四重奏曲 *saxQ
水野均編/クリスマスキャロル・メドレー *org, saxQ
長生淳/彗星 *saxQ
メンケン(長生淳編)/美女と野獣 *org, saxQ
長生淳/Natch-knocker(チャイコフスキー「くるみ割り人形」による) *org, saxQ
 水野均(Org)
 トルヴェール・クヮルテット

何が聴きたかったって、何といっても「トルヴェールのデザンクロ」だったんだが、いやー、さすがと思った。この曲をあそこまで肩の力抜いた感じで出来るんだ、と。
いかに普段私たちがガチガチで硬直した音楽をやっているかって事が、良く判った。主旋律は大きめに出して他(対旋律や伴奏)は抑える、とかいう、単純なアンサンブルテクニック上のバランス調整だけのレベルのお話では全然!ない。
何故こういうことが出来るのか、理由は色々あるだろうけど、やはりmp以下(ppp-pp-p)のダイナミクスとニュアンスのコントロール能力が図抜けている、ということなんだろうな。普通のサックス吹きが最も苦手、かつ「見ないことにしている」領域だ。
トルヴェールのデザンクロを聴くのは、時代がまだ20世紀だった頃の紀尾井ホールでの演奏会以来久しぶり。あまりやってくれないけれど、もっと色々な機会に聴きたいものだし聴かれて欲しいと思う。例えばこれ、CDに録音して一般家庭のCDラジカセやミニコンポで再生したとしたら、「普通に巧い」演奏に聞こえるだけなんじゃないか。サントリーの大ホール、みたいな大きな空間、そして距離(2階席左サイドの頂上近くで聴いていた)、生演奏ならではの音量、があればこその響きの感覚というものがある訳で。

他の曲はまあ、普通に普通の人が楽しめる、ちょっと豪華なコンサートという趣でした。サントリーホール恒例のクリスマスコンサートということで、普段の私の守備範囲の国内オーケストラやサックスの演奏会とは客層が少々違ったようだし、オルガンコンサートと銘打った割には随分サックスが出しゃばっているので(^^;不思議に思われた方ももしかしたらいたかもしれないが、「珍しい」サクソフォンの音色を楽しんでもらえたんじゃないかと思う。

最後の長生さんの曲は、例によっていつもの調子のアレでした。冗談音楽としては良く出来ている、というもの。

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2005.12.15

Happy Sax 2005

tirasi559職場を6時に飛び出して、中央会館(いつの間にか「銀座ブロッサム」なんていう名前になっていた)へ。

Toshihisa Ogushi HAPPY SAX CONCERT 2005

ブラボー・サックス!(星出尚志)
バラード(A.リード)
翼をください(村井邦彦/西上和子編)
ポギーとベス(G.ガーシュウィン/冨岡和男編)
オペラ座の怪人(A.L.ウェッバー/成本理香編)
クワイエット・サンセット(真島俊夫)
ボレロ(M.ラヴェル/樽屋雅徳編)
ラテン・フィエスタ(鈴木英史編)
 小串俊寿(Sax)、白石光隆(Pf)、横山達治(ラテンPerc)、ゲスト:冨岡和男(Sax)

小串さんのHappy Saxコンサートに来たのはものすごく久しぶり。自分のサイトで(^^;調べてみたら6年ぶりだった。しかし相変わらず最上級のエンターテインメントではある。白石さんの超絶技巧(あまりにも巧すぎるので逆にピアノの存在を忘れてしまう。それほど巧い)、ダジャレンジャー横山さんの陽気なノリ、豪華作・編曲陣による独創的で雰囲気豊かな音楽、そして何より、最高にHappyで蠱惑的な、小串さんのサックス。

小串さんの音色は、我々クラシックのフィールドのサックス吹きにとって最も模範的なものに近いと私は思う。世の中には、魅力的だけど「真似をすると怪我をする」音というものがあるけれど、小串さんの音の暖かさ、艶やかな透明感、なめら~かなソノリテは、(ヴィブラートが少し昔風なのが好みを分かつかもしれないが)どれをとっても最も高い次元での目標たり得る。
去年(2004年)の「音の輪」で、アルフレッド・リードの『シチリアーナ・ノトールノ』のソロを吹かせていただいた時、小串さんの同曲のCDを毎日のように聴いたものだった。そこに漂う音楽のアトモスフェアの一部でも自分のものにしたかったのだが、それに成功したかどうかは自信がない。…
この雰囲気の中では、ゲストの一見堅そうな冨岡センセも、サックス吹きとしての本性を思わずポロッと出してしまうのが、可笑しい。

中央会館はなにげにサクソフォンの「聖地」だ。
小串さん自身もアナウンス中で触れていた、リード氏が指揮をして小串さんが『バラード』のソロを吹いたジャパン・スーパー・バンドの演奏会、故・阪口新先生の平成元年のリサイタル、キャトルロゾーの結成十周年記念リサイタル(1984年)、そして、結成されたばかりの頃のキャトルロゾーがゲストで出演した、デファイエ・カルテットの来日公演(私が高校2年生の時だ)まで、みんなこの客席で聴いたものだ。
来年のHappy Sax 2006もここらしい。新たな「伝説」を作ってほしい、と願う次第。


帰りは、東銀座の「萬福」で、昭和4年の創業以来変わらぬ味、という中華そばを食す。懐かしき昭和の味でした。

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2005.12.10

【聴いた】「ビジネスクラス」SE

(承前)夕方は次なる目的地、すみだトリフォニーの小ホールへ。
ビジネスクラス・サキソフォンアンサンブル(3月のアンサンブルコンクール本選でご一緒した)の演奏会のチラシを某所で偶然(ホントに偶然)拾い、行ってみようと思ったのだ。

途中、本日発売のバンドジャーナル最新号を買う(昨日のエントリ参照)。
件の追悼特集、移動の電車の中でざっと目を通したが、いやー読み応えあります。超豪華執筆陣一同に集結、というか。お葬式というと親類縁者友人がみんな集まってくるみたいな、あの感じ。
この顔ぶれの中に加えていただいたというのは、光栄なことです。

すみだトリフォニーに到着。小ホールは久しぶり。

 櫛田てつ(月失)之扶/「花鳥風月」II~intention
 富山県民謡より おわら節、こきりこ節、麦屋節(秋透・編)
 日本の歌~四季の彩り~
 ・琉球のふたつのうた(池辺晋一郎・編)
 ・どんぐりころころ(池辺晋一郎・編)
 ・冬景色
 ・春の小川(前田憲男編)
 ガーシュウィン/3つの前奏曲
 同 /「ポギーとベス」より(野本洋介・編):佐藤秀徳(Tp、FGH)
 同 /ラプソディ・イン・ブルー(渡部哲哉・編)

強力なコンセプトを感じる曲目だ。誰がどうやって選曲したのかな。興味がある。各カルテットチームとかがやりたい曲を持ち寄っただけでは、こうはならないだろう。(うちのアンサンブルでも、以前は各チームにお任せで選曲していたこともあったけれど、そうすると大抵、客の立場としては聴く気も起こらないような結果となってしまうのだ。)
演奏は、1部の日本物と、アンコール最後のSomeone to Watch over Me(ガーシュウィン)が良かった。日本人が日本の曲をやるというのは、自然なことなんだな。多少の技術的な隙なんか全然気にならない。
対して後半のガーシュウィン物は、難度の高い編曲だということはあるけれど、そうでなくても何かしら音楽自体が「無理」を強いているところがあって、それが正直に演奏に表れてしまう、というか。難しいものです。

それにしても、池辺晋一郎編曲の「どんぐりころころ」の面白さは昔から知っていたけど、前田憲男編曲の「春の小川」の素晴らしさに改めて感銘を受けた。そういえば楽譜持ってたような気がする。今度やってみようかな。

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2005.11.23

本多俊之のコンチェルト、初演

tirasi556日本フィルハーモニー交響楽団 サンデーコンサート・スペシャル(東京芸術劇場)

ビゼー/「アルルの女」第1、第2組曲
バーンスタイン/「キャンディード」序曲
デュカス/魔法使いの弟子
ハチャトゥリアン/「ガイーヌ」より レスギンカ、子守歌、ばらの乙女たちの踊り、剣の舞
本多俊之/風のコンチェルト Concerto du vent(初演)
 須川展也(Sax)

午前中は藤野へ、午後は「須川展也オーケストラル・オンステージ」を聴きに、池袋へ。

須川さん、前プロからソリスト衣装のままでオケの中に乗っていて(「アルル」と剣の舞)、相変わらずサービス精神旺盛な方だ。
注目の本多さんのコンチェルト。第1楽章 順風、第2楽章 風紋、第3楽章 新風 という3楽章から成る。
2楽章までは我々にとってたいへん耳馴染みのある、ちょっと現代アメリカの吹奏楽オリジナル曲みたいな雰囲気がしていて、面白いかも、と思って聴いていたが、最後3楽章に至ってはやっぱり「須川コンチェルト」でした(^^;(←須川さん以外には演奏不可能、つーこと)。
作曲者の本多氏は、ジャズのアドリブのフレーズを基に書いた、というようなことを演奏前のトーク(舞台転換の場つなぎ)で仰っていたが、聴いていてあんまりそういう感じはせず、映画音楽的な流麗でゴージャスな音楽に仕上がっていたように思う。

今日はそれより、前プロのほうがあまりにもあんまりな指揮ぶりで、余程途中で帰ろうかと思った位だった。この指揮者、海外のコンクールで優勝したとかN響の定期公演に出演したとか、華々しい経歴がプロフィールに書いてあるけど、にわかには信じがたいものがある。
日フィルは今年に入ってから3回くらい聴いていて、なかなかいい感じの演奏を繰り広げていたのに、今日は薄っぺらな弦に雑な管という、昔の印象に戻ってしまったようで、ちょいと残念(席のせいではないと思う。わりと普段からよく座る位置だったので)。

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2005.11.20

三崎でのモレティ

すっかり秋です。朝は恒例、藤野まで父の見舞い、帰りは八王子から横浜線全線走破、京急に乗り換えて終点三崎口まで、更にバスに乗り、三浦市民ホールへ。ファブリス・モレッティのリサイタル。
今回の来日、関東圏ではここでしか演奏会がないのだ。

ファブリス・モレッティ(Sax)&服部真理子(Pf) オータム・コンサートin三浦

ヘンデル/ラルゴ、パストラーレ
J.S.バッハ/ソナタ第6番
リュリ/優しい歌とクーラント
モーリス/プロヴァンスの風景
ボノー/組曲
ルルー/ダンス・ノスタルジーク
シャイユー/アンダンテとアレグロ
林光/『もどってきた日付』より 壁のうた、八匹めの象、花のうた(ピアノ独奏)
カントルーブ/オーヴェルニュの歌より 野原の羊飼い、バイレロ、3つのブーレ

三崎港のすぐ脇、海産物センター(魚市場)の2階に、470席の立派な小ホールがある。時々魚の匂いが上ってくるのがご愛嬌だけど。
かなり無理をしてでも来た甲斐のあった、いい演奏会だった。クラシックのサクソフォンによる「音楽」の原点を見はるかすかのようなこのプログラムに、モレッティ氏ほど似つかわしい人は居ない。
そういう曲達を、都会から離れて海辺の港町で聴くというのも、また一興。
近所からやって来た普通のおばちゃんのお客さんとかに、モレッティを聴かせちゃうというのも、また。

ルルー(Leleu)の「ダンス・ノスタルジーク」は、モレッティ氏が11歳(!)の時に音楽院の試験で吹いた曲なのだそうだ。11歳ねえ。自国の言葉を操るのとほとんど同レベルに自在なその演奏には、そういうバックボーンがあるのか。
アンコールにシューベルトのセレナードと、ピエルネの「カンツォネッタ」。世界最高の素晴らしさ。これが聴けるなら、多少遠かろうが行ってしまうというものだ。

cd073

ファブリス・モレッティ/Serenade Italienne(モモンガラボ)

本日、会場にて発売開始の新譜。勿論買いました。
(ジャケット色違いの)前作は編曲物だったが、今回はサクソフォン初学者のために書かれたフランスの易しいオリジナル曲を集めたもの(リュエフの「シャンソンとパスピエ」みたいな雰囲気のもの、と言えば良いか)。
日本にはほとんど紹介されたことのないような曲も多く、しかしどれもたいへん分かりやすくお洒落で、かつ魔法のように魅力的な演奏であります。

Moretti

終演後はお約束、ロビーにてサイン会。

会場でご一緒した、古巣の楽団の仲間M氏、先日の演奏会でお世話になったピアニストのKさん等と、会場の隣の店で回転寿司を食す。
回転寿司とはいっても、ネタの旨さと新鮮さは都内なんかとは比較になりません。至福の時。

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2005.11.19

2005管打コンSax部門・本選結果

開催時間間違えて、午前のトランペット部門からずっと聴いてました(^^;
サクソフォン部門・結果です。
第1位 林田祐和
第2位 貝沼拓実
第3位 國末貞仁
第4位 細川紘希
第5位 松井宏幸

本選出場者が芸大関係者で占められたのは初めてのことではないかと思います。林田さんは上手かった。須川さんが25点満点をつけたのをはじめ、7人の審査員全員が最高点をつけた「完全優勝」でした。妥当なところでしょう。
同門のコンテスタントばかりということで、スタイル的には似たような演奏が続いた中、唯一格別に「オトナな」演奏というか、異なる雰囲気で聴かせてくれた松井さんには期待していたんだが、5位ってのは納得いかないなあ。

しかしサックスの審査というのはやりにくいというか、違いがよぉ判らんですね。偶然聴いたトランペット部門なんか、上手い人とそうでない人が門外漢の耳にもはっきり分かれて聞こえ、予想したとおりの結果となっていたんですが。

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2005.10.03

雲カル(9/29)の記憶

tirasi547雲井雅人サックス四重奏団 第5回定期演奏会(2005/9/29 津田ホール)

リチャード・ロドニー・ベネット/サクソフォン四重奏曲
西澤健一/サクソフォン四重奏曲(委嘱初演)
ペドロ・イトゥラルデ/ギリシャ風組曲
エルッキ=スヴェン・トゥール/哀歌(日本初演)
J.S.バッハ(伊藤康英編)/シャコンヌ

終わってみれば、忙中自ずから閑あり、という言葉を地で行ったような1日だった。久々のコンサートを堪能した。
490席の津田ホールがほぼ全く空席のない大入り。久しぶりに逢うような方々も、たくさん。サイトを見ていて声をかけて下さった方も。(ありがとうございました。)
雲井氏のマネージャーのK子さん(匿名になってねェぞ)にご挨拶したら、「是非ご紹介したい方がいます」と、雑誌「The Sax」の編集の方と引き合わされたり。

演奏自体は、曲目の表面的な馴染みのなさとは全く異なり、オーソドックスの極みだったような。
中でも、トゥール作品での、夢の中の時間のような浮遊した感覚が印象的だった。いわゆる「現代奏法」を使った曲のほとんどは、実のところ「珍奇な音のカタログ」に過ぎない場合がほとんどなのだが(気がついていないのは作曲者ばかり、なのだが)、この曲は全然違った。たまに聞こえる普通にメロディックな音が、逆に非現実的なものとして聞こえてくるほどの徹底ぶりには、参った。
伊藤康英氏編曲の「シャコンヌ」は、物凄い仕事だと思った。メンデルスゾーンの例えば「スコットランド」を聴いていると、遠いバッハのエコーが聴こえるけれど(ご存じの通り、メンデルスゾーンは19世紀におけるバッハ復興の最大の功労者である)、そういう次元に近いバッハとの一体化、に思える。
サックスでバッハ、というのは誰でも考えるし実際演奏されるけれど(私も数限りなく吹いてるけれど)、こういうのは聴いたことがない。

アンコールにミュール編曲の「アンダンテ・カンタービレ」(チャイコフスキー)、ヴィヴァルディ「まことの安らぎはこの世にはなく」、そしてお約束「ソールズベリー伯爵のパヴァーヌ」(ウィリアム・バード)。

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2005.08.20

講習会の記憶(8/13~15)

だいぶ間が空いた。
この間本業は滅多矢鱈と忙しいし、友人のTUBA氏が亡くなったショックが尾を引いていたりして呑気にBlogを書く気にもなかなかなれなかったのだが、15日まで参加していたサクソフォン指導者講習会のことは、忘れないうちに少し書いておくことにする。

会場は国立阿蘇青年の家。阿蘇の中腹の広大な敷地内に宿泊棟、研修棟、グラウンドからクロスカントリーコース、牛の放牧場まであるたいへん大きな施設で、九州各地の中学生や高校生の合宿やら何やら、総勢300人以上が泊まっていたらしい。青年の家に泊まるのは大学生の時以来だが、「朝の集い」「国旗掲揚」「ラジオ体操」等々、懐かしいっす。

こちらのブログにも写真がupされている。いや~しかしサックス吹きってのは日本全国どこ行ってもおバカばかりで楽しいですな(^^;。
最後の写真で宙を飛んでいるのが、主催者グループ代表のS先生。とても素敵な女性です。この写真の一瞬後には重みに堪えかねて(^^;地面に落とされることになるのだが(^^;;。

指導者対象の講習会ということで、(全員合奏のリハーサルの時間は取ってあったが、それ以外では基本的に)楽器を吹くことはほとんどなく、講師の斎藤広樹先生による、ラクール50の上下巻とフェルリング48(抜粋)を題材とした講義がメインカリキュラム。
このスタイル、個人レッスンを主とした普通の講習会しか知らない身には最初は少々面食らったが、講義を聞いているうちに、こういうのもありかな、と思い始めた。

そもそも指導者対象の講習会が必要だと考えたキッカケというのが、近年斎藤先生の教えている大学等に、先生の孫弟子に当たる年代の学生が入学してくるようになったのだが、「オマエら先生に何教わってきたんだ、」と呆れるような事態に遭遇することが増えてきたから、なんだとか。わかるわかる。私自身だって、この機会に久々にフェルリングやラクールを取り出して眺めてみたら、書き込みやら何やら一杯あるのに具体的に何を教わったのか全く覚えていないことに思い至って、愕然とした訳だし。

遠く東京から参加した者として何か一言、と求められた時にも言ったのだが、なぜこういうことが起こるのかというと、個人レッスンというのは客観的に何かを教わる、というより、そのレッスン自体を「切り抜ける」ことのほうに神経が行ってしまいがちだ、というのがあると思う(私自身、自分が受けたレッスンより、他人のレッスンやマスタークラスを聴講した時の記憶の方が鮮明に残っている)。
また、何か「こうしなさい、」と言われてさらって出来るようになると、身体に刷り込まれるのはその「出来るようになった状態」であって「こうしなさい、」と言われた言葉ではない、という習い事の本質にも依っているような気がする。

人に教える、ということは、その「自分に出来るようになったこと」を改めて自分の中ではっきりさせ、伝達可能な言葉に置き換えるという、音楽的な技術というよりコミュニケーションの技術に属する領域であるので、楽器の技術と同時にそういう訓練も必要だ、というか、今まであまりに顧みられなかったことなのではないだろうか?


さて、あんまり綺麗な写真ではないけれど、今回の熊本行きの、携帯写真館。

熊本市電

前泊した熊本市内。市電の走っている街ってのは何となく好きです。岐阜とか広島とか。ちなみに背後の背の高い建物が泊まったホテル。
最近の地方都市の例に洩れず、JRの駅周辺はすっかり発展から取り残されて寂れてしまっていた。

阿蘇

研修棟の裏から阿蘇を望む。絶景です。

test_play

この手の催しにはつきものの、協賛メーカー各社による試奏会。こんな九州の果ての、参加者30人台の小さな催しのために、有難いことです。

8月15日

今日は8月15日。半旗が揚がった。

大草原

阿蘇といえば草原。最終日、全員の集合写真を撮ろうと、裏手の草原に繰り出す。
これが全部青年の家の敷地内。すごいですね。
…短い夏の休暇も、こんな感じで終わっていきました。

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2005.08.11

発表会詳細(8/8)

出勤した途端にハマって午前様の忙しさだけれど、とりいそぎ曲目のみupしておきます。
補足は、余裕があったら後日、ということで。
この発表会の由来については、8月6日のエントリをご参照ください。

第18回 サクソフォーン発表会(川口リリア・音楽ホール)

E.ボザ/プルチネラ
 古屋核(A.Sax),小柳美奈子(Pf)
A.ピアソラ/タンゴ・エチュードより 1、4、3
 岡村広紀(A.Sax)
J.M.ルクレール(ミュール編)/アダージョ、アルマンドとジーグ
 中野明(A.Sax),田巻麻紀(Pf)
クライスラー/ベートーヴェンの主題によるロンディーノ
ラフ/カヴァティーナ
 佐藤葉子(Vn),佐藤輝(Pf)
J.イベール/コンチェルティーノ・ダ・カメラより 第1楽章
 三留伸一(A.Sax),古関美香(Pf)
J.S.バッハ/パルティータ ト短調BWV1013~アルマンド、クーラント、サラバンド、ブレー・アングレーズ
 土方宏明(S.Sax)
R.シューマン/おとぎ話op.132より 1、2
 田辺元(A.Sax),村上達也(Cl),村上ちづ(Pf)
キース・エマーソン/タルカスより
 新井透、今井よしえ(S.Sax),大賀美子(Pf)
D.スカルラッティ(ピエルネ、ミュール編)/3つの小品
 アンサンブル・カテナリス
***
ベルリーニ/歌劇『ノルマ』より「カスタ・ディーヴァ(清らかな女神よ)」
シューベルト/アルペジョーネ・ソナタより 第1楽章
プッチーニ/歌劇『トゥーランドット』より「誰も寝てはならぬ」
 須川展也(Sax),小柳美奈子(Pf)

050808
須川さんリハーサル中

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2005.06.09

Keiji & Yoshiki

tirasi535Keiji & Yoshikiのおしゃべりコンサート Vol.4(かなっくホール)

プラッティ/ソナタ ト長調
ダンディ/コラール・ヴァリエ op.55
ドビュッシー/ラプソディ
ヴィラ=ロボス/ファンタジア
メンデルスゾーン/ピアノ三重奏曲第2番より
 宗貞啓二、大森義基(Sax) 渡辺麻里(Pf)

久しぶりだな、この雰囲気。典型的にそれらしい曲目のサクソフォンの演奏会、学生さんで一杯の若い客席、あっちにもこっちにも知り合いの顔(しかも、何年かぶりに顔を見たような方もいたし)。
ひところは月に一度くらいの割でこういう場に身を置いていたような気がするが。

お二人のサックスの音は、オケの演奏会とかでなにげに聴く機会が多いけれど、ソロをちゃんと聴くのはこれまた随分久しぶりのような気がする。宗貞センセの音ってこんなだったかなあ?たぶん、時代とか、聴く耳がちょっとずつ変わってきているんだろうな。音は世につれ、というか。でも、じっくりと歌う実の詰まった響きは、さすが説得力がある。
大森さんの音は、フルモーに似ている。明るくて艶やかな音色もそうだし、細部が吹き飛ばし気味なところも(ヴィラ=ロボスで顕著。フランス人の演奏は概してそういう調子だが)。
なんとなく、80年代の音と90年代の音、というイメージが浮かぶ。そんなことを考えながら聴いていた。
おしゃべりコンサート、ということで仕方ないけれど、それにしても(特に前半)話が長くて、ちょっと参ったが。

メンデルスゾーン、良い曲だな。1番のトリオは知っていたけど、2番は初めて聴いた(今日は楽章2つの抜粋)。
一瞬微妙なフランス風の和声もあったりして、面白そう。CD探してみようっと。

…休憩時間にロビーの自動販売機でコーヒーを買ったら、そのへんにいた女子高生らしき集団に一斉に「こんにちは~」「こんにちは~」、と声をかけられた。
はて、誰だろう?とりあえず「あ、こんにちは」とか返しておいたけれど、うーむ思い出せないぞ。「あなたたち誰ですか?」、って聞くのもマヌケだし。たぶん○ロート絡みだろうと思うけど。
もし、これを読んでいる当事者の方がいらっしゃったら、こっそり教えてください。

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2005.04.16

ユトランディア・サクソフォンクヮルテット

tirasi524昼間、恒例の父の見舞いに行った後、夜は調布へ出てJutlandia Saxophone Quartet(デンマークのサクソフォン四重奏団)を聴いた。(調布グリーンホール・小ホール)
プログラムやチラシでは「ジョットランディア・サクソフォンカルテット」となっているが、「ジョットランディア」はいくらなんでも違うだろうということで、タイトルの表記としました。
フランス以外の外国からSaxカルテットが来日するというのは最近(最近でなくても)たいへん珍しいことだ。愛知万博のデンマーク・ナショナルデーに招待を受けての来日に伴う、東京での2回の演奏会の初回。

J.リヴィエ/重くそして快速に(Grave et Presto)
久田典子/ Movement for Saxophone and Piano*
ブラームス/ハイドンの主題による変奏曲op.56
ニールセン Svend Hvidfelt Nielsen /夜に向かって(Towards the Night)*
ピアソラ/組曲
 *ピアノ:富永綾(デンマーク王立音楽院嘱託伴奏員)

我々の耳からするとなかなか不思議な雰囲気の演奏というのが第一印象。「歌い上げる」とか「鳴らす」というより、音を線状に「置いていく」と言うか、最初のリヴィエ(『重くそして快速に』という邦題は初めて見たぞ。「そして」ですか、)を一聴した時点では、巧いけれど(私がこれまでCDで聴いたことのある、New Danish四重奏団とかコペンハーゲン四重奏団とか、他のデンマークのカルテットに比べたら、技量は上だ)繊細なのか大雑把なのかよぉ判らんという感じ。
感性というか、音楽づくりに際して留意している部分とか音楽を見る角度が、私たちとは微妙に違うんだろうな。少なくとも聴き慣れた(日本やフランスの)サクソフォン四重奏とはちょっと違う趣だ。4人がほとんど円形に内側を向いて並ぶ配置とか、残響のほとんどない(練習室みたいな)ホールの響きのせいもあるだろう。
プログラムが進むにつれてだんだん慣れてきて、最後のピアソラは熱気あふれる演奏で惹き込まれた。

ぜんぜん宣伝とかしている様子でもなかったのに、会場は普通のおじさんおばさんとか、いつもとはちょいと違う客層で結構賑わっていた。どうやって集客したのかな。皆さんそれなりに楽しんでおられた様子で、なにより。
アンコールにやはりピアソラぽい曲を1曲吹いて(なかなか見事だったが曲名が分からない)、大喝采を浴びていた。

会場でCDを売っていたので購入。

cd028

それにしても、巨体な方々だ。なんだかバリサクが妙に小さく見えることで…(^^;
会場でmckenさんにお逢いしたが、やはりCDを買っておられたので、CDの感想はそのうちそちらにupされるのではないかと。
(後記 CD聴いてみた。なかなか良いです。ていうか、今回のコンサートみたいな響きの全然無いホールでは、真価は判りませんわな)

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2005.03.10

音大生によるサクソフォン四重奏の夕

日本サクソフォーン協会主催による、表記の催しを聴いてきました(高津市民館NOCTYホール)。

午後5時開演、サクソフォン科のある各音大の学生の皆さんが入れ替わりで、8時半の終演までひたすら演奏をするという、聴くためのコンサートというよりはまあ、「音楽大学対抗アンサンブルコンテスト」みたいなもんだ。
普通に仕事終わってから行ったので、実際聴けたのは半分もなかったのだが。
曲目・出演者は以下の通り。(協会サイトよりコピペ)

1.東邦音楽大学 A.デザンクロ/四重奏曲
S直井 亮 A小林あゆみ T嶋田早苗 B市川卓巳

2.国立音楽大学 D.マズランカ/マウンテン・ロードより
S関田春香 A黒崎二紗子 T橋本祥子 B近藤敬行

3.武蔵野音楽大学 F.シューベルト/弦楽四重奏曲「死と乙女」
S野原 孝 A荒井真弓 T相馬大介 B中村正明

4.名古屋音楽大学 J.アプシル/PIECES EN QUATUOR
S水野宏美 A伊豫田美奈子 T武田 梢 B瀧 彬友

5.東京音楽大学 M.ラヴェル/クープランの墓より
S蓼沼雅紀 A神谷会美 T岡田朋子 B野口紗矢香

6.東京ミュージック&メディアアーツ尚美 A.デザンクロ/四重奏曲
S松岡一樹 A政岡聖子 T小松崎美沙 B笹尾淳一

7.名古屋芸術大学 C.パスカル/四重奏曲
S水野幹子 A安齋 藍 T藤田ともみ B尾田麻衣子

8.昭和音楽大学 D.マズランカ/マウンテン・ロード
S長澤範和 A北嶋恭子 T野口恭世 B大澤沙織

9.愛知県立芸術大学 A.ドヴォルザークarr.阪口新/弦楽四重奏曲「アメリカ」より
S山内婦佐子 A佐藤こずえ T今尾絵里 B中田真砂美

10.エリザベト音楽大学 T.ESCAICH/LE BAL pour quatuor de saxophone
S岸本和宣 A住田郁子 T牛尾杏里 B原菜穂子

11.桐朋学園芸術短期大学 A.デザンクロ/四重奏曲
S大川欣哉 A柳澤真由子 T江川良子(同大学演奏員) B松原孝政(同)

12.洗足学園音楽大学 F.シュミット/四重奏曲
S鳥井綾子 A清水美咲 T榮 あや B菅原聡美

13.東京芸術大学 J.リュエフ/演奏会用四重奏曲
S田村真寛 A貝沼拓実 T冨岡祐子 B東 涼太

今の若い人って、上手いよね。指が回る上にリズム感がいいから(私の世代以上と今の二十代の人達では、リズム感という面では全く別人種だと思う)、シュミットの2楽章みたいな難所も、きちんと連携すべきところを連携してそつなく吹いてしまう。
ただ、それだけ吹けるんだったら、もっと思いのこもった「音楽」が聞こえて来ても良さそうなものなのに、そうでもないんだよね。とりあえず教わったとおりに吹いてます、みたいな。

学生の演奏を聴いていると、学生さんの問題というよりもむしろ、背後にある教えている先生の側の問題、というのが見えてくるように思う。音大の先生たちも今、急速に世代交代が進んでいる訳で。
以前聴いた時のこの催しに比べて、芸大がなかなかいい演奏を聴かせるようになっていた。昔は芸大のチームというと、個人技はあるのに明らかに合わせをしてなくてイマイチぱっとしない出来で、ここぞとばかりに気合入れて仕上げてくる他の私立音大チームに負ける、というパターンが多かったのだが。
結局、それも先生たちがちゃんと教えている、ってことなんだろう。別に手取り足取り教える、という意味ではなく、音楽に則して、その時その場に必要なことをちゃんと伝えているか、ってことなんだけど。

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