【Au revoir!ミシェル・プラッソン(8月13日)】
8月13日(火)
ミシェル・プラッソン 日本ラストコンサート "Au revoir!"
東京オペラシティ コンサートホール・タケミツメモリアル
ラヴェル/
組曲「マ・メール・ロワ」
「ダフニスとクロエ」第2組曲*
フォーレ/レクイエム*
大村博美(Soprano)、小森輝彦(Baritone)
石丸由佳(Organ)
*二期会合唱団
東京フィルハーモニー交響楽団
指揮:ミシェル・プラッソン
指揮者ミシェル・プラッソン(1933年生まれ)。
40年以上前、クラシック初心者の頃から、トゥールーズ国立管弦楽団(Capitole de Toulouseという名前のせいでよく「市立」と訳されるが国立である)との数々のレコードとCDで、数多くのフランス音楽に親しんできた。録音はこの人のものしか無い、というような珍しい作品もたくさん。
トゥールーズ管とパリ管、N響や新日フィルでの数々の実演も忘れられない。N響の弦が、トゥールーズのオーケストラみたいな鄙びた音色になっていて驚嘆したのももう30年も前だ。
本日、この美しいプログラムで、日本での最後の演奏(14日に同じプロでもう1回あったが)を楽しんできた。
二期会の招聘。Au revoir! とはフランス語で一番一般的な「さよなら」の挨拶。コンサートにこうやって、外国語でちょっとしたサブタイトルを付けるのは声楽の人たちの流儀だなと思う。
90歳、脚はだいぶ衰えたようで座って指揮されたが(15センチほどの低い指揮台にも踏み段が付いていた)、指揮ぶりに衰えはなく音楽は力強く瑞々しい。棒を持たない、開いた手の指先をぷるぷる震わせる指揮の流儀がなんかかわいい。夢のような時間を過ごした。
なんとアンコールあり。指揮台の上でこちらを向いて、聞こえないほどの小声で二言三言喋ったあとに、フォーレのあの美しい「ラシーヌの讃歌」の前奏が流れ出てきた。
これか!マジ泣きした。
個人的な思い出で、高校2年生の時最初に買ったフォーレのレクイエムのレコード(ルイ・フレモー指揮のErato盤)の余白に収録されていて、「レクイエム」本体よりも惹き込まれた曲だった。あれから46年。
誰よりも偉大な人物を目撃しているかのような気分だった。
マエストロ・プラッソン、あなたのことは決して忘れません。
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