振るマラソン進行中
ただ今6番「田園」まで終了、4回めの休憩中。秋山和慶さんの棒はすごかった。
これから7、8番が続き、もう1回休憩の後、第9です。終演予定元日の0時55分。
ただ今6番「田園」まで終了、4回めの休憩中。秋山和慶さんの棒はすごかった。
これから7、8番が続き、もう1回休憩の後、第9です。終演予定元日の0時55分。
大晦日。今年最後のエントリになります。
今年聴いたコンサートの中で、印象に残っているものと言ったら…
やっぱり、デプリースト指揮都響のショスタコーヴィチ「8番」ほか、でしょう。ショスタコーヴィチというと時の「ソ連」体制とのかかわりばかりが話題にされるけれど、そんなものを超えた「音楽」そのものでこれほどの内容が語れるとは…
都響ではほかに、インバル指揮のアルペンシンフォニー、大野和士指揮の「火の鳥」ほか、デプリースト指揮のブルックナー「2番」あたりが印象深い。
今年は都響以外のオーケストラ、特に海外オケを聴く機会が相対的に少なかったので、オケ物では他の印象が少々薄い。でも初めて聴いた札幌響は素晴らしかった。また聴きたい。グラン・カナリア・フィルのローカルな味わいは良かったけれど、2006年を代表するような素晴らしさだったかというと、少し物足りないような。
来年は大変だぞ。11月にはパリ管、フランス国立リヨン管、ギャルドが一気に来る。フランス音楽好きにとっては悲鳴の月。
金貯めておかなきゃ。
ピアノ、室内楽系は、多士済々。
何年ぶりかでやっと生で聴けたモーリス・ブルグのオーボエ。みなとみらいで聴いた、メシアン「世の終わりのための四重奏曲」。ジェラール・プーレVn、ロマン・ギュイオCl、フィリップ・ミュレールVc、クリスチャン・イヴァルディPfという強烈なメンバーだった。
サクソフォンのコンサートはですね…
待望のハバネラ来日公演も、栃尾さんのバリトンリサイタルも、須川さんのコンチェルト・オン・ステージも、勿論良かったんだけど、いま「今年最も印象に残った」、という観点で思い起こすと、年明けほぼ一発めに聴いたクインテット・シルクが不思議と忘れがたい。
つい先日のサクソフォーン・フェスティバル2日めにも、この時と同じメンバー、同じ曲目のグリーグ「ホルベア」を再び聴くことができた。ある意味「プロ」らしくないほどの、細部への執拗なこだわりを感じさせながら、決して末端肥大に陥らない、冬の森の冷たい空気の中を一散に駆けていくような、「爽やか」といってもいい一心に集中した快さがあった。
長いことサクソフォンのコンサートを聴いてきて、一時期、一部の若い人(私より一世代若い人達)の演奏にどうしても馴染めない時期があった。
あんなにものすごく上手なのに、なんでこんなに「音楽」が感じられない演奏をするんだろう?と不思議だった。
そういうものは聴きたくないので、一時敢えてあまり若い人の演奏を聴かないようにしていたくらいで。
それでも、もっと若い世代の中から、音楽の本質というものを、若さならではの直感でもってきちんと捉えている人達というのが、数は少ないながらも着実に現れてきているのが判って、嬉しいことだ。
サクソフォンって楽器も、捨てたもんじゃない。
さて、振るマラソン、今から行ってきます。
未だにまともな声が出ません(>_<)。そればかりか咳がひどくて、昼間はそれほどでもないのに、夜中に咳き込んで目を覚ましてそのまま止まらなくなるという喘息患者状態になってる。明日ひとつ呑み会をキャンセルしてしまった。残念だけど仕方がない。
サクソフォーン・フェスティバルの記録はもうしばらくお待ちください。
そんな状態の中、第九を聴いてきた。ジェイムズ・デプリースト指揮の都響(サントリーホール)。
1970年代以前のスタイルの演奏を思い出させるような、オーソドックスかつ分厚いサウンドによる雄渾な演奏が素晴らしい。いま流行りの、やたら速かったり軽かったりするベートーヴェンとは全然違うけれど、そもそもちょっと前までベートーヴェンというのはこういうスタイルで演奏されるのが当り前だった。ちょっと前まで当り前だったのなら、今も当り前であって何故いけないのだ、という自信の程に圧倒される。
合唱もさすがプロ(二期会)、80人程の人数ながら、この重厚なスタイルに全く不足なし。
今年は久しぶりに、聴いたコンサートの回数が90回を超えた。
充実した1年を締めくくるにふさわしい演奏に満足して会場を出たものの、外の季節外れの土砂降りの雨に翻弄されてやっとの思いで家に帰り着く頃には、すっかり現実に戻されていましたとさ…(悲)
熱はひいたけど一夜明けたら声が全然出なくなった。咳もひどいっす。今日お会いした方は声が違うんで驚かれたのではないかと。
舞台上のサクソフォンオーケストラと客席との合同演奏になる「歓喜の歌」の壮大なサラウンド音響の中、今年のサクソフォンフェスティバルもすべて終了。いま帰りの車中です(携帯は緊急充電)。詳しい話は後日ということにしてとりあえず今日は帰って寝ます。
準備と運営に当たられた皆様、本当にお疲れさまでした。大変エキサイティングかつ様々な意味で興味深い催しとなったと思います。
東京都交響楽団 第637回定期演奏会(サントリーホール)
シュニトケ/ハイドン風モーツァルト(Moz-Art à la Haydn)
ショスタコーヴィチ/交響曲第8番
指揮:ジェイムズ・デプリースト
なんだかとてつもなくすごいものを聴いたような記憶があるのだが、あれは現実のことだったんだろうか。そもそも、あのとき聴いた「音楽」の実体とはどこにあるのか。たとえ録音(が残っていたとして)を聴いたところで、あの瞬間に存在した(かもしれない)「音楽」はもう戻ってこないのだとしたら、それが夢まぼろしではないという明証はどこにあるのか。
都響のサイト中に、シュニトケ作品でのソリスト2名(矢部達哉、双紙正哉)によるこの曲の「解題」が載っているけれども、ひじょうに興味深い内容ではありながら所詮は「音楽をことばで語る」ということの虚しさを感じざるを得ない、という結論に落ち着くしかないのだった。
そういう種類の音楽であり、演奏だった。
今日はあまりつまらないことは書きたくない。
すっかり遅い時刻。PCの調子がおかしくてネットに繋がらなくて(まったく、インターネットが使えないパソコンなんて、ただの場所塞ぎな箱だ)、いろいろやっていたら1時間半も経ってしまった。明日早いのに(>_<)
東京都交響楽団 第636回定期演奏会(東京文化会館)
ヘンデル/メサイア
Sp:天羽明惠、At:山下牧子、Tn:望月哲也、Br:三原剛
晋友会合唱団
指揮:ジェイムズ・デプリースト
開演の7時を5分近く過ぎて駆け込み、チューニングも終わって指揮者とソリストを舞台に迎えるばかりのところでぎりぎり着席。でも、始まってしまえば関係ない。「メサイア」、よございました。力強さと尊厳にみちて、それでいてヒューマンで暖かくて。デプリーストさんにふさわしい「音楽」だ。メサイアって好きな人は本当にハマるようだけれど、その気持ち判る、と思った。
演奏も見事でした。最後近くのピッコロトランペットのソロなど、まさにプロの業!で、ゾクゾクしながら聴いた。合唱もブラヴォー。
有名なハレルヤ・コーラスのところで、何人かのお客さんが起立していたのが面白かった。私は知らなかったけれど(曲目解説にも書いてなかったけど)、そういう習慣があるらしい。
Toshihisa Ogushi HAPPY SAX CONCERT 2006(銀座ブロッサム・中央会館)
大きな古時計(西上和子編)
バリアブル・スター~キラキラ星による変奏曲(星出尚志)
Calling of the stars(田中賢)委嘱作品・初演
Affective Emotion(樽屋雅徳)※
La Chansonnette(真島俊夫)
翼をください(村井邦彦/西上和子編)
瞳がほほえむから(上田知華/星出尚志編)
The Course of Life(星出尚志)
サンバ・フィエスタ(鈴木英史編)
小串俊寿(Sax)、白石光隆(Pf)、横山達治(ラテンPerc)
ゲスト:石渡悠史(Sax)※
小串さんのHappy Saxのチラシを見ると、年も暮れだなあと感じる。
6時半の開演には間に合わず、残念ながら後半しか聴けなかったけれど、毎度ながらじつにハッピーで満ち足りた気分にさせられるコンサートでした。
ここのところ毎日阪口先生の録音を聴いているのでなおのことそう感じるのだが、小串さんの音には阪口先生のDNAを確かに感じる。勿論阪口先生よりもっと現代的に洗練されているし、パリ仕込みの粒立ちの揃った切れ味鋭さ、というのはあるけれど、ゆっくりしたメロディでヴィブラート豊かに「ほわっ」と音程が跳躍する箇所の絶妙な味わいなど、おおっ、阪口先生と同じだ、と思ってしまうのだった。
そのことは、阪口先生の高弟である石渡先生も、また。本プロは聴けなかったけれど、最後のアンコールで小串さんとミーシャ「Everything」のデュエットを聴くことができた。石渡先生の演奏なんていったい何年ぶりに聴いただろうか。そしてまた、この先何度聴く機会があるのか。たいへん貴重な機会に、感謝。しかも来年70(数え年)の石渡先生、(失礼ながら)明らかに昔より上手くなったんじゃないの、と思うようなもんだったし。
後から聞いた話では本プロの後のアンコールでフォーレのファンタジー(!)を演奏されたそうだ。デファイエ編曲になる、フルート原曲の難曲。聴きたかった!
練習指導の終了後は、相変わらずの雨の中、田園都市線-半蔵門線を北上、知人のサクソフォンアンサンブルを聴きに、青砥へ向かう。
ビジネスクラスサキソフォンアンサンブル コンサート2006(かつしかシンフォニーヒルズ・アイリスホール)
モーツァルト/「フィガロの結婚」序曲
サルトーリ/Time To Say Goodbye
アルベニス/セビーリャ
ピエルネ/民謡風ロンドの主題による序奏と変奏
チャイコフスキー/「くるみ割り人形」ハイライト
8人という数のメンバーで自主演奏会を続けているアンサンブルということで、私たちと共通性が多くあり、なにかと気になる存在ではある。
休憩後の、演奏時間30分を超える「くるみ割り人形」のハイライト(通常の組曲版の曲目に、第1幕の情景と終幕のワルツとアポテオーズも加えたバージョン)は圧巻でした。うわー、すげぇー、よぉやるよ、と感心。たったの8人で持たすのは体力的にはホントに大変そうだったけれど、ちゃんとチャイコフスキーのバレエらしい分厚くゴージャスな響きが出ていたから、すごいと思った。
四重奏編成による「小序曲」「行進曲」や、ソプラノ4本の「葦笛の踊り」、テナー、バリトンのみ4本の「トレパーク」など、編曲上の楽しい仕掛けも多し。
アンコールも素晴らしい演奏だった。課題があるとしたら第1部のほうかな。ともあれ、お疲れさまでした。
一昨日からココログが53時間に及ぶ長時間メンテナンスを続けていて、新規投稿が出来なかったため、この2日間は早寝をして健康的に過ごしました(^^;
しかし、結局メンテナンスの目的だったバージョンアップは出来なかった、とのことで…なんとまあ(絶句)
J.リュエフ/ソナタ
P.サンカン/ラメントとロンド
C.パスカル/ソナチネ
J.S.バッハ(ミュール編)/フルートソナタ BWV1035
R.プラネル/プレリュードとサルタレロ
A.シャイユー/アンダンテとアレグロ
林光/「もどってきた日付」より 壁のうた、花のうた、この虫だけは(ピアノソロ)
D.ミヨー/スカラムーシュ
Fabrice Moretti(A.Sax)、服部真理子(Pf)
昨日聴いたコンサート。
大きな話題にはならないけれど、ここのところ毎年のように来日してくれる、モレティ氏のリサイタル。
ビュッフェ・クランポンの創立30周年記念演奏会で、はじめてモレティ氏の音を聴いてから、早いものでもうすぐ10年が経つ。紀尾井ホールの2階席で、何の予備知識もなく聴いたモレティ氏の音は衝撃的だったなあ。楽器が鳴っているんじゃなくて、彩られた大気の振動が直接昇ってくるようなあの感じ。
落ち着いた、しかし決して暗くない、温度は低いが冷たくはない不思議に魅力的な音色と大きめのヴィブラートは、最近のフランスのサクソフォン奏者からは聴くことのできない、デファイエの時代(私自身にとっても、最も実感ある時代)からの直接のリンクを感じる。
全体的にはデファイエよりももっと軽やかでスマートで、そこは現代風なんだろうけれども、金属の光沢を思わせるような(肉厚の薄い鐘をかーんと叩いたときのような)冴え渡ったf(フォルテ)は、私はこの人以外にはデファイエでしか聞いたことがない。
曲はまさに、モレティ氏の「十八番」ばかり。圧倒的な技巧の冴え、余裕綽々、って感じなのに、音楽は全然軽くないところが素晴らしい。
服部真理子さんのピアノも、また然り。この方が巧いのは今に始まったことではないけれど、今日はまた一段と集中力にみちた演奏だった。林光の作品、こんなに美しい曲だったんだ。フランス物の間に挟まれて聴いても何の違和感もない。
会場は上野公園に建つ重要文化財建造物、旧東京音楽学校奏楽堂。
休憩時間に撮影
「滝廉太郎がピアノを弾き、山田耕筰が歌曲を歌い、三浦環が日本人による初のオペラ公演でデビューを飾った由緒ある舞台」とのこと。
いま風の音響設計や防音はほとんど無い部屋なんだけど、それでも不思議なほど音楽に集中できる、自然で聴きやすい音がする。現代のいろいろなコンサートホールを巡ったあとに、時々ふと戻ってきたくなるような会場だ。
アンコールは、ランティエのシシリエンヌ、シューベルトのセレナード。
休日。恒例、青梅へ父の見舞い。
夜はコンサート会場に座る。
シベリウス/樹の組曲op.75より ピヒヤラの花咲くとき、白樺、樅の木
同/花の組曲op.85より ひなぎく、カーネーション、釣鐘草
同/5つのロマンティックな小品op.101より 叙情的情景、ユモレスク、ロマンティックな情景
グリーク/ホルベアの時代から(ホルベルク組曲)
同/「ペール・ギュント」第1組曲
同/抒情小曲集より(9曲)
田部さんはデビュー当時から聴いていることになるけれど(都響の定期でベートーヴェンの1番だか2番だか、初期のコンチェルトを聴いたのは、私が都響の会員になった最初の年だったから、もう15年も前のことだ)、意外にもソロリサイタルをちゃんと聴くのは初めて。美しい方です。写真よりずっと美人。音色も美しい。思想だの精神性だのというものはあまり関係なく(ところで、「精神性」って何でしょう?)、とにかくひたすら綺麗な音。耽美的、って言うのか。
今回のプロのような、ひんやりとした抒情の世界が実によく似合う。とくに、滅多に聴く機会のないシベリウスの小品。私自身シベリウスは、交響曲のような大曲よりも、余興で書いたようななんてことのない劇音楽のナンバー等の方がずーっと好きなので。
フォーレとか弾いてくれないかな。似合うと思う。(そういえば以前、フランスのピアニストがグリーグのコンチェルトを弾くのを聴いたけれど、まるでフォーレのように聞こえたのだった。)
後半のグリークは、最近出したCDの宣伝も兼ねてか、CDそのままの選曲。「ホルベルク」は原曲がピアノ曲だった、というのは知識としては知っていたけど、実際に聴いたのは初めて。へぇー。(…どうしても弦楽合奏版を思い浮かべながら聴いてしまうので、ちょっと物足りないかも)
しかし浜離宮朝日ホールのピアノの音は実にイイです。都内のメジャーなリサイタルホールの中で、最もピアノソロ向きの響きのように思える。
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