カテゴリー「サクソフォン」の記事

2009.07.05

【小ネタ】Hanabe no Uta

花辺の歌…?

Hanabe no Uta

フルモーのソロCD、「Music from Here and There」(Rene Gailly)裏面の、曲目リスト。
持っている方は先刻ご承知とは思いますが。

「Narita MEZO」って作曲者名もすごいですね。
これはエリジオンの一種だろうか。ちょっと違う気もする。

トラック6も謎です。
たぶん「中国地方の子守歌」、と言いたいんだろうとは思うが。

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2009.06.28

栃尾さんの新譜

暑い1日。
3ヶ月ぶりに元・実家の近所に足を運び、行き慣れた床屋さんで髪を切ってもらう。
生まれてから40年住んでいた街。
私の父よりもちょっと歳下の床屋のおやじさんから、近所の方々の消息をいろいろ聞く。離れて7年経っても、まだまだ皆さん元気らしくて、ちょっと安心。

帰宅したら、栃尾さんの新しいCD(ソロアルバム第3弾)が届いていた。
ドルチェのK田さんが、サイン入りCDを確保してくれていたようだ。

栃尾克樹

ワルツ形式によるカプリス/栃尾克樹(B.Sax)、高橋悠治(Pf)(マイスター・ミュージック

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2009.05.15

クレストンのコンチェルト、から派生

JSA Debut Concert日本サクソフォーン協会の新人演奏会を聴いてきた。
といっても、仕事で遅れて行ったので、聴けたのは2日分の演奏会の最後の2人だけで、実のところ「聴いた」とは言いがたいんだけど。

終演後、最後から3人めに演奏された、阿蘇の講習会でご一緒したY澤さんが声をかけてくださった。
そんなわけでまともに聴けなくてごめんなさい。着いたときにはフィナーレが始まっていたので、途中で入る訳にもいかず、会場の外扉と内扉の間の暗がりで立ち聴きしていたのです。
鹿児島のK多先生の娘さんにも、今年になってはじめてお会いする。
無事、昭和音大に入学してこちらで暮らしているらしい。よかった。

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2009.04.24

三重奏とか

先日書いたような事情により、三重奏のレパートリーを探索中。

オリジナル作品はほとんどないけれど(無い訳ではないが、残念ながらあんまりやりたいと思えるような曲ではない)、今回新たに書いたモーツァルトのK229もそうであるように、探せば意外といろいろある。
トリオ・ダンシュ(trio d'anches)と呼ばれるリード楽器のトリオ(Ob、Cl、Bn)の編成が昔から比較的確立しているのだが、これがソプラノ、アルト、バリトンというサクソフォン三重奏でほぼそのまま吹ける。
読み替えはさすがにきついので、移調して書き直さなきゃならんけれど。

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2009.03.20

呼吸法・覚書き

いったい何を探していてたまたま見つけたのか忘れてしまったのだが、声楽家の高橋大海氏(バス歌手、芸大名誉教授、聖徳大学教授)のホームページというものに辿り着いた。
まあ、このページ、かなりに素人くさい作りでアレなんですが(開かないページもいっぱいあるし)、そのコンテンツの中に「声楽の呼吸法」と題する小文があって、これがなかなか印象的だった。

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2009.01.20

ケースの話

土曜日の続きをちょっとだけ。

サントリーホールを後にして、こんどはカルテットの合わせへと向かう。
今年のテナー初吹き。
この3月に、縁あって波多江氏の門下会にカルテットでご一緒させていただけることになったので、その練習。
本当は17日の夜は自分の古巣バンドの演奏会で、常任指揮者の鎌田さんの追悼のために行って聴きたかったのだが、自分の練習のほうが大事なので、致し方ない。
ご無礼、申し訳ありません。この借りはいつかきっとお返しします。

さて、今日は久しぶりに、お気楽にマテリアルの話でも。
テナーの新しいケースを買いました。
この日が初稼働。

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2009.01.15

ヌオーのイベールとか

kuriさんに教えてもらったサイト。
スイス放送協会のアーカイヴで、ジュネーヴ国際コンクールの歴史的優勝者たちの実況録音が聴ける。
この中に、ミシェル・ヌオー独奏のイベール「コンチェルティーノ・ダ・カメラ」の録音(1952年)がある。
バックはエルネスト・アンセルメ指揮のスイス・ロマンド管弦楽団(!)。
こちら

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2008.10.05

カルク=エレルト(Karg-Elert)の新譜

もういっちょ。

練習終了後、団員で練習会場の近くに仕事場を構えるaiちゃんの案内で、その仕事場のすぐ近所に最近出来たという「プレミアムジーク」という輸入クラシックCD店を訪れる。
このお店、店主が偶然にもK高顧問ken師の大学時代の同級生ということが判明し、驚いて、これは一度行かなければ、と思っていたところだった。

Karg-Elert, Capriceそれほど広くはないものの、まだ新しく綺麗な店内には、勿論大型ショップのような網羅的な品揃えではないが、実にポイントを押さえた在庫が並んでいる。
7-8月頃から発売が予告されているのに、国内代理店経由ではなぜか未だに入って来ないドイツMD+Gの新譜、カルク=エーレルト(S.Karg-Elert)のサクソフォン作品のCDが入荷していたので、即座に買う。

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2008.09.18

【訃報】圓田勇一氏

緊急にお知らせです。

「サクソフォーンアンサンブルの会」を率い、日本におけるサクソフォンのラージアンサンブルの元祖ともいうべき方である、サクソフォン奏者・指導者、指揮者、編曲家の圓田勇一先生が、16日、亡くなられたそうです。
享年61。(12/21追記 私が存じている誕生日だと60だったのですが、最終的に確認したところ61とのことでしたので、訂正しました)

まだ周りに何の情報もなかった25年以上前の頃から、数少ない「百戦錬磨のプロ」として、畏敬の念を持ちつつ接してきました。
そして、単なるサックス吹きにとどまらない該博な知識、古今東西の音楽をカバーする広大な音楽的バックグラウンドには、私自身も大きな影響を受けたものです。
1987年の夏、志賀高原でのセルマーキャンプに向かう夜行バスの中で、たまたま隣席同士で、到着までほぼ一睡もせずにサクソフォンと音楽について語り合ったことは、以前このブログにも書いたことがありました。

なんと悲しいことでしょう…
あとは安心して私たちに任せてください!と言い切れるという訳でも(まだ)ないところが、無念さをいや増すところです。
でも、頑張るしかありません。

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2008.09.13

RVWの9番

ヴォーン=ウィリアムズの「交響曲第9番」のスコア(Oxford University Press)を買った。
ヤマハで10290円もするので、前々から欲しかったがなかなか手が出せなかったものの、昨今のユーロ高の影響か、SheetMusicPlusでは以前$54という値段だったのがいつのまにか$75に上がっているし(送料を含んだらヤマハの現店頭価格とほとんど変わらない)、たぶん次回入荷では3割くらい値上がってしまうと踏んだので、えいやっと購入。

この曲、日本で実際に演奏されたことはあるんだろうか?私は寡聞にして知らない。
英国の大作曲家R.ヴォーン=ウィリアムズ(1872-1958)の最後の交響曲。1958年4月に初演され、作曲者はその4ヶ月後に85歳の大往生を遂げた(そういえば今年は没後50年である)。
通常のオーケストラ編成に、サクソフォン3本(A2T1)、フリューゲルホルンを含む特徴的な編成で書かれていて、ワタシ的には以前から大変興味のある作品だった。

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2008.09.08

ジャンジャン覚書き

私たちのアンサンブルの今度の演奏会で、ジャンジャン作曲のサクソフォン四重奏曲をとりあげることになっている(私は演奏メンバーではないが)。
今回、プログラム冊子に載せる曲目解説を書くために調べものをしていて、いくつかの発見があったので、覚書きということで書いておく。

この曲は、サクソフォン四重奏の親しみやすく取っつきやすいレパートリーとして昔から大変有名であり、演奏機会も多いにもかかわらず、「F. & M. Jeanjean」という表記のある作曲者についての日本語のまともな情報は皆無に等しい。
この曲のほぼ唯一の音源である、アルモSaxQ.のCDのライナーノートには、「クラリネット奏者でもあるジャンジャンの作品。奥さんとの共同作曲とクレジットされている。」とあるので、これをそのまんま曲目解説に引用した方も多いのではないかと思う。

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2008.08.27

斎藤広樹氏のコラム

8月16日に行われた九州サクソフォニストグループ熊本演奏会(ひとつ前のエントリ参照)のプログラムに、斎藤広樹氏が「サクソフォンにおける奏法の変遷と音楽」と題するコラムを寄稿されている。
実は、当日の打ち上げで、この小文に関する話題でもかなり盛り上がった訳で。
私としても、ウーム、と考え込まされてしまった内容なので、斎藤先生の許可を得てこちらで公開させていただきます。

たぶんこの文章の受け取り方は、私たちの世代の人間ともっと若い方々との間では、微妙に違うものだろうと思う。
それでも、ここに書かれていることは、意見として正しいとか間違っているとかいう以前に、極めて「当り前」のことでもある。
そんな「当り前のこと」を見聞して、こんなふうにウームと唸っているというのは、この世界がいかに未だ「オーソドックス」が確立していないか、ということかもしれない。


「サクソフォンにおける奏法の変遷と音楽」

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2008.07.17

デザンクロの四重奏曲

アルフレッド・デザンクロ(1912.2.7-1971.3.31)のサクソフォン四重奏曲(ソプラノ)を、おさらい中。
今年のなめら~か定期演奏会で披露するのだ。
他のどんな編成の室内楽でもない、サクソフォン四重奏でなければ表現し得ない音世界を、フォーレの直系ともいえる20世紀フランスの伝統的な響きに昇華した、まさしく傑作だと思う。

Quatuor, Desenclos

私が持っている楽譜は、実際はもうちょっと薄いオレンジ色に近い。
というか、意味もなくいろんな色のバージョンがある。
誰かが、Leducの楽譜の表紙の色は「その時その時のLeduc社内の色画用紙の在庫で決まる」、と言ってたなあ(笑)
定説だそうです(苦笑)

それはいいとして。

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2008.07.09

阪口先生のエッセイ(1961)

だいぶ前に、木下直人さんからご提供いただいた宮島基栄氏の昔(1962年)のレコード、というかソノシートの話をupしたことがありましたが(こちら)、それに付随して阪口新(さかぐち・あらた)先生が書かれた小エッセイが載っています。

阪口(坂口)先生(1910-1997)は、日本のクラシカル・サクソフォンの開祖と呼ばれる方ですが、生前そういう呼ばれ方をすると「僕より前にサックスを吹いていた人はたくさんいるんだよ」、というようなことを仰っていた記憶があります。
それは謙遜ではなく、本当にそうだったのでしょうね。
内容としては簡潔な文章ですが、阪口先生独特の文体や言葉づかいなども懐かしくまた楽しいので、こちらに転載してみることにしました。仮名遣いや漢字等、あるいは内容的に「?」な部分も極力原文どおりに写しています。
転載許可等は取っていませんが、まあ、もう時効でしょう。

- - -
サックスという楽器 / 坂口新(東京芸術大学助教授)

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2008.06.20

ドルチェで見つけたCD

引き続いて、ドルチェ楽器でのお話。
珍しい?CDが、店頭に並んでいた。

Ballade

青木健「BALLADE」

大阪市音楽団のテナーサクソフォン奏者、青木健さんによる、テナーソロCD。
(現地では知らないが、少なくともここ東京では)お店とかには流通しておらず、大阪市音友の会を通じてしか買うことのできないものだったはずだ。

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2008.06.19

ヒミツ・サクソフォーンカルテット

HimitsuSaxQ過日、新宿のドルチェ楽器に寄ったら、こんなコンサートの案内を見つけた。

ヒミツサクソフォーンカルテット ファイナルコンサート
2008年8月3日(日)14:00開演 ドルチェ楽器東京・アーティストサロンDolce

この公演、及び演奏団体については、Web上には現時点でドルチェ楽器のサイト内(これ)くらいしか情報がないと思う。
これだけではどういう素性の方々なのか全く分からないが、チラシによると、アムステルダム音楽院教授アルノ・ボーンカンプ門下の4人の外国人生徒(スペイン、ドイツ、日本)による混成アンサンブルで、2006年に結成、オランダ各地、及びドイツで既に演奏実績を積んでいるということだ。
今回、日本人メンバーの豊岡菜々子さんの帰国、別メンバーの薬科大学への進学という事情により残念ながら解散することとなり、最後の演奏会を日本で開催しようということらしい。

そんなわけでパースナルな公演の故、宣伝告知もなかなかやっかいだと思うので、ここで勝手に宣伝させていただくことにします。
海外(殊に非フランス圏)のサクソフォン奏者、しかもチームでの来日というのはただでさえ珍しいし、そもそも日本国内に何かしらのツテがない限りはなかなか実現は難しいだろう。
稀少な機会を楽しみにしたい。

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2008.04.17

【告知】島送りの会2008

あと3週間を切ったので、そろそろ本格的に告知しましょう。

大栗司麻門下生によるサクソフォン演奏会
2008年5月6日(火・祝)16:00開演
大田区民ホール・アプリコ 小ホール
入場無料

発表会080506

われらがしまっぷー先生の門下生の発表会として、去年初めてこじんまりと開催されたのだが(こちらのエントリを参照)、今年は規模をぐっと拡大し、しまっぷー先生ゆかりの人たち総出演?、開演4時で終演予定8時半の大きな催しとなります。

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2008.03.14

1984年11月2日

昨日届いたばかりの、1枚のCD-Rが手元にある。
サクソフォニスト雲井雅人氏の、24年前のデビューリサイタルのプライヴェート録音。
雲井さん本人のご好意により、聴くことができた。

雲井雅人 サクソフォーン・リサイタル
1984年11月2日 東京文化会館小ホール

V.ダンディ/コラール・ヴァリエ
I.ゴトコフスキー/ブリヤンス
L.ベリオ/セクエンツァ9-b
G.マーラー/リュッケルト歌曲集より「私はこの世に忘れられ」、「僕の歌を覗きこまないで」
P.ヒンデミット/ソナタ
F.マルタン/バラード
(アンコール)A.リード/シチリアーナ・ノットゥルノ
 Pf:猪俣淳子

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2008.02.09

大室先生

安川加壽子先生(敢えて「先生」と呼ばせていただく)の評伝を読んでいて、思ったことがあった。

まだまだ未開状態の日本に、海外の最先端にして最高の教育の成果を携えて帰国、センセーションと共に演奏活動と教育活動を開始。たくさんの弟子を育て、翻訳や執筆にも勤しみ、様々な関係団体の代表者となり、培った人脈と語学力を生かして海外の演奏家・教育者との交流の窓口としても活躍する。
ピアノ界に於ける安川先生のようなそんな存在が、日本のクラシックサクソフォン界にも、かつてあった。

大室勇一先生(1940.10.30-1988.7.3)のことである。
今年、ちょうど没後20年となる。もうそんなに経つのか!

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2008.01.12

唐突ですが

Serie3楽器買いました。
ソプラノ。
結果的には、セルマーのシリーズIII・GLという、極めてオーソドックスなセレクトとなった。ネックだけはGPにしたけど。
というか、ゴールドプレートだピンクゴールドだプラチナだ、ブロンズだスターリングシルバーだサテン仕上げだ、などという些事は、今回はどうでもよかった。
最近とみに強く思うようになっていた、自分の中にある音楽を、気兼ねなくシンプルに、おおらかに出してみたい、という意思を顧みた時、結果的に選択肢はこれ以外になかった。

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2007.12.01

サクソフォンはいつからオケに登場したのか?

…というタイトルのエントリが、友人mckenさんのブログで上がっていて盛り上がっていたのだが、元ネタはそもそも私Thunderの本家サイトのメインコンテンツなので、私もとっくに参加していそうなものなのに、なぜか何度試みてもコメントが弾かれてしまうので、仕方なくこちらにて。

19世紀のフランスでは、今では忘れられてしまった作曲家の作品や、忘れられた作品にも、サクソフォンの用例は結構登場する。

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2007.11.12

ディアステマSaxQ.のCD

某サクソフォンアンサンブルを聴きに行ってました。
うちのアンサンブルのメンバーが掛け持ち出演していたので、応援に。
まあ、私たちとはかなりコンセプトの違う(団員の年齢構成とかも(^^;)団体ではある。

開演時刻を勘違いして遅れて到着したら、プログラム冊子が既に出尽くして無くなっていた。
普通そういう場合は(定員592のホールで演奏会を開催して、プログラムを300部しか準備せず品切れになるというのは、明らかに主催者側の不手際だから)、急いでコピー増しをして次の休憩なり終演後に渡し直せるよう準備するくらいのことをするのが当然だと思うんだが(とある別の団体では実際そうやっていたが)、どうもそういう発想は無いようで、受付に立っていたねーちゃん2人に聞いても「全部はけてしまいました、すみません」と言うだけで、2人してお喋りを続けていた。
まあ、友人の団員さんか誰かに頼まれて駆り出されただけ(たぶん)の受付嬢に文句を言っても仕方ないので、会場で遭遇した知人にお願いして、独自にプログラムは確保。(ありがとうございました)

という訳で、今日はこれ以上のコメントは控えさせていただきます。

終演後は新宿に移動。

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2007.11.10

ギャルドのサクソフォン・セクションの変遷

La Garde, 2007今回は聴けなかった、ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団日本公演2007の、公演プログラムを入手。

演奏は聴けなくてもさほど惜しくはないけれど(これも負け惜しみっぽい)、プログラムは資料として貴重なので、入手できて良かった。

サクソフォン・セクションのメンバーを以下に挙げておきます。
スペルがsaxhornesになってる(^^;。それって金管楽器だろ。

2007
Jean-Pierre BARAGLIOLI
Nicolas CHAPELAND
Philippe CHEBROU
Marc DUCHENE
Géraud ETRILLARD
Guillaume PERNES
Christian WIRTH

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2007.11.05

SAXOPET

SAXOPET「SAXOPET!」。
雲井さん(Sax)とトランペットの神代修氏(くましろ・おさむ、芸大管弦楽研究部、元東京フィル副首席)、ピアノの藤井一興氏という、不思議な3人の組み合わせによる、新しいCD(Cryston)を聴く。
ちょっと苦しまぎれな感じもするタイトルだけど、カッコのつけようもなくそのまんま、という。

藤井さんといえば、こちらのようなお顔を覚えておられる方も多いと思うので、このジャケットの、ゲゲゲの○太郎のような(失礼)風貌にはびっくりされる方も多いのではないかと。
ちなみに藤井さんは、私と同じ誕生日だ(歳は7つ上)。
それはどうでもいいのだが。

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2007.10.08

【特別企画】チラシで辿るトルヴェールQ

3連休の残りは、休養モードで過ごした。
とくに予定らしい予定のない休日というのは、2ヶ月ぶりくらいか。ちょっと疲労も限界に来ていたところだったので、有難い。

さて、トルヴェール・クヮルテットの3daysも無事終わったと思われるので、満ち足りた気分でコンサートから帰ってきてパソコンを開いた貴方のために(笑)、ちょっとしたサービス。
というか、20周年への、私なりのお祝い。
トルヴェールQの、過去の東京での主要な(と思われる)歴代の演奏会のフライヤー(チラシ)を、一気に並べてみました(クリック拡大)。

TQ, 19910113
第2回リサイタル(1991年1月13日、カザルスホール)。
スカルラッティ(3つの小品)、デュボワ、リュエフ、伊藤康英の第2四重奏曲、シュミット。この頃はずいぶんと「普通の」サックス四重奏団のプログラムだったんですね(^^;
第1回のチラシは残念ながら失くなってしまいました。誰かお持ちの方はご連絡ください(笑)

TQ, 19930418
1993年4月18日(カザルスホール)。
昼夜別プロでした。ゲスト本多俊之。

TQ, 19940722
1994年7月22日(サントリーホール)。
サントリーホール(勿論、大ホール)でサクソフォン四重奏の演奏会をやったというのは空前のことだったし、今でも決して容易なことではないだろう。
このときは、P席(ステージ後ろ側)には客を入れていなかったけれど、他は結構な割合で埋まっていたと記憶している。

TQ,19960714
1996年7月14日(紀尾井ホール)。

TQ,19980222
1998年2月22日(紀尾井ホール)。結成10周年。
「トルヴェールの四季」初演。

TQ, 19990926
1999年9月26日(紀尾井ホール)。
コンサートイマジンに移籍。

TQ, 20020921
2002年9月21-23日(トッパンホール)。
結成15周年の3days。

TQ, 20041009
2004年10月9-10日(トッパンホール)。
台風が関東地方を直撃した翌日のことだった。
#前日、直撃したその日には、ワタシ達が演奏会やってたところだったんですけど(苦笑)。

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2007.09.08

サクソフォン奏者ジャック・ブライマー

Eric Coatesこの夏に買ったCDから。

エリック・コーツの音楽(EMI) ※CD2枚組
組曲「三人のエリザベス」、組曲「ロンドン」、行進曲「全労働者諸君」、木の精、スリーピー・ラグーン、シンデレラ幻想曲、行進曲「ダム・バスターズ」、組曲「ロンドン・アゲイン」他

サー=チャールズ・グローヴズ指揮ロイヤル・リヴァプール・フィル、レジナルド・キルビー指揮バーミンガム市響、サー=チャールズ・マッケラス指揮ロンドン・フィル

エリック・コーツ(1886-1957)は、ワタシが大好きでことあるごとにネタにしている、英国伝統のライト・クラシック界の大物作曲家。生前には「彼こそ音楽を書くために生まれてきた男」、と評されたこともあるという、生き生きとした愉悦にみちた音楽を書く人だ。
当ブログには以前こんなエントリを書いたことがある(「エリック・コーツ」でググってみると、なんとこのエントリがトップに上がってくる)。

英EMIのClassics for Pleasureという廉価盤シリーズの中の1タイトルで、昨年発売されたものらしい。
2枚組のうちグローヴズ指揮の1枚分は既に音源を所有しているのだが、値段が2枚で千円ちょっとだったし、未聴の分だけで充分モトは取れるだろう、と思って買ったのだが、収録曲の中にコーツがサクソフォンとオーケストラのために書いた"Saxo-Rhapsody"(「サックス狂詩曲」と訳すのか。委嘱者シガード・ラッシャーのSP録音の復刻や、ロンデックス門下のKenneth Edge演奏のCDが現在入手可能)という曲が入っており、ここでソロを吹いているのはなんと、あのジャック・ブライマーなのだ。

ジャック・ブライマー(1915.1.27-2003.9.16)といえば、英国を代表するクラリネット奏者としてあまりにも有名な人物。
ロイヤル・フィル(1947-63)、BBC響(1963-71)、ロンドン響(1971-86)でそれぞれ首席クラリネット奏者を歴任、ソリストとしても多数の録音を残し、全英クラリネット&サクソフォーン協会のプレジデントを終生務めながらサクソフォン奏者としても活躍、高名な「ロンドン・サクソフォン四重奏団」を創設するなど(母体となった団体は別にあるようだが)、相当なキャリアを積んでいたであろうことが窺われる。
はからずも、ブライマーのサックスの音を初めて聴くこととなったのだが。…

ブライマーのクラリネットといえば、録音で聴く限り、軽くヴィブラートのかかったまるでサクソフォンのように柔軟な音が印象的だけれど、彼がいざ実際にサクソフォンを吹くとなると、彼のクラリネットを吹く時のサクソフォン的美質というものがむしろ後退して、少々窮屈な印象を持つことになるのが、不思議に思える。
この曲に頻出するフラジオ音域の音を何の苦もなく当てているし(もともとラッシャーの委嘱で書かれた曲なので、サックス本来の音域外の高音が当り前のように出てくるのだ)、技術的には「持ち替え」とか「余技」というレベルではなく、申し分ないところなんだが。
…そういえば、プロ・アマチュア問わず、クラリネットを本業とする方が吹くサックスの音って、わりと共通してそういうちょっと窮屈そうな印象があるように思うのは、私だけか?

クラリネットとサクソフォンは、同じ1枚リードの楽器ではあるが、奏法の最適化という面では越えがたい一線があるのかもしれない。私はクラを吹いたことがないのでよく分からないけれど。

Previn-Rachmaninovブライマーのクラリネットの音をいま一度確認してみようと、ロンドン響在籍期間の録音の中から、アンドレ・プレヴィン指揮のラフマニノフ「交響曲第2番」(1973年1月、EMI)の有名なソロを聴いてみる。
この曲の第3楽章の長大なソロを吹くことは、クラリネット奏者にとって一世一代の仕事といっていいだろうと思う。

…これは、すごい。
特にソロ奏者の表記はCDには無いので、ブライマーではない可能性も皆無ではないけれど、何にせよこの甘美な音色と無限大といってもいいニュアンスの豊かさには、聴き終えて思わず溜息をついてしまう。
極めて控えめにかかるヴィブラートが効果絶大だ。フレーズの頂点となる大きな音や、クレッシェンドの音符には絶対にかからないところが、奥ゆかしい。逆にふっとdim.する音符や、ピアニシモの伸ばしに、ほとんどそれと判らないほど軽くかかったヴィブラートは、この奏者の音楽的な趣味の良さというものをこれ以上ないほど見事に表出している。

最近のフランスのサクソフォン界にあっては、どの音にもヴィブラートをかけていたミュール-デファイエ時代の反動か、ヴィブラートは控えめに、かける音とかけない音を峻別した上で多彩なニュアンスを追求する、というあり方が主流となっているように思える。
とはいえ、じゃあ具体的に何をどうする、という話になると、それらの多くはいまだ模索の域にあると感じられるんだけど、視線をサックス外に移せば、なんだよ、こんな身近なところに(しかも30年以上も前のことだ)、これほどまでに秀逸なお手本があるじゃないですか、ということ。

「あのジャック・ブライマーがサクソフォンを吹いている」、というマニアック?な興味に始まった一連の探求は、かくのごとき結末に至るのだった。

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2007.08.12

影の庭

本日8月12日は、古巣バンドの友人I氏(16年前の私の入団当時の副団長)の命日。
日航機事故の何周年、というニュースが巡ってくるたびに、思い出す。

ある人のことを覚えている、思い出すことができる、ということは、その人は(自分にとっては)生きているのと同じだ。
逆の場合を考えてみるといい。忘れてしまった、思い出すこともないような人というのは、死んでしまった人と(意識の上では)何の違いもない。
これからも毎年、思い出し続けたいと思う。…

the garden of shadowsさて、話は全く変わって。
栃尾克樹さん(東京佼成ウィンドオーケストラ・バリトンサクソフォン奏者)の新しいアルバム、「影の庭」(マイスターミュージック)を、やっと聴けた。
新譜といっても、発売からもう2週間以上経ってしまっているが(CD屋さんに行く暇がこんなにないとは思わなかった)。

素晴らしいアルバムだと思う。
ほぼ今回収録の曲目で組まれた昨年のリサイタルのレポートはこちらに、一昨年発売のアルバム「アルペジョーネ・ソナタ」の感想はこちらに挙げさせていただいており、正直言って言うべきことはこれらで尽きていて、付け加えるべき称賛の言葉が思いつかない。

と言いつつ、つまらない感想をひとつ付け足すならば、「ブレスが全然目立たない」、ということ。
バッハのチェロ組曲はいろいろな方がサクソフォンで演奏するけれど、どうもあの、細かい音符をひとしきりパラパラパラパラと吹いた後に、おもむろに休んで大きくブレスを取って、また再開する、という、クローゼのエチュードでも吹くような流儀が私、聴いていてどうも苦手なのですよ。
管楽器だからブレスを取らなきゃ吹けない、のは当然だし、ブレスを取るタイミングを確保した上でどう説得力のあるフレージングを作るか、ってところが音楽性の見せ所だ、ということは理屈では理解できるんだけど、ただ単に聴くだけの無責任な立場としては、ぶつ切れの演奏を聴くくらいなら原曲のチェロでのちゃんと繫がった演奏を聴いたほうが良い(^^;訳で。
さもなくば、先日のオーティス・マーフィーみたいに、循環呼吸を駆使するか。

このCDに入っているチェロ組曲の演奏も、最初は循環呼吸を使っているのかと思った。
だが、よーく聴くと要所要所でちゃんと息を吸っている。それも、ぼーっと聴いていたら聞き逃すような素早いタイミングで、しかもこれ見よがしな大きな音も立てずに。
これだけのブレスで、バリトンサックスでバッハのチェロ組曲を吹く、ということは、周到なフレーズの設計の上に、余程のコンパクトで完成された奏法と無駄のない呼吸法を習得していないと、絶対無理だ。…

CDのタイトルとなった、高橋悠治への委嘱作品、『影の庭』は、楽譜が作曲者本人のサイト中で公開されている。→こちら(PDF)

是非、この曲は、一度楽譜を見ながら聴かれることをお勧めする。
一流のプロの音楽家という方々の持っている「ソルフェージュ能力」というものの凄さが、実感できると思う。

「ソルフェージュ能力」とは、楽譜を見て、その音楽がどのように鳴るものかということを把握する能力である。
私の考えでは、アマチュアとプロの演奏家を隔てる差というのは、楽器の演奏能力も勿論だが、より以上にこのソルフェージュ能力の差だと思っている。
この『影の庭』という曲は、委嘱作品なのだから、この楽譜1枚以外に、音楽の全体像を把握する手がかりはない。
…もしそういう状況で、あなたが「この楽譜」を演奏しなければならないとしたら、どうするでしょう?
栃尾さんという演奏家は、それに対してどういう答を出しているか。
見物(みもの)です。

…要は、「音源」に頼らないと曲がイメージ出来ないうちは、アマチュアだ、ということ。

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2007.07.22

オーティス・マーフィー マスタークラス

オーティス・マーフィー マスタークラス&ミニコンサート(アーティストサロンDolce)

・マスタークラス
深沢智美
P.M.デュボワ/協奏曲より 第1、2楽章
坂口大介
C.フランク/ヴァイオリンソナタより 第1、4楽章
 佐藤渉(通訳)

・ミニコンサート
A.パスクッリ(ケネス・チェ編)/蜜蜂
S.ラフマニノフ(マーフィー編)/ヴォカリーズ
J.S.バッハ/チェロ組曲第1番より プレリュード、クーラント、ジーグ
A.デザンクロ/プレリュード、カデンツァとフィナーレ
A.ハチャトゥリアン(ボーンカンプ編)/剣の舞
 ハルコ・マーフィー(Pf)

17日のコンチェルトに続いて、今日は新宿のドルチェ楽器にて、オーティス・マーフィー氏のマスタークラスを聴く。
キャパ100人ほどの小スペース(ほぼ満席)の2列めに陣取って、目の前1.5メートルほどの音を浴びることになった。
マーフィー氏の深みある音色、そしてその人間性がそのまま音になったような(彼のことを直接に知る人は皆、異口同音に「あんなにいい奴はいない」、と言うのだが、まさに)素晴らしい音楽性を、存分に楽しんだ。

続きを読む "オーティス・マーフィー マスタークラス"

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2007.07.09

新ストラップ覚書

この土日にしたこと。
アンサンブルの練習をまる1日(午前カルテット、午後ラージ。カルテットはドビュッシー「ベルガマスク組曲」の初合わせ。これはマジで大変だ;)、その他に近所のスタジオを借りての個人練習を2コマ。その他、コンサートを聴いたのが2つ。呑み会が1回。今日は青梅まで父との面会。ふう。
濃い週末であった。どれをとっても各々1エントリ分の内容はあるので、一度には書けないけれど、気が向いたら順々に書いてみます。

今日は午前中、個人練習。
家はマンションの一室で、音出しは遠慮しながらになってしまうので、時々こうしてスタジオを借りている。
安いカラオケボックスとかが近所にあれば良いんだけど、近辺が結構静かな住宅地なもので、そういうものは無いのですよ。

先日購入したブレステイキングという新ストラップを使っているんだけど、もう普通の吊り下げ式ストラップには戻れないです。
身体の負担が軽いとかなんとかということより、音が伸びやかに楽に出ることが第一の長所だと思う。これを使った後に普通のストラップを使うと、まるで空気の出口をぎゅーと握りつぶしながら無理やり息を出して吹いているような気がしてくる。こんな苦しいカッコでオレは30年もサックス吹いてたのか、と。
姿勢の保持が楽だということも、勿論、利点である。教えている生徒には「楽器は立ったままさらえ、」と言いながらも、今までは自分では1コマ2時間の個人練習時間を立ちづくめというのは辛くてどうしようもなく、途中で座っていたものだったが、このストラップだと立ったまま2時間ぶっ通しでスケール練習をしていても大丈夫だ(重量を肩で支えることになるので、持病の肩凝りの解消には実のところあんまりならないんだけれど)。

欠点は長さの調整が面倒なことと(アジャスター3箇所を微調整しなきゃいけないので、急な持ち替えとかにはまず対応不可能。一度調整すればあとはかぶるだけで使えるけれど、着ている服の厚み次第で長さは変わりますからね)、楽器ケースの小物入れに入らないことか(私の場合。勿論、ケースによっては入るものもある)。
まあ、でも、それは仕方ないか。

まだアルトでしかちゃんと使っていないため、テナー、バリトンでの使用感は未確認。
ただし、とりあえずテナー、バリトンでも使えることは確認済。

速報
毎年の夏の風物詩でもある、「第20回サクソフォーン発表会」、今年は8月17日(金)の開催です(川口リリア・音楽ホール)。
今日の個人練習は、そこで演奏する曲の譜読みも兼ねていたのだ。
私にとっては、以前upしたG大本番の翌日ということになる(コメントでもこっそり触れてます)。
こんな大きな本番を2日連続で、というのは初めての経験なので、楽しみなような不安なような。
例年のように、特別ゲスト須川展也、入場無料、ということは確定だけれど、今年はみんな動き出しが鈍くて、いまだに誰が出るのかハッキリしていない(ということで開演時刻も未定)。最終的にはいつもどおりの感じになるんじゃないかしらん。

昨年(2006)の詳細はこちら、一昨年(2005)はこちら
委細後日。

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2007.07.07

デファイエ関連サイト

本家掲示板のほうに、ダニエル・デファイエ氏の録音について扱ったウェブサイトを開設されたという方から投稿をいただきました。
最近は掲示板のアクセスが(私自身も含め(^^;)激減しているので、当ブログ上でも紹介させていただく次第。→こちら

新しい発見がたくさんありました。
デファイエのレコードについてのコメントは、たいへん共感できるものばかり。
ジョリヴェの「火の玉LP」(自作自演の「赤道コンチェルト」他)やマルケヴィチの「アルルの女」のように、持ってはいたけれどデファイエとは気がつかなかった録音もあるし、イトゥラルデと共演した晩年の録音に至っては存在すら知らなかった。

私自身、ああいうウェブサイトを運営していて、こんな特殊でマニアックなサイトを見てくれている人なんかいるんだろうか、という虚しい気分に時々落ち込むことがあるのだけれど、同志というものは居る所にはいらっしゃるものですね。
勇気づけられます。


デファイエはフラジオが苦手だったのか?…という話については、そんなことはなかったんじゃないかな、という気はしている。
80年代になってからパリに留学された方から聞いた話では、生徒にもフラジオの課題を与えていたそうだし、実際、L.ロベール「カダンス」のような、フラジオ無しでは演奏できない曲も晩年まで好んで演奏されていた訳だし。
あとは、フラジオとはどういう場面で使われるべきものであるか、という、ご本人の美意識の問題なのではあるまいかと。

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2007.06.28

【告知】コンサートいくつか(再掲)

フランスの若手サクソフォン奏者、ジェローム・ララン氏がこの夏来日される話は以前にも少し触れたが、そうこうしているうちにご本人から案内と宣伝の依頼を受けました。
という訳で、再掲。

●原博巳&ジェローム・ララン&大石将紀 JOINT RECITAL(2007年7月14日、ノナカ・アンナホール)

これの告知はここでは初めてかと。詳細はこちらをご覧ください。
なかなか興味深い(というか、結果が予測がつかない)組み合わせの3人による、ジョイントコンサート。
…実はこの日は私、練習が被っていて、行けるかどうかは微妙なんだけど。

ちなみに大石さんは、来年3月の、オペラシティのリサイタルシリーズB→C:バッハからコンテンポラリーへの第100回めに登場されるようだ。
この「B→C」、どなたがプロデュースなさっているのかは知らないけれど、出演者の選び方に非常に独自の見識が感じられて、以前から注目してきた。
サクソフォン界からはたしか、彦坂さんに続く2人めだと思う。(追記:平野さんも出たことがあって3人めでした)

ヌオヴォ・ヴィルトゥオーゾ vol.3 声とサクソフォーン、ピアノ 「息の横断」(2007年7月20日、大田区民ホールアプリコ・小ホール)

「サクソフォーン旋風」と題した、同じシリーズの前回リサイタルの観戦記は、こちら
今回もまた、いったい何が飛び出すか、期待が高まる。

当公演のフライヤー(チラシ)のデータもいただきました。→こちら(PDF)。
…これ、そっくりそのまま印刷屋さんに回せます(トンボ付き)。

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2007.06.25

新しいストラップ

お出かけ帰りに寄った新宿のドルチェ楽器で、ブレステイキング breathtakingという新しいストラップを買った。
今般新発売、しかもちょうど目の前で入荷してきたものだったから、たぶんアマチュアプレイヤーとしては第一号の購入者だと思う。

発想としてはBGのハーネス(俗称「緊縛ストラップ」(^^;)のように、首にかかる重量を肩に分散させようというもののようだが、ハーネスみたいに両脇から締め付けられる感じがないところがいい。
お値段はそれなりにするけれども、慢性肩凝りと背筋力低下によって、正しい姿勢でサクソフォンを保持することが最近とみに辛くなってきた(2~3年前には、頸椎の椎間板がずれて2ヶ月くらい整形外科に通ったこともある)中高年サックス吹き(^^;としては、有難いものかもしれない。

開発者のサクソフォン奏者小村由美子さん(むかし、毎年のサクソフォン発表会でご一緒したことがあるような気がする)のサイトは、こちら

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2007.06.06

ミベモル最新盤

久々に渋谷タワレコへ。
ほとんどがサクソフォンのCDばっかり、1万5千円近く買い込んでしまった。
一気に聴ける訳ではないので、聴いて気が向いたら少しずつ覚書を書いておこうと思う。

まずは、ミ・ベモル・サクソフォンアンサンブルの、昨年11月の定期公演のライブCD。
ミベモルのCDは、佼成出版社から1枚出ている他、ミベモルの楽譜のレンタルも取り扱っている滋賀のウィンドミュージックというお店から、既に8タイトルがCD-Rでリリースされている。
今回のものはウィンドミュージック版久々の新譜で、ちゃんとプレスCD。
メジャーな販路にも乗せて、全国展開を図ろうということか。

Mi-bemol

ミ・ベモルサクソフォンアンサンブル「シェヘラザード」

G.ホルスト/第1組曲
B.ブリテン/シンプル・シンフォニー
リムスキー=コルサコフ/交響組曲「シェエラザード」

ミベモルの演奏は、私たちのような指揮者なしサクソフォンアンサンブルにとって、ひとつの驚異である。
まさに「驚異」だ。「目標」、になんか、とてもじゃないがなりはしない。
純粋に演奏のメカニックな精度だけをとっても、普通に考えられる水準の練習や訓練では(たとえプロフェッショナルなレベルのそれであっても)、そうそう到達できるものではない。
彼らのすごいところは、単にメカニック的に優れているだけでなく、その上で音楽が隅々まで自分たちのものになっているところだ。原曲の音楽そのものの持つ真正さと尊厳が、そのままメンバーひとりひとりの血肉になっている。
むしろ、単純に聴く側としては、これだったらわざわざサクソフォン版ではなく最初から原曲を聴けばいいじゃないか、とすら思えてしまうほどだ。サクソフォンによる演奏に不満を持つのではなく、「サクソフォンであること」そのものに物足りなさを覚えてしまう、というか。これって「編曲もの」の持つ根源的なジレンマですな。
少なくとも、そこまで感じさせてしまうほどの水準の合奏音楽というものは、世の中の音楽全てを見回してもそれほど例はない、ということだ。

10年ほど前、私が湯沢でのセルマーのサクソフォンキャンプに参加していた最後の頃、ミベモルがゲストアンサンブルとして大挙して参加したことがあった(リーダーの前田先生は以前から単身で講師として参加されていた)。昼間は一番大きな部屋でずっと練習をしていて、夜のコンサートでは素晴らしい演奏を披露してくれたものだ。
たまたま、ミベモルが練習をしている最中の部屋に、ちょっとだけ物を取りに入ったことがあった。
ちょうどチューニングをしていたところで、まるでそれ自体が音楽のような美しい、全員のAの音が鳴っていたのだが、一歩部屋に入ったら、そのあまりに緊張の張りつめた雰囲気にほとんど恐怖感すら感じて、目的の物を取ると一散に部屋の外に逃れ出たことを思い出す。
今回のCDのメンバー表を見ると、当時とはかなり入れ替わっている。10年も経てば仕方はないのだろうけれど、このようなアンサンブルで演奏し続けるというのは、相当に厳しいことなのだろうな、と想像する。

…まあ、とにかくひとつ聴いてみてくださいな。ご存じない方は特に。

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2007.05.06

バンドレンの新パッケージ

Vandoren

バンドレンのリード(これはバリトン)の新パッケージ版を初使用。(右は従来版)
でかい。マウスピースの箱かと思った。
見てのとおり、環境管理のために1枚1枚が密封式の個包装になっている。湿度の多い国(^^;からのクレームが余程怖いらしい。
なんだかおいしそうに見える(^^;。子供だったらむいて食べちゃうと思うぞ。

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2007.04.29

怒濤の5月に向けて

世間ではゴールデンウィークというものが始まっているらしい。

それはさておき、ここ東京ではこれから2週間ほど、サクソフォンカルテットの演奏会がタテ続くのが、壮観。

明日(4月30日) ヴィーヴ!サクソフォーン・クヮルテット(津田ホール)
5月7日 雲井雅人サックス四重奏団(東京文化会館・小ホール)
5月11日 クローバー・サクソフォン・クヮルテット(東京文化会館・小ホール)

明日のは既にチケット完売しているようだけれど、雲カルとクローバーはまだあるのかな。
雲カルは今まで、会場がオペラシティのリサイタルホールなどという300人も入らないようなところが多かったので、すぐに満杯となってしまい、宣伝告知をしたくてもできなかったという過去がある。今回は650席の東京文化小ホールなので、少しは余裕があるようだ。

雲カルの公式サイトを見ると、雲井氏によるこの4月の雲カルアメリカツアーの日記がアップされている。
簡潔で抑えた筆致の中に、濃密で深い非日常の日々の記憶が刻まれていて、読んでいて思わず惹き込まれるものがある。マズランカの新作はどんな感動的な作品なのだろうか。

クローバーは去年の「音大生によるサクソフォン四重奏の夕」という日本サクソフォーン協会の行事で、ドビュッシーの弦楽四重奏曲を聴いている。そのときは単に「芸大生によるカルテット」だと思っていたので(固定メンバーで既に演奏活動を続けているメンバーだとは知らなかった)、あまりにも見事な演奏に呆気にとられ、最近の芸大生つうのはスゲェもんだなあ、と率直に感心したものだった。
あれから1年。奇しくも雲カル、クローバーとも、同じ会場、しかも両方ともグラズノフの四重奏曲が曲目にある。これは楽しみですよ。

5月はこの他にも、24日の田中靖人さんのリサイタルをはじめとするサックス系行事が突っ込まれ、更にその他にもチョン・ミョンフン率いるフランス国立放送フィル東京公演(8日)、東京シティフィル(15日)、N響東京文化会館公演(17日)、都響の定期会員カードといったチケットが手許にあり、毎年この時期は忙しくて縁のなかった「熱狂の日」も、今年は少しだけ雰囲気を味わおうと2日夜のヘレヴェッヘ(後記:コルボの間違い)指揮のフォーレ「レクイエム」を取ってしまった。翌3日からはリサーチの合宿に行ってきます。
あっ、自分が乗る本番もあった(27日。こちらのエントリ参照)。練習出席しなきゃ…。

そんな合間をぬって、自分のアンサンブル用にグラズノフのコンチェルトの楽譜書き直しという作業をずっと続けている。
ロンデックス編曲の12サクソフォン・ヴァージョンという出版譜があまりにもあんまりな編曲なので、ついに書き直しという暴挙に出てしまったのだ。
本当は13日の練習に間に合わせたいんだけど、このスケジュールを見るに「絶対無理」という文字が目の前をちらついております(^^;
さあ、作業の続きをしなきゃ。

それでもブログを書くのはやめない(苦笑)

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2007.04.26

サクソフォンの黎明

Cd143浜松市楽器博物館コレクションシリーズ12~オリジナル・サクソフォーン

浜松市楽器博物館の所蔵になる、サクソフォンという楽器が発明されて間もない時代である1850~60年代製造の楽器(発明者たるアドルフ・サックス氏製作のオリジナル)を使用したCD。
コジマ録音からこの4月に一般販売開始。CD屋さんの店先にも並び始めた。

井上麻子さんをはじめとする大阪音大の教師陣による、各楽器(ソプラノ、アルト、テナー、バリトン、Cメロディ)のソロと、カルテット(サンジュレー、フローリオ、グラズノフ「カンツォーナ・ヴァリエ」より、他小品)が収録されている。
現代のサクソフォンの太くて派手な音とはまるで違う、まるでステレオのトーンコントロールで高音を絞ったような、メロウで素朴でまるい音。テナーのソロなんかまさにヴィオラのようだし。
サンジュレーの四重奏曲をこの音で聴くと、まるでメンデルスゾーンのように聞こえる。この曲がこんなにもメンデルスゾーン等のいた時代へのリンクのように聞こえたのは、初めてに近い経験。
楽器自体の(今日から見て)機能的な制約が、結果として自然な節度として働いているような気がする。クラシックや初期ロマンの19世紀というのは、そういう「節度」が当り前に(それを「制約」だとは思われずに)存在していた時代だった、ということか。
グラズノフは、こうして出来上がったものを聴いてみると、ちょっと違うかな、という感じもした。(この曲は逆に、もっと新しい、1920年代のフランスの楽器の音を想定して作られたものだ、ということが実感として理解できる。)
ちなみにソロ曲の伴奏に使われたピアノは、1874年製の85鍵のエラール。

実は私、このCDの企画が持ち上がった際に、麻子さん経由で曲目は何がいいかと軽く相談を受けていたという経緯もあって(フローリオはその時にお奨めしたもの)、楽しみにしていたのだ(^_^)
ここでの演奏がなぜ大阪音大のチームなのかというと、日本におけるサクソフォン古楽器演奏のパイオニアである、同大学の赤松二郎教授(当CDの解説も執筆されている)の存在のゆえでもある。
赤松先生は、私が初めて参加した1980年代中頃のセルマーのサクソフォンキャンプで講師のひとりだったが、その当時から「百年前の音を聴く」などと題して、夜の講師陣コンサートでビュッフェ・クランポンやアドルフ・サックスの古い楽器を演奏されていたという、筋金入りの古楽器エキスパートな方なのだ。

Cd144実際、この「浜松市楽器博物館コレクションシリーズ」のCD第1集(これは一般販売されておらず、数年前に一度当博物館を訪れた折にミュージアムショップで購入した。今はカタログに残っていないようだが…)にもサクソフォンソロが4曲入っているのだが、いずれも赤松氏の演奏である。
こちらのCDには、サクソフォン以外にもホルンやトランペット、サクソルン系の金管楽器も多数収録されている(というか、どっちかというとそれがメイン)。ホルン系の演奏はあの千葉馨御大ですよ。

それにしても、20年前の志賀や車山高原での夜に聴いた古いサクソフォンの音は、実に印象的だったな。
CDで聴いても勿論、現代の楽器との違いは判るけれど、音色の違い以上に音の空間への浸透力の違いというのは、コンサート会場の空間で実際に聴いてこそ判ることかもしれない。

Cd145この楽器で、ビゼーの「アルルの女」を聴いてみたい!
1872年の初演当時、劇場のピットで鳴っていたサクソフォンの音は、まさにこういうものだったのだろう。

CDでは、追体験可能。
クリストファー・ホグウッド指揮バーゼル室内管によるこのCD(Arte Nova)は、私の好きなミシェル・プラッソン指揮トゥールーズ管(EMI)ほかいくつかある「アルルの女」劇音楽版CDの中でも、最も学究的姿勢の強いものである。
サクソフォン奏者はMarcus Weissの名がクレジットされている。
楽器は1868年製のアドルフ・サックスだそうだ。

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2007.04.10

東京の夏、日本の夏

春来たりなば、夏遠からじ。
毎年恒例、東京の夏音楽祭の詳細が発表になったのだが、実は7月20日という日がなかなか困ったことになっている。

クァルテット・スピリタス ~サクソフォン四重奏の新世紀~

ヌオヴォ・ヴィルトゥオーゾ vol.3 声とサクソフォーン、ピアノ 「息の横断」(Sax:ジェローム・ララン

スピリタスといえば今更言うまでもない、近年続々とデビューしつつある新進サクソフォンカルテットの中でも名実ともに最大級の存在だし、「デビュー」にふさわしい、原点と未来とを共々に見据えたプログラミングも実に素晴らしい。
一方、ヌオヴォ・ヴィルトゥオーゾの第1回は私も聴いたけれど、これの面白かったことと言ったら。こういう、笑っちゃうほどの面白さを備えた現代音楽というのも、また。
これはジェローム君のキャラクターあってこそ、でしょうね。今回は野平一郎作品の日本初演!ですか。わお。

全く、なにもよりによってこの2公演を同日同時刻に開催しなくてもいいじゃないか、と言いたくなるのだが。

という話を、先日とある方としていたら、「いいじゃないですかThunderさんだったら、両方に一体ずつ派遣すれば」と、あっさりとフツーに言われてしまったのだった。
ワタシがこれまであまりにもいろいろなコンサートや催しに顔を出してきたせいか、どうやらこの世界には「Thunder複数体生存活動説」とでもいうべき一種の都市伝説が存在しているらしい(^^;
言うまでもなくそれは伝説に過ぎないのだが、思い当たる節としては、ずいぶん前のことだが同じ日に浜離宮朝日ホールで2時開演と東京文化会館小ホールで3時開演という2つのコンサートがあって、どうしても両方聴きたくて前半と後半を電車でハシゴしたことがあった。ちょうど休憩時間をはさんで前半と後半がまるまる聴けたんだけど。
で、両方の会場の休憩時間にお会いして喋った方々同士がたまたま知り合いで、後日、それぞれの会場でワタシに会ったという話でやたらと盛り上がったらしい(どちらかは幽体だったに違いない、とか;)、という話をずっと後になって聞いた。
どうもそのへんがこの都市伝説の起源ではないかと思われる。

完全に同日同時刻でも、例えば東京文化会館の大ホールと小ホールのハシゴだったら何度かしたことがある。
小ホールでサクソフォンのリサイタルをやっている時って、不思議と大ホールでも面白そうなオーケストラのコンサートがあることが多いのですよ。

話は戻って、今回ばかりはハシゴは絶対無理。ジェローム君、どこか別の日に別の場所で何かやってくれないかなあ。

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2007.03.07

Donald Sinta - American Music

Don Sinta, American Musicドナルド・シンタのソロアルバム"American Music"を入手。

Donald Sinta(1937.6.16-)。アメリカのサクソフォンの「先覚者」のひとりであるラリー・ティールに学び、ティールの後を継いでミシガン大学のサクソフォンの教授を今なお務める、ベテラン演奏家である。
日本で「アメリカの(クラシックの)サクソフォン奏者」というと、一般にユージン・ルソーやフレデリック・ヘムケが連想されるのだろうけれど、このお二方はパリでマルセル・ミュールに学び、大きな意味でアメリカにおけるフレンチ・エコールに属するのに対し、シンタ氏は生粋のアメリカン・スタイルを体現する現役のサクソフォン奏者として、第一義に挙げられるべき存在だろうと私は思っている。
"American Music"は1965年にレコードで発売された、彼の代表盤。このたびようやくCD化されたようだ。

最近、はっきり言ってサクソフォンのCDなどほとんど買わなくなってしまった私ではあるけれど、こればかりは聴かない訳にはいかない。
これは20世紀のアメリカのクラシカル・サクソフォンというものを理解するための、最も重要なアンカーポイントとしての録音だろうと思っていたからだ。

太くて柔らかくてエモーショナルな音色に、大きなヴィブラート。現代の流行りとはある意味正反対のようなサウンドながら、それにしても例えばクレストンの演奏のこの説得力はいったい何なんだろうか。また、最後ベンソンの「エオリアン・ソング」の、あたかも背後に霊的なものすら感じさせるような深さは。
外見はどうあれ、決して屈折を感じさせず、人間の精神の最も深いところから直接に立ちあがってくるような音楽は、サクソフォンに限らない、作曲家にも指揮者にも歌手にも共通する、アメリカ出身の音楽家たちの最良の姿だけれど、そういうものが確かに、ここにもある。

面白いことに、2枚組での発売。曲目・内容は同一ながら、1枚は通常のステレオ収録で、もう1枚は左チャンネルにサクソフォン、右チャンネルにピアノと、完全に分離して収録されている。カラオケ用ってことかしらん。

AMERICAN MUSIC (Mark Custom 4372-MCD)
 P.クレストン/ソナタ
 W.ハートリー/デュオ
 W.ベンソン/ Farewell
 B.ハイデン/ソナタ
 W.ベンソン/ Aeolion Song
Donald Sinta, Alto Saxophone; Nelita True, Piano

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2007.02.17

ダッパーサクセーバーズさん

香川(最初「高知」と書きましたが間違いでした。失礼しました)のアマチュアサクソフォンアンサンブル、ダッパーサクセーバーズさんのブログから、われらが「なめら~か」のサイトへのリンクとご紹介をいただきました。→こちら
こちらの本家サイトも早いところお返しのリンク工事をしなければならないんですが、ちょっと間に合わないので、とりあえずこちら(ブログ上)でご紹介させていただきます。
たいへん活発で積極的な活動内容が伺われます。ブログの記載内容もサックス吹き的にかなり興味深いものですので、是非ご覧を。

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2007.01.06

初練習と初荷

今年最初のアンサンブル練習日。
ネタはロンデックス編曲のグラズノフのコンチェルト(Saxアンサンブル伴奏版)。
なんと申しますか、色々な意味で問題の多い譜面だ。
サックスでサックスソロの伴奏をするという基本的な問題、伴奏が分厚くなりすぎるのを避けるために敢えて取っている編曲の書法と効果の問題、その効果を実現できない我々の技量の問題。
そもそも「『それ』を実現するのはお前らの責務だ」、というロンデックス師の根本的態度というのもありまして(もともとこれはロンデックスの門下生アンサンブルのための編曲)、事態を一層混迷させております(^^;

Cd131帰宅したらJérôme LaranからCDが届いていた。
奇しくも今年の初荷となった。暮れのフェスティバルの時に受け取りそこねていたものだ。
お手を煩わせてしまった関係者各位の皆様、ありがとうございます。

Paysages lointains(遠い風景)と題するこのCD、曲目等はmckenさんのサイトのレビューをご参照ください → こちら

7月にゆめりあホールで聴いたコンサートを思い出す。実際2曲重なってるし。
特筆すべきは、ジェローム氏の音がとても純正でニュートラルであること。いかに強力なエモーションや表現が必要な現代作品であっても、「ニュートラル」の位置がブレることは絶対にない。
いわゆる「現代作品を得意とする」演奏家の中には、奏法の根本を崩してまで「熱演」するタイプの人がいる。その崩し方を持ち味として売りにしているような人もいるけれど、私はあんまり好きではない。意識下のコントロールから外れた部分を「個性」と呼ぶようなものだからだ。
リンク先のエントリで「子供みたいな純粋な好奇心と集中力」と書いたけれど、まさにそのとおりだ。子供は余計な「自意識」なんてもんはまだ育っていないので、対象に対して100%本気だ(だから子供相手に遊ぶのって疲れるでしょ)。

それゆえ、ジェローム氏の演奏を聴くと、邪念に惑わされず、表現されるべき音楽の内実というものを、すっきりと見通すことができる。
たとえば1曲め、マントヴァーニの作品は、「第3ラウンド」というタイトルから類推するに、何かの試合だろう。プロレスのようなあるシナリオに則って展開される、架空の試合の実況中継。リングに乗っているのは、自分。敵は…そうだな、オーボエや打楽器やピアノによって執拗に鳴らされる、トン、トン、というリズミカルな音。これが敵の象徴、あるいは、武器だ。「テンポ」「繰り返し」「時間」…というイメージが思い浮かぶ。そうだ、これは、時間の束縛と、そしてそれから逃れたいと思う者の戦いなのだ!勝負は如何に!… といった具合に、音楽を聴きながら連想がどんどん進む。
勿論、今のはワタシの極めて勝手な想像だけれど、そのような想像を妨げない演奏なのだ。

繰り返し聴いて楽しむ、というものではないけれども、たいへん刺激的な録音であることは間違いない。

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2007.01.04

木下コレクションを聴く

このブログのアクセス数は、昨年の5月頃からカウントを開始しているようだ(カウントはココログの方で勝手に始めているので、正確にいつからなのかはワタシにもよぉ判りません(^^;)。
昨年2006年の、当ブログの個別ページアクセス数トップは、須川さんが出演した8月のN響のアルメニアンダンスだった。オーケストラ、吹奏楽、サクソフォン、全てにクロスオーバーする話題だけのことはある。
第2位は一昨年(2005年)のエントリで、サックス用消音器。今でもある程度のアクセス数をずっと保持している。検索で辿りつく方が多いようです。
年の瀬も押し迫った12月の投稿ながら堂々の第3位に入ったのが、阪口先生の録音
これは、こと当ブログの読者の皆様には相当なインパクトを与えたものと想像される。
今日は、この非常に貴重な音源と一緒に木下さんにいただいたこれまた珍しい資料を、一気に公開させていただきます。
今回はかなり長文、しかもマニアックですので、注意してご覧ください(^^;。

ギャルド・レピュブリケーヌ・サクソフォン四重奏団の17センチ盤レコードが、2枚(Festival原盤)。

Lp_gardeq_1
曲目:Skating flirt (valse)、Twenty tiny fingers (fantaisie)、Bluebell polka (polka)、Polka (polka)

Lp_gardeq_2
曲目:Vendanges à Madeira (de Sousa)、Hot Cappuchino (Rubinchick)、Rainfall (Heywood)、Java Pavane (Giraud)

メンバーはFernand Lhomme(S), Lucien Dacquet(A), Robert Gateau(T), Robert Geugnart(B)。
1944年、1948年のギャルドの楽員名簿には全員名前がある(ギャルドの名簿ではCeugnartになっている)。ミュールの退団後に四重奏の活動を続けていたメンバーと思われる。
曲は、作曲者とかもよく判らない、当時の流行り歌なんだろうか、軽いワルツやポルカなど。フルモー・カルテットがアンコールとかによくやる「水晶玉ポルカ」みたいな感じの曲、と言えば判る人は判るかな。余計判んなくなったりして。
こういう、インスト物のシングル盤レコードというのは今の感覚では珍しいけれど、昔は普通にあったんですね。

パリ空軍バンド・サクソフォン四重奏団(Teppaz原盤)。

Lp_airq
曲目:剣の舞(ハチャトゥリアン)、ヴァイオリンの踊り(M. et F.ジャンジャン)、ヴァレー地方のポルカ(R.クレリス)、メヌエット(ボッケリーニ)

メンバーはRobert Letellier(S), Rémy Violeau(A), Gaston Lavoye(T), Paul Pareille(B)。
うち3人はパリ音楽院のミュールクラスの比較的初期の生徒だった。Lavoyeのみカレ(Calais)のコンセルヴァトワール出身のようだ。
曲目・作曲者的には、比較的なじみはあるほうかと。

それにしてもこれらの音楽の雰囲気というのは文章では伝え難いところがあるので、今回は著作権的にはやや微妙ながら、このレコードの4曲をMP3にしてみました。
感想などお寄せいただけるとうれしいです(このエントリの作成は結構手間がかかっているので、反応をいただけると励みになります。音源所有者の木下さんも同じ気持ちなのではないかと思います)。

Danse du sabre
Danse des violons
Polka valaisane
Menuet de Boccherini

その他、パリ警視庁音楽隊(指揮デジレ・ドンディーヌ)の演奏になる、Jean Blaisel(パリ音楽院ミュールクラスに1948年まで在籍)の独奏。
Georges Gourdet(同じく、1947年1等で修了)独奏の、アンリ・ソーゲ「牧歌的ソナチネ」の放送録音。

そして、これは珍しや、宮島基栄氏のソノシート録音。

Japansonomagazine_1
すげえジャケット(^^;

ソノシートって知ってます?ペラペラの透明ビニールで出来た、小型のレコード。私が子供のころ、雑誌の付録とかに時々付いてた。一般的にはシングル盤17センチのサイズだけど、もっと小さいものも見たことがある。
どうやらこれ、ソノシート1枚と簡単な解説文、読みものをセットにして月刊で刊行していた雑誌(今だったらCDのそういう雑誌がありますね)の昭和37年2月号、ということらしい。

宮島基栄氏はクラリネットが専門ながら、1953年芸大にサクソフォンの阪口クラスが開設されて最初に副科で入ってきた、いわば「さかやんの一番弟子」。日本のクラシカル・サクソフォン発展の初期に活躍された方である。私の知る限り日本で最初の固定メンバーでのサクソフォンカルテットである、アカデミア・サクソフォン四重奏団を1967年に結成。スタジオ・ミュージシャンとして、いくつかの映画やアニメの音楽にも参加されているので、検索してみると楽しいです(交響組曲「宇宙戦艦ヤマト」のオーケストラメンバーにも名前があった)。
余談だが私Thunderが生まれて初めて聴いたサクソフォン四重奏というのも、このアカデミア四重奏団だった(1977年10月、日比谷公園小音楽堂。そのときのメンバーはS宮島、A中村均、T石渡悠史、B秋本康夫)。
これを聴いて「いいなあ、」と思って、それが翌月のデファイエQの赤いジャケットのレコードの購入に直接繫がっている(もしこれを聴いていなかったら、情報の少なかった当時のこと、私とサクソフォン四重奏との出会いは数ヶ月から数年は遅れていたであろうことは間違いない)。
私がサックスを吹き始めた頃は、都立高専(私の実家と同じ区内にあった)の吹奏楽部を指揮していたので、何度かコンサートを聴いたこともある。先日のエントリにもちょっと書いたけれど、そこの久保田君という学生さんとたまたま知り合って「こんなのがありますよ、」と誘われたのが、サクソフォーン・フェスティバルというものに最初に足を運ぶきっかけだった。
そう考えると、私にとってもいろいろな意味で「恩人」だ。

この音源はいわゆる「クラシック」ではないけれど、宮島氏の音の特徴はよく聞きとれる。
阪口先生のDNAを、よりストレートに感じることができるようだ。

Japansonomagazine_2

演奏者プロフィール(文字が読めるよう大きめの拡大表示にしています。実寸でご覧ください)。
これのほかに坂口(阪口)先生の手になる「サックスという楽器」というエッセイも載っていて、阪口先生の若き日の日本サックス界の状況を伝える、これもなかなか貴重な資料。近日中に内容をupしたいと思います。

ところで、阪口先生のお名前って、「阪口」「坂口」両方の表記があるけれど、どっちなんでしょうか。
日本サクソフォーン協会の関係をはじめとする公式文書や、「黄色い教本」の著者名表記は「阪口」だし、私がご本人にサインをいただいた時も(1993年頃)「阪口」と書かれていたので、「阪口」で間違いないと思うんだけど、こうやって古い資料を漁ってみると、軒並み「坂口」なんですよね。途中で変えられたのかしらん。
ご存じの方、ご教示ください。

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2007.01.03

さよなら銀座ヤマハ

ヤマハ銀座店が、建物老朽化に伴う改築のため明後日(5日)限りでいったん閉店となる。

Ginza-Yamaha 070103

「銀座ヤマハ」といえば、東京または近辺で音楽活動を続けてきた人間だったら、行ったことのない人はおそらくいない。「楽器屋さん」あるいは「楽譜屋さん」の代名詞のような店だ。
ここを初めて訪れてから、もう30年が経つ。たしか、中学のブラスバンド仲間が新しいリコーダーを買いに行くというので、付き添いというか、連れション状態で数人で押しかけたのだった。静かで高級感あふれる店内の雰囲気におよそ不似合いな騒々しい中坊集団でも、ちゃんとお客さんとして扱ってくれた。
帰りがけに「YAMAHA」の大きなステッカーを貰ったので、当時使っていた英語の辞書(三省堂のクラウン)の裏表紙に貼った。でかでかと「YAMAHA」という文字が貼られたその辞書を、そのまま中学、高校を卒業し、大学生になるまで使ったものだ。

閉店記念イベントの一環として、1F店頭イベントスペースにて雲井さんのミニコンサート(&サイン会)があったので、行ってきた。

Ginza-Yamaha 070103
中2階より

シンプル・ソング(バーンスタイン)、コラールプレリュード第1番(バッハ=コダーイ)、イタリア協奏曲より2楽章(バッハ)、「ディア・ハンター」よりカヴァティーナ、ロメオとジュリエット、ニュー・シネマ・パラダイス。
こういう場にしてはまたえらく地味な選曲なところがいかにも雲井さんだけど、いったん耳を傾け始めると、場に媚びない凛とした雲井さんの音がある。
ニュー・シネマ・パラダイスの真ん中へんで、演奏以外の物音が一切無くなってしまったかのような、不思議な静寂の一瞬があったのが、なんだかとても印象に残った。中央通りに面した、CD売り場兼の、暗騒音喧しいフロアの筈だったのだが。

終演後、サイン会の列に並んだら、「上に居たでしょ」と言われた。(^^;

終了後は、これが最後だろう、各フロアを見て回る。
階段や踊り場では、ビルの歴史を回顧するパネル展示がされていた。

Ginza-Yamaha 070103

度重なる大規模改修により、そんな築55年を超えた古い建物には一見、見えないけれど、階段などの造りには、竣工当時の面影がなんとなく残っているような。

地下の楽譜売場で、阪口先生の「黄色い教本」を購入。1785円。

Sakaguchi_sax_method

勿論、初めて買う訳ではない。ずーっと昔に最初に買ったものは(800円くらいの頃)、高校を卒業するときに学校の楽譜棚に置いてきてしまったし、その後もう一度買っているが失くしてしまった。
その後は、いまさら「黄色い教本」でもあるまい、と思って持っていなかったのだが、先日阪口先生の録音についてのエントリを上げた機会に久々に見返してみて、やはりこれは手許に置いておく価値はある、と思い直したのだ。

阪口先生はある意味、天才肌のプレイヤーだったので、この教本はサクソフォンの奏法を論理的に解説するような類のメソードではないけれども、阪口先生自身が書かれたそれぞれの練習曲、収録の二重奏や四重奏の小品の数々は、今の目で見ると昔とは大いに違った価値を見出すことができるように思う。
昔は、最後のページはラヴェルの「眠りの森の美女のパヴァーヌ」の四重奏編曲だった記憶があるけれど、今の版はドビュッシーの「小さな羊飼い」に差し替っているのね。

最初に出版されてからもう何十年も経っている筈だけど(少なくとも私が最初に買ってからも30年近く経っている)、それほど古さを感じさせないデザインなところもすごい。

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2006.12.30

Simple Songs

Cd130雲井雅人氏のニュー・アルバム、「Simple Songs」(Cafua)。
やっと聴けた。

「雲井ワールド」というものがもしあるとしたら、このアルバムほどそれの何たるかを感じさせるものはない。
今まで雲井氏の出した3枚のソロアルバムは、このCDのための準備だったのかと思ってしまうほどだ。
そのシナリオは、基本的に、ある大きな世界、ひとつの曲という形をとった完結した大きな世界に、ひとりの人間が挑んで、還ってくる、という図式になっている。還ってきた人間は出発した人間と同一だが、その旅の前後では微妙に変化しており、それにつれて「世界」もまた、変化している。
雲井氏の演奏を聴くということは、その音色の美しさや表現の見事さを聞いて楽しんだり驚いたりするというより(それも勿論そうなのだが)、そのような世界と人間の諸相を自分の耳で感じ取る、ということに他ならない。

その旅の途上ではさまざまにドラマティックなことが起こるけれど、それらは単に一過性の事件として起こるのではなく、旅人が旅を続ける上で当然果たさねばならない、絶対者の与える「試練」のように立ち現れる。ほとんど古代の英雄譚のような世界だ。
たとえば(当アルバム収録の)デイヴィッド・マズランカのソナタという作品は、そのような旅と試練のありようを、残酷なほどの透明なまなざしで克明に描ききった作品だと思う。この作品の「大きさ」というのは、そのような質のものだ。(私はこの曲は、マーラーの交響曲第6番に比肩する作品だと思っている。)
デザンクロの「PCF」のようなテストピースであっても、そのような感覚は確かに感じ取れる。
昔話で恐縮だが、私は25年くらい前に、若き日の雲井氏が東京文化会館の推薦オーディションに合格してこのデザンクロを演奏していたのを聴いたことがある。すっかり忘れていたのだが、このCDの演奏を聴いていて突然思い出したのだ。
若い頃とは曲の解釈がぜんぜん違ってきている、と雲井氏自らライナーに書いてはいるが、もしかしたら一番根幹の部分というのはそんなに変わっていないんじゃないか、とも思う。この曲でああいう、突き放したような演奏(誤解を呼びそうな言い方だけど、うまい表現が思いつかない)をする人というのは当時から他にいなかったし、今も共通する印象だからだ。

私は、雲井氏にはいずれ、芸術祭参加でリサイタルを開催して、大賞を獲っていただきたい、と夢想している人間である。
それは決して夢物語ではなくて、私が、雲井氏の音楽の質というものが、地方から東京に出てきてさまざまな葛藤の末に自分の感性と居場所というものを作ってきた、日本の多くの知識人の共感を呼ぶに違いない、と考えているからだ。

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2006.12.28

フェスティバル(蛇足)

暮れの風物詩、サクソフォーン・フェスティバルも無事終了したところで、終わりゆく2006年を惜しみつつ、オマケの蔵出し画像をひとつ。

Tirasi811226私が初めて聴いた、第3回(1981年)のフェスティバルのチラシ(クリック拡大。文字が読めるよう、いつもより大きな画像です。実寸でご覧ください)。
会場は平河町の日本都市センターホール。懐かしいなー。

出演者を見ると、今でもおなじみの人、今は全然聞かなくなってしまった名前、あるいはもうこの世の人ではない方も、いらっしゃる。
この頃はアマチュアの出演団体がけっこう多かったのね…と思われるかもしれないが、そうではなく事態は全く逆で、サクソフォンアンサンブルというものにまともに取り組んでいる吹奏楽部を持つ学校というのが、日本全国レベルでもこれくらいしか無かったのだ。
「全日本アンサンブルコンテスト」という行事も、始まってまだ3回めくらいの頃。吹奏楽の活動の中で、「アンサンブル」というものは何をどうやってするものなのか、ほとんど誰も何も判っていなかった時代だった。
今となっては想像もつかない感覚だと思う。

ワタシゃ大学2年生でした。何も判らないなりに、アンサンブルが大好きで、大学の備品のクランポンの古ーいバリトンを繰ってアンサンブルコンテストにデュボワの1、4で出場してみたり(音源なんか無かった)、都立高専(当時の日本サクソフォン協会副会長の宮島基栄氏が吹奏楽部を振っていた)の知人から話を聞いて、こんなフェスティバルに足を運んだりしていた訳だ。
果敢なチャレンジだったな、と思う。
あれからちょうど四半世紀が経ったけれど、この頃の果敢さというものは失いたくないと思っている。

…このエントリを書くために調べていて初めて知ったのだが、都市センターホール(麹町中学校の隣だった)って、今はもう無くなっちゃったんですね。
ホールがあった日本都市センターという建物自体が高層ビルに改築されて、コンサートホールの施設は廃止となってしまったようだ。
90年代の中頃まで、友人のオケ、吹奏楽団からオペラ公演まで、プロ、アマ問わずたくさんのコンサートに通った場所だったので、残念ではある。
まあ、当時から古いし汚いし、椅子は狭いし傾斜は急だし、かなり時代がかった建物ではあったが。

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2006.12.19

パーカーを聴きましょう

相変わらず「さかやん」ネタを引っ張ってます。実際毎日聴いてるんだから、仕方がない。

Cd126阪口先生の演奏を聴いていて、何かこれと似たようなものを聴いたことがあったなあ、と思っていたのだが、思い出した。これです。チャーリー・パーカー・ウィズ・ストリングス(Verve原盤)。
0時近くに仕事から帰ってきて、ふと思い立って夜中から聴き始めたんだけど(10年ぶりくらいに鳴らしたかも)、いや~、疲れも吹っ飛ぶという感じ。

パーカーといえば泣く子も黙るビバップ・ジャズの巨人で、阪口先生とはもちろん表面的な音色やスタイルは違うんだけど、内包する音楽の質はずいぶん近いところにあるような気がする。
ウィズ・ストリングス(オーボエ、ホルンを加えた弦楽アンサンブル+リズム隊の伴奏)というフォーマットも、クラシック畑の人間にとってはむしろ見慣れた風景で、率直に楽しめるというものだ。
逆に、コテコテのJazzマニアの方々にはこのアルバム、あんまり評判がよろしくないようですが。
それでも、聴く耳を持つ人々の間では、ちゃんとそれにふさわしい支持を受けてきたアルバムでもある(かのナベサダ氏は、この演奏から大きな影響を受けたと語っているそうだ)。

私が最初に習った師匠のご主人はJazzの人だったので(ゲイスターズやシャープス&フラッツといった名だたるビッグバンドのリードアルトを務めた名手)、パーカーは良いよ、という話は、ミュールは素晴らしいから是非聴きなさい、という話とほとんど同じ頃から普通に聞いていた。サックスの「良い音」、というものはクラシックとかジャズというジャンルに関係なくあるのだ、という考え方は、20年以上前の自分にとってはかなり新鮮なものだったし、そのような開かれた考え方の下で自分の勉強を始めることができた幸運に感謝している。
1986年の夏、はじめて参加したセルマーのサクソフォンキャンプでは、大阪の赤松先生に習ったけれど、そういえば赤松先生も「理想の音色は阪やんとパーカー、」と仰っていたっけ。

古い録音だが(1949-52年)、とても聴きやすい音質で、全く普通に楽しめる。
パーカーをご存じない方は、是非聴いてみてください。損はしないと思います。

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2006.12.13

阪口先生の録音

Arata_sakaguchi阪口新(さかぐち・あらた、1910.1.2-1997.11.3)。
元東京藝術大学名誉教授、日本におけるクラシカル・サクソフォンの開祖として、イベール「コンチェルティーノ・ダ・カメラ」をはじめとする数多くの作品を日本初演し、幾多の門下生を育て、今日の日本サクソフォン界の隆盛の礎を作った人物として、あまりにも名高い。
私自身、阪口先生の演奏を何度も聴き、80-90年代のセルマーのキャンプで最晩年のレッスンぶりを覗き見たり、宴席でお話しさせていただいたりという貴重で名誉ある機会を得たことを、誇りに思っている。お聞きしたいことはまだまだたくさんあったのだが。
阪口先生のことを直接はご存じなくとも、日本でクラシック音楽をサクソフォンで吹く人間は全員先生の弟子のようなものだし、またその著書である「サクソフォーン教則本」(全音楽譜出版社)に、キャリアの最初期にお世話になったサックス吹きも数多いに違いない。吹き方の良い例、悪い例をご本人自らやってみせた写真が載っていて、私も中学生の頃に初めて見た時には「誰だこの○ゲ頭のオッサンは?」と思ったものだった。(^^;

さて本題。昨日、木下さんから私の家に届いた資料の中に、その阪口先生が1964年に吹き込んだ「世界のメロディ~アルト・サックス・ムード」と題するLPレコードがあったのである。(クリック拡大)

Arata_sakaguchi_lp
日本コロムビア ALS231 (C)1964
アルト・サックス阪口新、編曲岩河三郎、高珠恵ステレオ・ストリングス

これは、凄すぎる。ちょっと衝撃的だった。今では顧みられなくなってしまった「ホームミュージック」というジャンルのレコードだけれども(私が子供の頃には、この手のインスト物の軽い曲目のレコードというのは、結構どこの家にもあったような気がする)、現代という時代がどこかに忘れてきたような根源的な「音楽そのもの」が、そこから聞こえてくるかのようだ。
マルセル・ミュールが活躍していたような「古き良き時代」ははるか昔のことだと思っていたけれど、1964年という、私自身ももう生まれていたような頃にだって、「そういう音楽」は、あるところには当り前にあったのですね。

私一人で音源を抱えているのはあまりに勿体ない。つべこべ言わずに聴いてみてくれ、ということで、iTunes4を使って3曲ばかりMP3にしてみました。聴ける環境のある方はひとつ聴いてみてください。
詳しい説明は省くけれど、著作権的にはおそらく問題ないと思われます。また、この先この音源が商業的に再発売される可能性もほぼ皆無と思われるので…

ラ・パロマ
ローレライ
追憶(スペイン民謡)

阪口先生の演奏が聴ける録音ということでは、7年前に書いたものですが、本家サイトの方にもこんな文章を書いています。併せてお読みいただければ幸いです。

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2006.12.03

どうでもいいお話(Sax吹き限定)

アンサンブル練習日。
演奏会終了後初、ひさびさに大栗先生をお迎えし、12月23日の本番に向けてがっつりとレッスン。
曲自体が、指周りに追いかけられるというようなものではないので、音楽的な面に深く突っ込んだ内容となったことが良かった。

練習開始前、「ビヨドー(Billaudot)の楽譜の表紙の変遷」という、Sax吹き限定お約束なネタでひとしきり盛り上がる。

Billaudot1

私自身も含む、ここをご覧の多くの方々には、これが定番でしょう。(茶色い紙バージョンもあり)

Billaudot2

次はこれ。

Billaudot3

最新版。(他にもマイナーチェンジ版があるようだ)
昨年参加した阿蘇のセミナーで、ラクールの50のエチュード(BillaudotのSax楽譜のトップセラー)がテキストに指定されていたんだけど、持参した参加者の世代に応じて(^^;この3種類の表紙が勢揃いしていた、という楽しい記憶が蘇る。

ところで、ちょっと待てよ、この最後の写真のコントラバスサックス、ベルの刻印をよーく見ると、ビュッフェクランポンではありませんか。

BC_contrabass
拡大写真

昔はそんなものも作っていたらしい。
デザインが、Alphonse Leducのサクソフォン作品カタログ(全曲譜例入りの、400ページ近い分厚いカタログが存在する)の表紙に載ってるやつと同じですね。

Leduc_catalogue

この絵を見て、誰かさんが本当に(赤ん坊使って)やりそうだ、と思ってしまったのは、私だけでしょーか(^^;

以上、本日は画像たくさん使って手間かけてる割には、実に内容のないエントリでした(^^;
タイトルそのまんま。お粗末。

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2006.11.12

アドルフ・サックス国際サクソフォン・コンクール 結果

コンクール公式サイト(英語版)

貝沼拓実さん、3位。
おめでとうございます。

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2006.11.11

ドルチェ楽器初訪問

朝、前々から予約を入れていた、新宿二丁目の行きつけのお店(^^;にて、テナーの調整。
アンコン予選通っていて良かった。もし落ちていたら、年内にテナー吹く予定無くなっていたところだった。

終わってから、たまたま一緒になった同じアンサンブルの京青さんに案内してもらって、雨の中、新宿のこんどは西口方向へ移動、ドルチェ楽器東京店へ。以前からここには行ってみたかったのだ。
サックス担当の倉田さんという方がたいへん面白い人物で、年代的に近い(たぶん私と同年生まれ)こともあって、共通のネタも多く、結局何を買うという訳でもなく2時間近くお喋りで盛り上がってしまった。

こんなもの持ってるんですかあ、的な倉田さん個人の秘蔵音源&映像(サックスに限らず)を、たくさん見せていただく。

Deffayet1990

これは、1990年12月の、ダニエル・デファイエ来日リサイタル(上野の石橋メモリアルホール)の、ビデオ。
今の世にこんなものが残っているなんて、驚き以外の何物でもない(*_*)。
あのあまりにも懐かしい等速ヴィブラートに、しばし時を忘れて聴き入った。…

来週土曜日のこの場所でのコンサートが、集客に苦労しておられる様子なので、ここでも宣伝しておきましょう。
ガヴロッシュ サクソフォン・クァルテット(2006年11月18日)
ガヴロッシュは関西の団体なのでこちらではあまり知名度がないけれど、これは聴いておいて損はないと思う。ワタシだって練習日でなければ是非行きたいところだが。
ソプラノの篠原さんとは、2002年の淡路島のSaxフェスティバルのサクソフォン・オーケストラで、私はソプラノ2ndの最前列のプルトを、隣席で吹かせていただきました。ものすごく勉強になった体験だった。

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2006.11.08

ハバネラのDVD

Dvd6035日の会場で入手した、ハバネラSax.Qの自主制作DVD。
じつは昨夜upするはずだったが、書き終えて保存しようと思ったらココログがメンテナンスに突入していて(>_<)、テキストはそのまま夜の闇に消えたのだった。
思い出しながら書いてます。

第二次大戦中に造られたという、ボルドーの潜水艦建造ドック内でのライブ収録。底には海水?の溜っている、薄暗く巨大な四角い穴蔵に、仮設の舞台と客席をしつらえての演奏。なかなか不気味で渋い。
曲目はリゲティのバガテル、棚田文紀「Mysterious Morning」、A.Markeas「Composition Verticale」、そしてバッハ「平均律」のプレリュードから数曲が、曲順バラバラ、シャッフル状態で並ぶ。最後はピアソラ。Butcher's Death、Fugata、Michelangero'70。5日に聴いた「3つのフーガ」と同じだ。

清水靖晃が大谷石の採掘場跡でバッハのチェロ組曲を演奏したように、こういう巨大な地下空間でのライブには、何故かバッハと現代音楽が似合う。
曲間にはメンバーがいろいろ喋っているのだが(勿論フランス語)、字幕も何もないので、内容は私には全く分からなかった。

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2006.11.01

平野公崇氏の新譜

Cd118平野公崇/シンフォニア(Cryston)

C.Ph.E.バッハ/シンフォニア ニ長調Wq.74、フルート協奏曲ニ短調、スペインのフォリアによる12の変奏曲Wq.118-9、無伴奏フルートソナタ イ短調Wq.132
 平野公崇(S.Sax)、大塚直哉(Cemb)、松野弘明(Vn、コンサートマスター)ほか弦楽アンサンブル

オクタヴィアから先週発売されたばかりの、平野さんの新しいCDを聴く。
見てのとおり、曲目をタイプしていても、到底サックスのCDとは思えない。

普通ソプラノサックスでバロックを吹こうと考えるとき、オーボエの音色をイメージして、音のアタックというか立ち上がりを強めにして、音色は禁欲的に、なんて考えませんか。私が昔ヴィヴァルディの「忠実な羊飼い」をソプラノで吹いた時は、そうした。誰に教わったという訳ではないので、違うという人もいるかもしれないが。
ここでの平野さんは全然そうじゃない。自分が吹いているのがサックスであることを隠そうとしない。にもかかわらず(いや、まさにそれ故に?)、聞こえてくる音は、例えば本間正史さんのようなバロックオーボエの名手の演奏と驚くほどの共通点を感じる、エモーショナルなものだ。

平野さんのすごいところは、「僕はこういうことが出来ます」、ということを演奏で一切言っていないところだ。
そんなことを言う前に、自分自身が即、音楽になってしまっている。
完璧な自発性。ある種の天才の業としか言いようがない。こういう種類の天才というのはあんまりいないので、なかなかそういう風には思われないだろうけれど。

クラシックの香り豊かな、とても聴きやすいアルバムだけれど、深く分け入ってゆくと、深淵のように底知れない奥行きが姿を現わす。そんなCD。

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2006.10.19

デファイエのイベール

Cd117mckenさんのブログで、デファイエが1950年代にジャン・フルネ指揮ラムルー管弦楽団のバックで録音したイベール「コンチェルティーノ・ダ・カメラ」のCD復刻の記事を見て(こちら)、注文していたものがアメリカから届いた。

版元はHaydn House。昔のLPレコード音源のCD-Rでの復刻発売を専門とする業者らしい。(サイト中のCD Catalogの18ページにある)
この音源自体は、何年か前に(よくお名前の出てくる)レコードコレクター木下さんのご好意で既にCDに落としていただいたものを所有しているのだが、せっかくこうして誰でも入手可能となったのだし、また元のLPより収録曲数が多く(オリジナルは「寄港地」、コンチェルティーノ・ダ・カメラ、ドビュッシー「ダンス」の3曲)、敬愛するジャン・フルネ師の未聴の演奏がたくさん聴けるということもあり、買ってみようと思ったのだ。
1枚$10、送料$5。サイトからクレジットカードで買えるのだが、ブラウザのせいか、どうしても一度の注文で商品代と送料を同時に確定することができず、オーダーを二度出すこととなった。

一聴してたいへん良心的で丁寧な復刻だと感じた。ノイズ(針音)がほとんど無くて、マスターテープからの復刻かと思ってしまった位だ。音のリアルさでは木下さんのトランスファーには劣るけれど、普通に聴いて楽しむぶんには何の違和感もない。
30代前半(おそらく)のデファイエのソロは鮮やかの一言。ミュールの影響を多分に受けつつ、ミュールとは確かに異なる近代的な個性を明瞭に表している。この個性は1992年に最後に聴いた時まで、一貫して変わっていない。
若き日のフルネの指揮もキビキビしていて大変すばらしい。フルネというと「世界最高齢指揮者」としてもてはやされるようになった頃の巨匠風晩年様式ばかりが知られているけれど、本来はこういう指揮者なのですよ。オーベールの序曲集の、なんと清潔で推進力があって、そして隅から隅まで音楽的なこと!

Lc3478

木下さん提供による、オリジナルLP(EPIC LC3478)ジャケット。

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2006.08.10

なんだこれは(@_@)

なにげなくWikipediaの「サクソフォン」の項を読んでいたら、オーロクローム(Aulochrome)とやら、のことが書いてあった。
同時に2つの音を(半音階で)出すことのできる、二重ソプラノサックスのことだそうだ。
まあ、上記リンク先をご覧くださいな。

以前のエントリでも書いたとおり、サクソフォンという楽器は片手で全ての操作が可能なように作り得る訳なので、じゃあ一人でデュエットができる楽器を開発してしまえ、という発想だって、まあ、あり得なくはない。
だからって、本当に作っちゃった奴がいたとは。
絶句。
アホか、と呆れるか、なんというクラフトマンシップの粋、と驚嘆するか、かなりに微妙なところながら、受け取り方は人それぞれ、いろいろありましょう。

私自身の感想は、敢えて書かないことにするけれど、これを見て私がぱっと連想したのは、以前浜松で見た、アドルフ・サックス製作になる「トロンボーン」、のことだった。

Trombone

テナー・トロンボーン(1860年頃製作、浜松市楽器博物館蔵)

いったいこれのどこが「トロンボーン」なんだか、よお判らんが、多分トロンボーンの7つのポジションに対応する独立した管長のベルを備えている、ということなんだろう。
残念ながら、と言うか当然ながら、と言うか、実用化されることはなかった。
それは、アドルフ・サックスというひとりの傑出した楽器製作者の、壮大な思いつきと技術力の、いわば墓標として、今日に残っているように思う。


それはそうと、Wikipediaの「サクソフォーン奏者」に関する記述って、明らかに私んとこの本家サイトから取って来ているものがあるようだが。

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2006.08.05

ロンデックスの評伝

先日Amazon.comをふらふらしていた際に偶然見つけて注文した本が、アメリカから届いた。
開けてみて、「ぎゃーっ、」と叫んでしまった。

James C. Umble著、Jean-Marie Londeix, Master of the Modern Saxophone(Roncorp Publications)。
マルセル・ミュールの高弟にして、つい最近までボルドー音楽院の教授の職にあった、フランスの高名なサクソフォン奏者、かのジャン=マリー・ロンデックス(1932.9.20-)の評伝であります。
著者James Umbleは、現在オハイオ州ヤングスタウン州立大学の助教授であるアメリカのサクソフォン奏者。ミシガン州立大学のドナルド・シンタの下で博士号を得、1978-79年にはボルドーでロンデックスに学んだとのこと。

さて、何が「ぎゃーっ、」て、本が分厚いのにびっくりしたのだ。ほぼB5判、総ページ数660ページ、タイトル金文字、丸背のハードカバー上製本(思わず定規で厚みを測ってしまった。4.5cmありました)。なんと本文は英語・仏語併記。いやー、まさかこんな百科事典みたいな本だとは思ってもいなかったもので。
考えてみたら、購入価格は49ドルということは、1冊5000円以上。この豪華さももっともか。
しかし、普通の本屋さんで1冊5000円の本を買うとなったらかなり迷うと思うんだけど、ネット上だと結構気軽にポチッと買ってしまうわけで、ちょっと怖いかも。

内容は、Biography(おいたち)、Pedadogy(音楽について、奏法や練習法、テクニック、レパートリーについてのインタビュー)、Essays(サンジュレーからドビュッシー、デザンクロ、イベール、グラズノフ等を経てデニゾフ、ベッツィー・ジョラス、フランソワ・ロセ、クリスチャン・ロバに至る、サクソフォンのために書かれた44曲の作品についてのロンデックス自身によるノート)、資料集、と、おおよそ以上。
でもって、日付をはじめとするディテールの記録が滅多やたらと詳しいのが、一種、壮観である。例えば1981年の来日時には、何月何日にどこでリサイタル、曲は何、何月何日にNHKで何の曲を放送用に収録し、ピアノは誰、などということまで全部書いてある。どうやら原資料として、ロンデックス自身が60年近く前から克明につけている日記が使われたようだ。すごい… ロンデックスという人は、こういう本が書かれることを予測でもしていて、自分の人生を自らプロデュースするために日記をつけていたんだろうか?としか思えない用意周到さ。呆気にとられます。

たくさん載っている写真の中から、日本関連のものを2枚ばかりご紹介しましょう。(クリック拡大)

Londeix_tokyo

"Tokyo, 1983"と一言だけ説明された1枚の写真。
見ての通り、普門館だ。
おそらく、この年の6月の来日時に、普門バンドフェスティバル(というイヴェントが昔あった)にて佼成woと共演(R.ビンジのコンチェルト)した際の写真でしょう(左端にクラリネットの関口仁さんとおぼしき顔が写っている)。
ちなみに指揮は、当時25歳だった大友直人氏。
(ワタシ、この時客席にいたような気が。)

Londeix_students

同じ頃の撮影と思われるが、日本人の生徒(東京サクソフォンアンサンブルの4名+1)に囲まれたスナップ。
皆若いですね。下地先生はしかし、この頃から貫祿があったようで(笑)
市川先生懐かしい。もう何年お会いしてないだろうか。

真ん中に写っている大山(旧姓田畑)先生に、私は22歳のときから初めて「ちゃんと」サックスを習いました。
とても美しい方でしたが、物凄く厳しい先生でした。…

というような、本です。
いやはや。
読み終わるのはいったいいつのことになるのか、見当もつかないが、少しずつ読んで行こうとは思う。

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2006.07.31

フルモーのCD

楽器を吹きまくった後の週明け月曜は、眠く明ける。
梅雨も明けたし。

そういえば先週末、中華街のお店で先生といろいろ喋っていたら、たまたまこのCDの話題になったのだった。

Cd107

協奏曲(グラズノフ)、コンチェルティーノ・ダ・カメラ(イベール)、コンチェルティーノ(リュエフ)ほか(Corelia)

フルモー(Jean-Yves Fourmeau, saxophone)のイベールとグラズノフ。リュエフは音源として貴重かも。バックはギャルド・レピュブリケーヌ弦楽オーケストラ。ギャルド(共和国親衛隊)には有名な吹奏楽団(Orchestre d'harmonie)のほかに弦楽オーケストラ(Orchestre à cordes)もあって、合わせて管弦楽団にもなるのだ。
先生は、フランス留学中にフルモーのレッスンを受けたときに、フルモー本人から「プレゼントだ」と言われて貰ったんだそうだ。その頃の生徒は皆貰ったらしい。
「要らないからレッスン代まけろ」という意見もあり(^^;

そういやオレ、このCD持ってたな、と思って、久々に聴き返してみた。
#あ、ワタシは貰うようなことはしてません。ちゃんとお金出して買ってます(笑)

フルモーの音は、軽い。軽やか。例えだけでなく実際に、あたかも星飛雄馬の球質のごとく(知ってる?)軽いので、1個1個の音がふわふわと勢い余って飛んでいく感じがする。なんだか実際の演奏よりもテンポが先走った感じになるのはそのせいだ。
といって、それが悪いわけでは全然ない。この「テンポが先走る感じ」というのは、フルモーよりもっと上の世代のフランスの演奏家のプレイにはしばしば見受けられるところで(デファイエなんか典型的にそう。興が乗るとどんどん走るランパルとか。先日聴いた安川加寿子さんもそういう傾向あり)、フルモーという人が若い世代と昔の世代のスタイルの折衷派のように見られるのはそのせいもあるのかしらん。
で、この演奏、そのテンポ感にオーケストラが付いて来れなくて、随所で微笑を誘う事態となっておりますね。
最後になぜかオーケストラだけでレスピーギの「古風な舞曲とアリア」第3組曲が入っているんだけど、これがまた「あらら」、って感じで(^^;

元々、「イベールのオケが巧い演奏(CD)って無いですよね、」という話の流れで話題に上ってきたCDなんで、まあ、致し方ない。
私としては勿論、80年代から90年代にかけて、ヤマハのセミナー等で間近に聴いて衝撃を受けた、フルモー氏その人への恩義は忘れておりません。

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2006.07.29

湯山昭の楽譜

きたる30日(日曜)、横浜にて湯山昭作曲『子供のための交響組曲』が演奏される
ブログ開設前から機会あるごとに話題にしている、私の25年来のコダワリの1曲(サクソフォンの見事な用法を含む)の、稀少な実演の機会なのに、練習とガチンコしていて、大変残念。
と思っていたら、今般この演奏会でサックスを吹くのが、日頃懇意にしている、アマチュアながら大変な名手である横浜在住のKさんだということが判り(世間は狭い)、ご好意により楽譜を見せていただくことができた。

Akira Yuyama

東京放送(TBS)のハンコ入りの、手書きの楽譜。
TBSはこの曲の委嘱元。間違いなくこれ、初演(レコーディング)時に使われた楽譜でしょう。

パートは「Clarinet」となっており、サクソフォンは持ち替え楽器として指定されている。
というか、楽譜のほとんどのはクラリネットで、目立つソロの箇所だけがサックス、という感じ。

Akira Yuyama

第3楽章冒頭部。
サックスへの持ち替え指示の箇所に、大きな丸印。
初演時、あるいは録音で、実際に一人の奏者(おそらくクラリネット奏者)が持ち替えて吹いていたという、貴重な証拠と思われる。

この曲のCDで聴けるサクソフォンは、いったい誰が吹いているんだろう、というのは昔からの疑問だったけれど(阪口先生あたりに訊けば何か分かるかも、と漠然と考えていたら、亡くなられてしまった。あれからもう9年近くが経つ)、おかげでなんとなくいくつかの推測が成り立つくらいまでは絞られてきたかも。

Kさん、ありがとうございました。

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2006.07.15

『精霊の庭』-武満徹とサクソフォン

日本サクソフォーン協会会報「Saxophonist」18号が届いた。
どこかにワタシの写真が載ってます。(^o^)

管打楽器コンクール関連の興味深い記事や、ダニエル・ケンジー来日顛末記、シュトックハウゼン『友情に』の作曲者による解説の全訳(シュトックハウゼンという人はかなりに紙一重を超えている人物であるらしいということがよく判る;)とか、ワタシ的にはかなり面白く出来ている。
その中に、武満徹『ディスタンス』のソプラノサクソフォン版(原曲はオーボエ&笙のための作品)成立当時の事情に触れた、セルジュ・ベルトーキ氏(フランスのサクソフォン奏者、アミアン国立音楽院教授)へのインタビューがあった。
時は1990年。武満氏はソプラノサックスで演奏される『ディスタンス』に、「際立って好奇心をそそられ、即座に魅了された」という。

私がそれを読んで思い出したのは、武満の晩年のオーケストラ曲、『精霊の庭』(Spirit Garden)のことだった。
1994年夏のこの曲の初演を、私はたまたま会場で聴いていたのだが、オーケストラに(それまでの武満作品の編成には見たことのない)ソプラノ・サクソフォンが1本含まれていることに気付き、驚いたものだった。
この曲のサックスパートは、目立つようなソロは無いけれど、ほとんど常に木管群と一緒に動き、晩年の武満作品に特有の、半透明のエーテルのようなオーケストラの音色を演出することに大いに役立っているように思えた。

若き日の武満氏はかなりサックスが好きだったようで、いまは散逸してしまった劇伴音楽などでよくサックスを使っていたそうだ。Jazz好きだった武満氏自身の嗜好か、あるいはやはりサックス好きだった先輩の芥川也寸志氏(戦時中は陸軍軍楽隊でテナーサックスを吹いていたそうだ)あたりの影響か。…いつかのブログにも書いた記憶があるけれど、近代の日本の作曲家は不思議とサックス好きな方が多いのです。TV番組「題名のない音楽会」の中で「僕はサックスが大好きなんです、」と公言した黛敏郎氏あたりを筆頭に。

その後、年を経て「シリアスな」音楽の世界で名を上げて、それにつれてサクソフォンへの興味を封印してしまったように思えた武満氏に、再びサクソフォンという楽器に目を向けさせるきっかけとなったのが、件の『ディスタンス』だったのかもしれない。

『精霊の庭』の初演時の演奏会のプログラムは、以下のようなものだった。

飛騨古川国際音楽祭・東京特別公演
 1994年7月20日 サントリーホール

ビゼー/交響曲第1番ハ長調
武満徹/精霊の庭(飛騨古川国際音楽祭委嘱作品・世界初演)
ドビュッシー/歌劇『ペレアスとメリザンド』抜粋(第2幕第1場、第3幕第1場、第4幕第4場)
 若杉弘指揮 東京都交響楽団

このとき、ステージ上でソプラノサックスを吹いていたのが、旧知の新進サクソフォン奏者F君だったことも、印象に残る原因のひとつだった。彼は当時まだ音大を出たばかりだった頃と記憶している。
都響では、宗貞啓二氏がほとんど「常任サクソフォン・エキストラ」のような立場であるので、宗貞氏の高弟だったF君がこの時は乗っていたのだろう。この頃の都響の舞台で、他の機会にも何度か彼の姿を見かけている。

あれからもうすぐ12年。

Cd105

武満徹/ジェモー、夢窓、精霊の庭(DENON)

初演と前後して同じ指揮者・オーケストラで録音されたCD。たぶんこれにもF君が乗っているのだろう。

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2006.07.04

ハバネラのチラシ

ハバネラQ東京公演のチラシを入手したので、貼りつけておきましょう。
いやー、2002年秋の東京公演のアンコールを彷彿とさせますなあ。

Tirasi061104

ハバネラ、最近やたらと各方面で評判だし、CDもメジャーになってるしで、なんとなくもう聴いたような気になっている方も多いかとは思いますが、彼らは実演を聴いてナンボですから、特にコンサート未体験の方は、今回の来日は是非お聴き逃しのありませんように。
とりあえずまだチケットはあるらしい。

私自身は前回の公演を聴いた前と後では、音楽の捉え方や考え方(世界観、と言ってもいい)が根本的に変わった、と思っている。
今回はどんな「世界」を垣間見せてくれるんだろうか。

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2006.06.21

夏至の日に

今日は夏至。
奇しくもこの夏至の日に、メンデルスゾーンの『真夏の夜の夢』を含む(言うまでもなくmidsummerとは「真夏」ではなく「夏至」)、ロンデックス門下のカナダ人サクソフォン奏者Daniel Gauthier率いるアリアージュ四重奏団の新譜、「À la recherche du rêve perdu」(MDG)を聴いた。

Cd100

ピアノとサクソフォン4本で、シューマンのピアノ五重奏曲と『真夏の夜の夢』という、大胆な曲目。しかもメンデルスゾーンの方はなんと、組曲版には通常含まれない、原曲では合唱付きで演奏される「妖精の歌(まだら模様のお蛇さん)」や「終曲」を含む、準全曲版だ。でもって、これらの(組曲版に含まれない)ナンバーの演奏が、実にいい雰囲気なのである。実は『真夏の夜の夢』という曲を愛して止まないワタシとしては、唸ってしまった。
全体には、ピアノの用法がやや安易だなと思う箇所もあるし、オーケストラの色彩感にはどうしたってかなわないよなぁ、とも思えるけど、それでもたったの5人でこれだけのことが出来るんだから、大したもんだと考えなきゃいけないんだろう。
サクソフォンという楽器は、やはり、変な言い方だが「管の弦楽器」だなあ、と、このシューマンなどを聴くと実感するのだった。この曲を管楽器のアンサンブルで演奏するとして、サマになるのはサックスだけだろうから。
そうか、だから『真夏の夜の夢』の「スケルツォ」のような、木管楽器の色彩と音の戯れが乱舞するような曲が、物足りなく感じるんだな。

…というように、自分が当り前に吹いている「サックス」という楽器を客観視する材料として、なかなかにいろいろな視点というか、考えるネタを提供してくれるCDだと思う。

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2006.06.09

リード遍歴

私は修行時代、バンドレンの「2番」などというリードを使っていた。
20年以上前、大学を卒業する間際にサックスを習い始めたO先生という師匠が、生徒には2番を使わせる方だったのだ。
お分かりのとおり、薄いリードは音を出すこと自体はラクだけれど、しっかりと鳴らしてしかもコントロールするというのは逆に難しい。普通の吹き方ではすぐに音量が飽和してしまうので、下唇のプレッシャーを極力控えてクッション豊かなアンブシュアで、しかも息の圧力を相当に準備しないと、ダイナミックレンジは確保できないし下手をすると低音はサブトーンみたいになっちゃうし高音はぶら下がるし、酷いことになる。
O先生は当時、フランスでロンデックスの下で学んで帰ってきたばかりだった。ロンデックスがそういう教え方をしていたのかどうかは、知らない。そもそもロンデックスという人は教える相手によって全然違うことを言う人だったようだ。もしかしたら息圧の足りない(当時の)日本人留学生向けの特別メニューだったのかもしれない。

という訳で私も、一時的にそれこそ、なんにも吹けなくなってしまった。
中学のブラスバンドから始まって大学を卒業するまで自分なりにやってきたことと、全く違うコンセプトというものを要求された訳だから。
Rubank社のElementary Methodという初心者向けの教本で、1時間のレッスンで吹くのは全音符3つ、なんていう状態は、オレはいったい何やってんだという感じではあった。

まあ、しかし、現在の自分があるのは間違いなくその当時の訓練のおかげだ、と今は思っている。
下手をすると相手を潰してしまいかねないようなそういう教え方を敢然と行った先生というのも、すごいものだ。今そういうことをできる若い先生(当時私は23~4歳、先生は30ちょっと前だった)って、いるのかな。

その数年後、縁あってK先生にお世話になるようになって、今度は3番を使うようになった。
セルマーの170のマウスピースに3半のリード、などという誰かさんの流行りのセッティングに浮気して、おかげで10年以上時間を無駄にした、なんてこともあったけれど(^^;、今は基本的にリードはバンドレンの3番です。

さて明日は6年ぶりの、バリトンサックスでの本番。
それでもバリトンだけは、一貫してバンドレンの4番を吹いていたんだけど(バリトンだけは未練がましく昔のコンセプトを引きずって吹いていた、ということでもある)、ブランクを経て復活した今回は、あっさりと3番が定着してしまった。
最初は戸惑ったけれど、しかし今は、バリトンに関しては今までで一番自分で納得のいく音が出ている感じがする。
自分で自分の音が好きになれるというのは、嬉しいことだ。

明日は良い音聞かせまっせ!

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2006.05.02

クレストン生誕百年

今年2006年は、勿論モーツァルト生誕250年で盛り上がっているし、シューマンの没後150年だし、ショスタコーヴィチの生誕100年も武満徹の没後10年も良いのだけれど、我々サックス吹きとしては、ポール・クレストン(1906-1985)の生誕100年を忘れてはならないと思う。
クレストンのサクソフォン・ソナタ作品19の、サクソフォンのレパートリーにおける貢献は、半端なものではない。

そのクレストンのソナタについて、むかし友人が話してくれた逸話をご紹介する。
その友人は私の3つか4つ下で、芸大のサクソフォン科を卒業しているのだが、もうかれこれ10年近く会っていない。もしかしたらもうサックスをやめてしまったのかもしれない。
その彼が、1990年頃にセルマーの主催で開かれたデファイエの講習会に参加した際に聞いた話、だと言っていた。

1978年に開催された、ギャップ国際サクソフォン・コンクール(最高位入賞は現パリ音楽院教授クロード・ドラングルだった。日本の武藤賢一郎氏も入賞している)。このコンクールには、マルセル・ミュールや日本の阪口新氏らと共に、作曲家のクレストンも審査員団に入っていた。
そんなわけで、予選では彼の「ソナタ」も課題曲に入っていたのだが、審査の最中にクレストンは不思議そうな顔をして言ったという。
「…皆、なぜこの第3楽章を、あんなに速く演奏するのだろう?」
それを聞いて、他の、サックス奏者の審査員たちは、
「そんなこと言ったって、譜面にそう書いてあるじゃないか」
と、四分音符=160.という指示のある出版譜を見せたところ、クレストン氏、驚いて、
「Oh、No!こんなテンポは書いた覚えがない!」と叫んだそうだ。
「では、どのくらいのテンポを考えていたのですか」と尋ねたところ、クレストンは3楽章のソロパートを歌ってくれたのだが、そのテンポはほとんどアレグレットに近い、四分音符120以下の速さだった、とのこと。
デファイエが、ミュールから聞いた話、として話してくれたのだそうだ。

勿論この話、たくさんの伝聞が間に入っているし、今となっては関係者はみんな亡くなってしまっているし、真偽の程はもはやほとんど確認不能ではあるけれど。
だが、あのぶっ速い第3楽章の、軽やかでスピーディで、アクロバティックなまでにカッコいい音楽というのは、作曲者の意図が仮にそうでないとしても、この作品の独自のスタイルとして確立しているように思える。
その話をしてくれたデファイエ自身ですら、「そのテンポはいくらなんでも遅すぎると思うので、私は138.くらいで演奏するようにしている」と言っていたそうだし。
作品というものは生き物だ、ということを実感させるお話ではある。

…ということを思い出したのは、こんなCDを聴いたからだ。

Cd095

P.ボノー/組曲、ワルツ形式による2つのカプリス、ジャズのエスプリによる協奏的小品
P.クレストン/組曲op.6、ラプソディop.108B、協奏曲op.26
 Sax:シャンドール・リゴー(Hungaroton)

1965年ハンガリーはブダペスト生まれのサクソフォン奏者による、ボノーとクレストンの作品集。
クレストンの、サクソフォンのための「組曲」や「ラプソディ」(ロンデックスの委嘱で書かれた)は、楽譜屋さんの店頭で「ソナタ」と並んで置いてあるのを時々見かけるけれど、いったいどんな曲なのか全く知ることができず、今回やっと音を聴くことが出来たのだった。「ソナタ」のような古典的均整感というよりは、「コンチェルト」の印象に近い、饒舌でゴッタ煮的な音楽で、ある意味いかにもクレストン、というか。
「ソナタ」はこのCDには入っていないけれど、mckenさんのサイトで調べてみたところ、既に別のCDに収録済なのだそうだ。やっぱりね。
演奏は、ちょっとイモっぽいモタモタした吹き方が気になるけれど、悪くはない。

銀座の○野楽器の店頭で見つけたのだが、店で付けている日本語のオビは「ボンノー&クレストン作品集」となっていて、軽く吹き出してしまった。
そうか、Bonneauは煩悩だったのか(^^;

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2006.04.02

イベールの『祝典序曲』(長文)

4月になりましたね。
2ヶ月近く費やした編曲作業が、とりあえず終了。ああ疲れた。
久々に「新着音盤」エントリーなど。

Cd089

イベール/祝典序曲、寄港地、架空の愛へのトロピスム
 ジャン・マルティノン指揮 フランス国立放送管弦楽団(東芝EMI)

私にとっては、二十数年におよぶ愛聴盤。
この3月、東芝EMIの1300円シリーズで再発された。
1992年頃発売された輸入盤は持っていたけれど、ジャケットがオリジナルLPと同じだったので、買い直したのだ(クリック拡大)。

ジャケットの絵は、フランスのイラストレーター、ジャン=ミシェル・フォロンの『磁石のように』が使われている。1970年代末頃のレコード店で見たこのジャケットはいたく印象的だったなあ。曲名の「トロピズム」という言葉(曲目解説では、「自然界において生物を光に向かって引きつけていく牽引力」と説明されている)からの連想で選ばれたのだろうと思う。
フォロンの絵は、その「音楽性」がとても魅力的だ。私としてはパウル・クレーの抽象画に近い深みを持つ世界だと思っている。
1995年の1月だったと思うが、フォロンの展覧会が文化村のザ・ミュージアムで開かれ、これの原画を観ることができたのは幸いだった。文化村での展覧会は大抵いつも混んでいたけれど、この時は来場者もさほど多くなく、ゆっくり観ることができたのを懐かしく思い出す。

このCDの曲目の中で、私自身が殊更に愛して止まず、高校生の頃から折に触れて聴き続けてきたのは、1曲めの『祝典序曲』であります。
有名な『寄港地』、あるいはサクソフォンやフルートのための協奏曲からイメージする軽妙洒脱なイベールの姿とは、いささか趣の異なる曲だと思う。厳粛であり、重厚であり、しかも炸裂するように輝かしく荘厳で感動的な音楽。
自分自身を力づけたい時、鼓舞したい時に、よくこの曲を聴いた。私にとってこの曲は、そういう、音楽というものの持つ根源的な力を、15分の演奏時間に凝縮した作品だったし、今聴き返しても全くそう思う。
実はこれ、紀元2600年の奉祝とやらで日本政府の委嘱により書かれた曲で、初演は大戦直前の1940年、山田耕筰の指揮で東京・歌舞伎座にて行われているのだが、その話はまた別の機会に。

この曲には、アルトサクソフォン1本が編成に含まれており、中間部のメロディは、サックスとバスクラリネットの神秘的なユニゾンで始まる。
この録音で聴けるすばらしいサクソフォンソロは一体誰が吹いているんだろうと、長年考えていた。
第一印象の、デファイエかな、という思いは、その後何度か聴いたデファイエの生の音に接して、ますます強まっていった。このヴィブラート、音色、音の存在感、メロディが盛り上がってフォルテに達した後もオーケストラの全奏を圧して響き渡るパワーなど、こんな音が出せるサクソフォン奏者はデファイエ以外に考えられない、と思っていたが、確証はなかった。

1988年(昭和63年)夏、日本にて「第9回ワールド・サクソフォン・コングレス」が開かれ(会場は川崎市麻生文化センター、神奈川県立音楽堂)、世界13ヶ国からデファイエを含む200名以上のサクソフォン奏者が来日した。
こちら(日本サクソフォーン協会のサイト内)に、当時の公式文書がまとめられている。
私も5日間会場に通ったけれど、会場内(大・小ホール、客席、展示室、ロビー…)がどこもかしこも国内外のサックス吹きだらけという、一種異様な雰囲気だった。当時習い始めていた師匠の「外国の先生たちは怖そうに見えるかもしれないけれど、所詮はサックス吹いてるくらいだからどうって事はない、どんどん話しかけて仲良くなりなさい」というアドバイスに従って、いろいろな人にカタコトの英語で話しかけてみたり、サインを貰ったりしていた。
4日めだったと思ったが、ロビーに一人でいたデファイエ氏を見つけ、近づいてみた。
「お会いできて光栄です、」と英語で言って、プログラムを差し出した。
デファイエ氏はフランス語で何か言いながらサインしてくださったが、その時、思い切って長年の疑問を尋ねてみた。
「あなたはJacques IbertのOuverture de fêteという曲をご存じですか?」(こんなこともあろうかと、丸暗記していたフランス語)
デファイエ氏は、おっ、という感じで顔を上げて、「ウィ、」と言った後、1分間近く大声で早口のフランス語で喋りまくったのだが、残念ながら私は一言も理解することができなかった(^^;
デファイエ氏はマスタークラスや講演会などでも、聞いている人のことなんかお構いなしに一人でエンエンと喋り続け、通訳の方が頭を抱える、ということがよくあったけれど、全く同じだった。
ともあれ、その時点では世界中でもこの録音でしか存在していなかったこの曲について、これだけ喋れる事があった、というのは、この録音にデファイエ氏が関わっていたことは間違いない、と確信したのだった。
あの喋りまくったフランス語の、たとえ半分でも理解出来ていたら、どんなにか貴重な情報を得ることができただろうか、と悔やむけれど、もう遅い。…

昭和の最後の夏のことでした。
本家サイトの、デファイエのページでもちょっと触れたお話。

そのような録音が、日本で再び発売されて、容易に入手出来るようになったことは、まずは、めでたい。

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2006.03.18

マウスピースだけの練習

やっと巡ってきた週末は、楽器漬けの日々と化す。本日も、既に。

サックスの、マウスピースだけを使った練習について、神戸在住のサクソフォン奏者井上麻子さんが面白いエントリを書かれているので、トラックバック。

マウスピースだけを吹く練習については、指導者の間でも賛否両論分かれていて、福岡の斎藤先生のように「全く意味がない」と仰る方から、北山研究室の北山先生のように、ご自身の奏法論の根幹に据えておられる方まで、いろいろ。

確かに、マウスピースの先に楽器本体という抵抗体があるのとないのとでは、「鳴る」という状況が全く違う訳だから、奏法という形で両者を一律に考えるのは無理がある、という意見はもっともだ。
といって、私が人を教えた乏しい経験の中でも、明らかにアンブシュアが締めすぎで良い音が出ていない人に対してマウスピースだけで音を出させてチェックする、ということはある程度の効果はあったので、要は目的(何のために、何をするか、ってこと)次第でしょう。
そもそも、その「目的」と「効果」(あと勿論、その「限界」も)をしっかりと認識した上のことであれば、どのような練習であれ「間違った練習法」というものは存在しないのでは、とも思える。

世間一般にそうなのだが、こういうふうに賛否がまっぷたつに分かれる議論というものには、必ずその分野に関する何か本質的な考察が含まれているものだ。これとて、例外ではない。

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湯山昭『ディヴェルティメント』

ひとつ前のエントリの続き。
表題曲(湯山昭作曲『マリンバとアルトサクソフォンのためのディヴェルティメント』)について。

湯山作品は、サックス的にはたいへん重要なレパートリーだし好きな曲だけれども、こうして生で聴いて(見て)みると、これはやはりマリンバのための曲だなあと思う。聴き終えたあと印象に残るのが圧倒的にそっちだから。
視覚的効果、というものは大きい。

ちなみに、湯山さんの、この『ディヴェルティメント』をはじめとする器楽作品について、私んとこの本家サイト上で、こんなページを公開しています。
お時間がありましたらお読みいただければと思います。
この曲のCDは、ウチのCD棚には、上記ページで採り上げた渡辺貞夫盤のほか、宮島基栄(マリンバ安倍圭子。初演メンバー)、ジョン・ハール(同エヴェリン・グレニー)、須川展也(山口多嘉子)、福本信太郎(高田亮)と、5人のサックス奏者によるものが並んでいるけれど、もしかしたら作曲者のイメージとしてはナベサダの演奏が一番近いのではないか、と勝手に想像している(根拠は特になし)。

10年以上前のことだが、ヤマハの銀座店で偶然、本物の湯山さんに遭遇したことがある。
たまたま銀座ヤマハに行ったら、湯山さんが新しいピアノメソードと併用曲集を書いた、その出版記念イベントとサイン会を1階店頭で開催していたのだ。
閃くものがあり地下の楽譜売場へ。『ディヴェルティメント』の楽譜を探す。あった!すかさず購入(1200円)、1階に戻ってサイン会の列に並ぶ。
順番が来て、私の差し出した、他の人と全く違う古い楽譜を見て湯山さん、「おや、これは珍しいものが出てきましたな」とびっくりされ、それでも「この曲はね、アメリカとかでとても人気があるんですよ」と仰いながらサインして下さった。

我が家にこの曲の、作曲者サイン入り楽譜が存在する顛末、でした。

yuyama

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2006.03.06

"CHAMBER SYMPHONY" on Saxophone Journal

Saxophone Journalの最新号(March/April 2006)に、雲井雅人サックス四重奏団のCD「チェンバー・シンフォニー」の批評が載っている。

Saxophone Journalを講読し始めてもう7~8年になるけれど(エーゴは苦手なんで毎号斜め読みだけど)、日本のサクソフォン奏者やそのCDがとり上げられる機会は本当に少ない。1年くらい前に須川さんの紹介記事が載ったのと(執筆されたのは緒方英子さんだという話)、ずいぶん前に前田昌宏氏へのインタビューが載ったくらいしか記憶にない(日本の典型的な"salary-man"のような風貌の人物、という紹介のされ方をしていたのを妙に印象的に覚えている)。情報に関しては日本という国はまだまだ入超なのだなあと思う。
特にネット世界では、日本語の壁、というのが厚いのだろうが。

評者はDr. Frank Bongiorno。調べてみたところ、ノースカロライナ大学ウィルミントン校の音楽学部長の職にある方のようだ。

カルテットの紹介と各人の簡単なプロフィール紹介に続く、実際のCD評の部分を、以下に転載してみます。
簡潔で的確な論評だと思う。日本語ではなかなかこういう風に書けない気がする(無理やり書くと、妙に他人行儀な翻訳調の文章になってしまう)。
あ、当然ながら、転載許可など取ってませんので、取り扱いにはご注意ください。
雑誌誌面をスキャンして、PCにおまけで入っていたOCRソフトを使ってテキスト化してみたんだけど、なかなかちゃんと認識してくれるもんで、驚いた。イタリック体の文字が全部化けてしまったのは仕方ないか(勿論直しました)。

...The CD opens with an arrangement of Three Church Sonatas by Mozart, and is arranged by the ensemble's leader, Masato Kumoi. The arrangement retains all the simplicity and beauty of Mozart's music, while the performance is crisply played by the quartet, and with just the right energy and drive to joyfully propel the music, as it was intended to do so.
David Kechley's quartet, Steppin' Out, receives an impressive rendition by the quartet. One of numerous saxophone pieces written by David Kechley over the last two decades, Steppin' Out presents a wide range of technical and ensemble challenges that are easily negotiated by the quartet. Of particular note is the quartet's ability to successfully run the gamut of musical emotion from rollicking rhythmic energy to melodic lyricism, and they do it with precision and mastery of musical interpretation.
The title cut, Chamber Symphony, by Andrew Stiller, is in four movements and also presents numerous challenges for the quartet, including, quarter-tones, and the extended range of the instrument. Regardless of the challenges, the quartet seems to have a knack of providing just the right blend of sound from each instrument to achieve the perfect ensemble balance, as well as meticulously matching technical passages among its member.
The CD ends as it began, with a transcription. Vivaldi's Nulla in mundo pax sincera (There Is No True Peace) is truly a peaceful sounding composition with wonderfully lyrical themes, Originally written as part of a motet for soprano voice, violin, viola, thorough-bass, this piece is often sad sounding at times, but its lyricism and simplicity ultimately lifts the piece to a mood of joy and reverence. All of these emotions and subtleties of mood are keenly projected by the quartet because of their sensitive approach to direction of melodic line and their understanding of the importance of each voice within the musical texture of the quartet.
Chamber Symphony is a wonderfully performed CD with an exceptional sound quality of just the right mix of reverberant room sound and instrumental presence. The Masato Kumoi Sax Quartet is an a㏄omplished ensemble that combines strong individual performers with sensitive ensemble playing. The pieces on the CD, as well as the performers, make this CD an enjoyable listening experience that not only moves the spirit, but also engages the mind.

(c) Frank Bongiorno
Saxophone Journal, March/April 2006

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2006.02.08

バーンスタインのラヴェル…あっデファイエ!

この1月に発売された、レナード・バーンスタインがフランス国立管弦楽団を指揮したラヴェル作品集のDVD(Dreamlife/DLVC1158)を、観る。
1975年、シャンゼリゼ劇場でのライブ収録。(画面に映った当該コンサートのポスターには、9月19日・20日という日付がある)

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いやー、これ、ものすごく面白い。いきいきとした音楽を、いきいきとしたままに捉えて映像に収めている、と言うか。(○HKあたりの収録とは、感性が根本的に違うんじゃないか。)
バーンスタインという人の、フランス音楽との意外な相性のよさがよく分かる。中でも「ピアノ協奏曲」でのバーンスタインの弾き振りは、圧倒的の一言。この曲の、この世の果てのような抒情の世界から乱痴気騒ぎ寸前の底抜けの楽しさまでの幅の広さを、見事に表している。
私はこの、ラヴェルのピアノ協奏曲という曲が大好きで、CDも10種類以上持っているけれど、今後はこれ1枚あればいいと思ったくらいだ。
オーケストラも、今はもう聴くことのできない昔のフランスのオーケストラならではの音色を、充分に残している。クラリネットのトップにはギイ・ダンゲンの顔が見えるし、フルートのトップは今は亡きアラン・マリオンだ。とっても明るく美しい音のバソンとホルンは、何という人だろうか。

「ボレロ」のテナーサックスは、ジャック・テリー。あの特徴的なアタマですぐに判る(^^;。ソプラノはダニエル・デファイエ!
デファイエが92年に日本に来た時のインタビューで喋っていたけれど、リハーサルの時にバーンスタインが2人を指さして「Sexy Sax!」と叫んだんだそうだ。このコンサートの時の話じゃないかな。

\4935(税込)とちょっと高めの値段だけど、それだけの面白さは確実にあると思う。

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2006.01.14

右手だけで吹けるサクソフォン

先日届いたSaxophone Journalの最新号(Jan/Feb 2006)に、興味深い記事が載っていた。
アメリカ・ネブラスカ州キアニー大学のサクソフォンの教授David Nabbと、Stelling Brass and Windsを主宰するJeff Stellingの共同開発になる、右手だけで全ての操作・演奏が可能なサクソフォン、というもの。

one_handed_sax

右に飛び出ているのは、何かのレバーではなく、単なる把手のようだ。(クリック拡大)

原理としては、右手主鍵列のキーを、双方向が各々に、或いは同時に動くシーソー型のキーとすることによって、左手側のトーンホールも操作可能とするという、アイディアとしては比較的単純なもので、記事によるとその昔Conn社で同様の製品が作られたことがあったらしい。ただその製品は、操作性の上ではかなりの制限があった、とのこと。想像するに、左手で操作するサイドキーの右手部分への集約化が完全ではなかったのだろう。

one_handed_sax_keys

主キー拡大写真

今回紹介されているこの楽器では、オクターブキー、低音B、Bbキーを(バリトンのLowAキーのように)右手親指掛けの周りに、左手小指のC#、G#キーを右手小指に、左手サイドの高音パルムキーを右手サイドに配置することで、サクソフォンの全ての音域が右手だけで演奏可能となっている。

one_handed_sax_fingering

フィンガリング・チャート(部分)(クリック拡大)

運指も、見てのとおり普通の両手用のサクソフォンとかなり似た規則性があるため、その気になれば比較的容易に習得可能なのではないかと思われる。
記事中には、左腕のない東洋系の顔立ちの少年が実際にこの楽器を演奏している写真が載っていた。

ちょっと、感動した。
こういうものを発想し、実際に実用性あるものに作り上げるということこそ、真に偉大なクラフトマンシップというものだ。
記事本文はまだそんなに詳しく読んでいないのだが(英語は気合入れて読まないとならないもので)、とりあえずご紹介させていただく次第。

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ケネス・チェ

久々、新宿2丁目の行きつけのお店(○ロッシュのこと(^^;)へ。楽器(テナー)の調整をしてもらう。
これまた久々の土砂降りの雨が辛いっす。

今日は新着CDあり。

cd085

ケネス・チェ(Kenneth Tse)/ Lyric Soprano(Crystal)

ルソー門下の香港系アメリカ人サックス奏者ケネス・チェ(アイオワ大学教授)の、ソプラノアルバム。
このCDについては、既にmckenさんのサイト絶賛の文章が上がっており、付け足すことはほとんどない。

ケネス・チェの演奏を実際にコンサート会場で聴いたのはただ1回、もう7年も前のことになってしまったが、未だに忘れがたい印象が残っている。
当時、アクティブに投稿していた(「パソコン通信」の終焉と共に無くなってしまった)ニフティサーブのサクソフォーン会議室に、こんな文章を書いたものだ。


ケネス・チェ登場。見た目は完全に東洋人です。決して営業用スマイルではない、場の雰囲気の和むような微笑を湛えて舞台に現れ、その雰囲気のまま演奏が始まりました。
柔らかく落ち着いた音色に大きめのヴィブラート、よく整備されたテクニックと丁寧なダイナミクスのコントロールという、アメリカン・エコールの最上の美点を備えているのは勿論なんですが、それだけじゃない。何か、とても幸福な気分を、聴く人に分けてくれるような演奏です。
ちょうど、春になった野原に一人でいるときに、ふいにこの世界のすべてのものに感謝したくなる一瞬があるような、そんな感覚が、聴き了えた後に残るのです。
これはもう「人柄が音に出る」とかいうレベルの話じゃありません。真に選ばれた者が持っている才能なんじゃないでしょうか。

ケネス・チェ、天才です。
あなたの町に現れたら、絶対にお聴き逃しのないように!(1999/6/10)

ちなみに、楽器はヤマハの875、マウスピースはルソー3R、リードがバンドレンの4、だそうだ。
しかしバンドレンの4番でどうやってこういう音が出るのだろうか。

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2005.11.22

もうひとつラーション…そして、ラッシャーのこと

第22回日本管打楽器コンクール、全日程終了
昨日の入賞者演奏会には行けなかったが。

特別賞ほかを受賞したトランペット1位の外人さん、本選は聴いたけど、上手かったもんなあ。というか、トマジのコンチェルトをちゃんと「音楽として」吹きこなしている唯一の人だったような。これも妥当な結果でしょう。

3年に一度の「祝祭」が終わってゆくのを惜しみつつ、ラーションのコンチェルトのCDをもう1枚。

cd074

イベール/コンチェルティーノ・ダ・カメラ、マルタン/バラード、ラーション/サクソフォン協奏曲
 ジョン=エドワード・ケリー(Sax)、ユハ・カンガス指揮オストロボスニア室内管(Arte Nova)

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2005.11.19

2005管打コンSax部門・本選結果

開催時間間違えて、午前のトランペット部門からずっと聴いてました(^^;
サクソフォン部門・結果です。
第1位 林田祐和
第2位 貝沼拓実
第3位 國末貞仁
第4位 細川紘希
第5位 松井宏幸

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2005.11.18

本選前夜に思う

明日は3年に一度の、日本管打楽器コンクール・サクソフォン部門本選が開催される。
久しぶりの土曜開催なので、聴きに行くつもり。
結果が出たら速報をupしますので、楽しみにお待ちの程を。

最近の管打、ことSax部門はなんだか芸大の学内試験みたいになってしまっていて、単純な野次馬の立場としては面白味が少ない。まあ、入学の時点で最も優秀な人材が集まるのは芸大であるのは間違いないので、他の学校から本当に圧倒的な才能が現れない限り、ある程度致し方ない面はあるのだろう。
それでも、このコンクールは、過去に、その時代時代の最良の才能を世に送り出して来たことは間違いない。明日は誰がスターの座に輝くだろうか。
過去の全入賞者は、こちらで見ることができる。開催当時の入賞者の年齢や職業が、見ていて楽しいです。

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2005.11.09

Daniel Kientzy氏来日

現代音楽スペシャリストのフランスのサクソフォン奏者、ダニエル健二、じゃなかった、ダニエル・ケンジー氏が来日するようだ。

東京シンフォニエッタ 第17回定期公演(2005年12月15日)

ダイアナ・ロタル作曲「シャクティ」という曲が、サクソフォンソロと室内アンサンブルのための作品なのだそうだ。作曲者が1981年生まれってのもすごいし、まだ初演されていないのに賞を貰っているというのも不思議っちゃ不思議。

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2005.10.31

雲井&栃尾Duo

The Sax特別号なる雑誌がちょうど最近発売されたところで、早速買ってきた(アルソ出版)。

今号の目玉は、雲井雅人栃尾克樹両氏による付録のCD。
というかこの号自体、このCDを世に出すために編集された、という感じ。

the_sax
表紙写真より

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2005.10.28

下地啓二氏、健在なり!

下地啓二氏の新しいCD。
夏頃には発売になっていたようなのだが、やっと入手。

cd068

下地啓二/サクソフォンのために(赤坂工芸音研 AKL019)
 ガロワ=モンブラン/6つの音楽的エチュード
 デザンクロ/プレリュード、カデンツァとフィナーレ
 リュエフ/シャンソンとパスピエ、ソナタ
 ミヨー/スカラムーシュ

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2005.10.18

シュトラウスのソプラノサックス協奏曲;

仕事を退けた後、銀座の山野楽器に寄って、ぶらあぼの最新号を取って帰る。
普段は8時閉店だが、火・水曜は8時半までやっているのだ。
ついでにCD売場を見て回ったら、こんなものが。

cd065

R.シュトラウス/オーボエ協奏曲(S.Sax版)
オット(David Ott)/サクソフォン協奏曲
グラズノフ/サクソフォン協奏曲
ラフマニノフ/ヴォカリーズ
 デブラ・リヒトマイヤー(Debra Richtmeyer):Sax
 カーク・トレヴァー(Kirk Trevor)指揮 スロヴァキア放送管(Albany)

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2005.10.12

サックス用消音器

サクソフォン用の練習用ミュートがついに発売されるようです。
名付けて「e-Sax」。

四方八方から音の出るサックスのような楽器のミュートは原理的に不可能といってよく、今までもソフトケースに指穴の付いたようなプラクティス・ケースや、ネックやマウスピースの中に突っ込んで音を小さくするレゾナンスセーバーのようなものはあったけれど、とても「消音」などと呼べるほどの効果はなく、吹奏感や音程などの面でおよそ実用に足るものではなかった。

今般発売されるこれは、サイレントブラスの発明者・濱永晋二氏がその威信を賭けて6年を費やし開発したものだそうで、ちょっと期待出来るかも。

一般紙にも載った

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2005.10.04

Saxophone新譜2題

ここ最近、クラシカル・サクソフォンの注目すべき新譜CDが、立て続けに発売されている。
とりあえず2点、ご紹介。

雲井雅人サックス四重奏団/チェンバー・シンフォニー(Cafua)

cd060

先日の演奏会場で買って、終演後にサインを頂いてきたCD。

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2005.08.28

Songs

そういえば、このCDについてまだ書いていなかった。

cd054

Songs /波多江史朗(Cafua)

波多江さんのデビューCD。
先日8月12日の発売だったので、熊本から帰ってきたら買おうと思っていたら、熊本での最終夜のビンゴ大会(懇親会)の景品として頂くことができたのだった。提供の○マハミュージックトレーディング様、ありがとうございます(^^;

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2005.08.20

講習会の記憶(8/13~15)

だいぶ間が空いた。
この間本業は滅多矢鱈と忙しいし、友人のTUBA氏が亡くなったショックが尾を引いていたりして呑気にBlogを書く気にもなかなかなれなかったのだが、15日まで参加していたサクソフォン指導者講習会のことは、忘れないうちに少し書いておくことにする。

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2005.07.05

すいません、エチュードはやってません

先日、8月の阿蘇の講習会(6/14のエントリー参照)の件で、事務局の方から連絡をいただいた。
この講習会は、サクソフォンの指導者向けの講習ということで、フェルリングの48の練習曲(音大でサックスを専攻する者なら必ず学ぶ必須エチュード)を題材にレクチャーが行われるのだが、その際のモデル演奏を何曲かお願いできないか、との内容。
かなり焦った。

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2005.07.02

デファイエの映像

行きつけ?のCD屋さんのバーゲンコーナーのワゴン中に、カラヤン=ベルリン・フィルの「展覧会の絵」のDVDがあったので(1620円)、買ってきた。

dvd501

ソニークラシカル・SVD53480という型番。1986年2月ベルリンにて収録、とのこと。
「プロムナード」が始まった瞬間に「わーっカラヤンだ」と分かるような、お得意のモルト・レガートスタイル。
すごく懐かしいような、そうではなく見慣れた映像のような、どちらの感じもある、不思議な気分だった。明らかに別撮りと判る各ソロのクローズアップ場面の不自然さには、時々笑えたが。

「古城」のSaxソロは期待どおり、デファイエだった!
これまた懐かしの高雅な等速ヴィブラート。時にデファイエ、63歳。楽器は手元しか映っていなかったが、ネックのカーヴ具合や左手親指当ての大きさ等から、未だビュッフェと思われる。(しかしオレは何を見てんだ?)

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2005.06.17

新着CD【Play!】

発表会についてのエントリを書いていて思い出した。

cd043

須川展也/プレイ!(佼成出版社)
 山下一史指揮 東京佼成ウィンドオーケストラ

CDではなんだか久々に聴く、須川さんのソロ。(サントリーホールでのライブ盤は買っていないので。怒られそうだな。誰にだ?)
今日は、このCDについて。

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2005.06.14

お知らせいろいろ

毎年夏恒例の、須川展也さんを囲むサクソフォン発表会(いつも思うんだけど、囲んでどーするんだろうか(^^;)。
第18回の今回は、8月8日(月)、川口リリア音楽ホールで開催が決定している。
勿論、私も出場します。MLで事務連絡を取り合っているのだが、今年もそろそろ本格的に動き出したところ。つうか、2ヶ月前を切ってるんだから動き出さないと(^^;。
曲目や出演者の全容や、開演時刻等まだ何も詳しいことは見えないけど、入場無料で、最後に須川さんの特別演奏があるのは間違いないので、ご用とお急ぎでない向きは是非どうぞ。

9月17日には、四重奏の本番がひとつ入った。これは某中学校PTAの依頼らしいので、非公開かも。

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2005.05.27

Quatuor Habanera

ハバネラ・カルテットが、さきの大阪国際室内楽コンクール・第2部門(木管)で、優勝したようだ。
RNO木管五重奏団(ロシア)と、同点1位。
結果記事は、こちら
こちらのBlogにも、報告が載っていました。

ハバネラのとてつもなさというのは、こりゃもうつべこべ言わずに聴いてみてください、としか言い様が無いんだけど、それにしても今までも世界各地のコンクールで優勝してきた彼らが、キャリアの総仕上げとして挑んで見事に1位を取ったのが、この大阪国際だったというのは、凄いことだ。こういうコンクールが日本で開かれているというのは素晴らしいことだし、我々としてももっと盛り立てていかなければならないのではないかと思う。

ハバネラのCD。

cd041

グリーグ/ホルベルク組曲
グラズノフ/サクソフォン四重奏曲op.109
ドヴォルザーク/弦楽四重奏曲第12番「アメリカ」
 Quatuor Habanera(Alpha 041)

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2005.05.07

新着音盤【ゴトコフスキーLP】

ヤフオクで落札したLPレコード。かなり珍品。

bogaard

イダ・ゴトコフスキー(Ida Gotkovsky)/悲愴変奏曲(Variation pathetiques)
同 /サクソフォン協奏曲
 Ed Bogaard(Sax)
 ジャン・フルネ指揮 オランダ放送室内管弦楽団(BVHAAST)

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2005.05.06

新着CD【原博巳】

原博巳/PCF(CAFUA)

cd032

原博巳(はら・ひろし)。
間違いなく、須川さんデビュー以後20年の間に現れた日本のクラシカル・サクソフォンの新人の中で、最大級の逸材だと思う。

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2005.04.23

saxophone吹きとして

私の本家サイトThunder's Webは一応、サクソフォンに関するサイト、ということになっているらしくて、実際Googleのトップページの「ディレクトリ」というリンクから、アート→音楽→楽器→管楽器→サクソフォン、と辿って行くと、たいへん上位にランクインしていることが判る(私自身も最近知って、驚いた)。
Googleのディレクトリはヤフーみたいに自分で登録する訳ではなく、ランキングもリンク状況やアクセス数から客観的に判断されているはずで、なかなか光栄なことではある。
とはいえ、私としては、特にサクソフォンにこだわっているというよりは、好きなクラシック音楽のことを思いっきり書きたいというだけのことで、たまたま自分が唯一演奏できる楽器であるサクソフォンを切り口にしている、ということなんだけど。
実際、このBlogにしても、純粋なサックスネタは意外と書いてないような気もする。

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2005.03.15

アルモの『ドリー』

20日のアンサンブルコンクールで私たちが演奏する曲は、何度か書いているけど、フォーレ作曲『ドリー』。
6曲ある組曲のうち、第1、2、3、6曲を吹く。
この4曲をサクソフォン四重奏に編曲した楽譜が出版されているのだ。CDも出ている。

cd020

ドビュッシー/弦楽四重奏曲、フォーレ/ドリーより、ベルノー/サクソフォン四重奏曲
 アルモ・サクソフォン・クァルテット(Orange Note)

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2005.03.10

NAXOS二題

本家サイトの読者の方より、NAXOSのCD日本作曲家選輯シリーズ中の大澤壽人『ピアノ協奏曲第3番』にサクソフォンが使われている、とのご教示を頂いた。
このCD、半年以上前に買ったままろくに聴かずに積んであったので(^^;、あわてて聴いてみた。うむ、よく聞こえる。解説にもしっかり書いてあるし(^^;;。1938年の作曲とはとても思えないハイカラで垢抜けた曲だ。この大澤壽人という人、『サクソフォン協奏曲』(1947)も書いているらしい。聴いてみたいものだ。

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2005.03.03

ちなみに

昨日書いた内容の一部は、近い将来、本家サイトで数年越しの懸案となっている「ジャン=マリー・ロンデックス論」をまとめる際、そのコンテンツとして使われる予定。
表紙は、これになります(既に決定済)。

tirasi513

1993年11月、ロンデックス最後の来日リサイタル。(クリックで拡大)
会場は、今は無くなってしまった、お茶の水の旧・日仏会館の古ーいホールだった。

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2005.03.02

マルティノン、ドビュッシー、ロンデックス

ジャン・マルティノン指揮フランス国立放送管によるドビュッシー管弦楽曲全集。
本日2005年3月2日に、東芝EMIから何度めかの再発売盤がリリースされた。

EMIクラシック決定盤2CD ドビュッシー管弦楽曲集1
同 ドビュッシー管弦楽曲集2 (東芝EMIのサイトより)

1973~74年、アナログの全盛期に録音された、ドビュッシー演奏史上に輝く名盤中の名盤。
CD時代になってからも、デュトワ=モントリオール、ブーレーズ=クリーヴランドの新録、クリヴィヌ=リヨンといったドビュッシーの名演はいくつか現れたけれど、このマルティノン盤はある意味「別格」。音楽そのものが炸裂しているようなこの演奏に比べると、先に挙げた演奏は、勿論素晴らしいんだけど、どうも分析的というか、批評的というか、どこか醒めた耳で聴いてしまうところがある。
また、現在はもう聴くことのできなくなってしまった20世紀前半までの伝統的なフランス音楽演奏のスタイルと音色を、惜しげもなく鮮明なサウンドで聴かせてくれる最後の時代の録音という意味でも、当盤の価値は不滅だろうと思う。自分が10代の頃から親しんだ演奏だからというのは勿論あるにしても。

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2005.02.23

新着CD(雲井雅人sax)

春一番とともに、待ちに待った雲井雅人氏の新しいCDが届いた。

cd012

サクソフォン・ミーツ・シューベルト~アルペジョーネ・ソナタ&冬の旅(Alquimista
 雲井雅人(Sax)、伊藤康英(Pf)、布施雅也(歌・語り)

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2005.02.19

サイト更新

mulevid結局、昨日のシティフィル(フランス音楽シリーズ最終回)は、同居人に行ってもらった。
私自身は、大残業。とても演奏会どころではなかった。ふう。

寒いし天気も悪いし、体調も本調子でないので(仕事絡みで呼び出しがかかるかも、という恐れもあり)、今日はどこにも出かけず1日休息。
本家サイトの、マルセル・ミュールダニエル・デファイエのページをそれぞれ修正した。
デファイエに関しては、福岡在住のサクソフォン奏者・斎藤広樹さんという方から、大変興味深い内容の原稿をいただいたのが今回の更新の直接のきっかけだった。ミュールに関しても、前回更新から2年放ったらかしていた間に結構世の中に新しい動きがあって、意外とネタに事欠かない状態。とりあえず、これらのページは私のサイトの「売り」みたいなもんだから、内容を最新状態にしておくに越したことはない。

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2005.02.06

チラシ

なめ練。
とめ氏がノロウイルス感染(^^;から無事復活し登場、ミヨー『フランス組曲』を初めてオリジナルメンバー4人で合わせる。なかなか大変だ。
あと先週の続きで「民話」の合わせ。この曲、十重奏で書いたけれど実際は5~6パートで充分それらしく聞こえることが判った。縮小バージョンも書いてみようかな。


私はコンサートを聴いたり自分が出演したりすると、当日のプログラムと一緒に当該公演のチラシも保管するようにしている。
およそ1991年以降に聴いた演奏会に関しては、手に入ったものはすべて保存しているし、目立つ物、自分が出演したものに関してはそれ以前から収集していて、今現在60ポケットのクリアファイル9冊が一杯になっている。

例えばこんなものが残っている。(クリックで拡大します)

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2005.01.20

新着CD(1/20)

宗貞啓二氏のCDを聴いた。
ずいぶん前に出ていたようなのだが、やっと入手したのだ。

cd004

宗貞啓二/ベル・カント(Brain Music)

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