【ビュッフェ・クランポン サックスの祭典(8月12日)】
8月12日(土)
ビュッフェ・クランポン サックスの祭典 in DAC
DAC スペースDo
J.B.サンジュレー/協奏的二重奏曲Op.55より 1
松井宏幸(S.Sax)田中麻樹子(A.Sax)
P.モーリス/プロヴァンスの風景より 1、2、5
東涼太(A.Sax)
D.マスランカ/ソナタより 1
荻島良太(A.Sax)
P.ボノー/ワルツ形式によるカプリス*
松井宏幸(A.Sax)
I.ゴトコフスキー/ブリランス
田中麻樹子(A.Sax)
酒井格/夢、そして舞踏会
滝上典彦(A.Sax)
L.ボッケリーニ/ソナタ第6番より 1、2
F.メンデルスゾーン/無言歌Op.109
岩本伸一(T.Sax)
J.B.サンジュレー/演奏会用アレグロ*
滝上典彦(S.Sax)荻島良太(A.Sax)田中麻樹子(T.Sax)東涼太(B.Sax)
F.デュクリュック/ソナタ 嬰ハ調
雲井雅人(A.Sax)
Piano:羽石道代(*以外)
「濃い」集いであった。
ビュッフェ・クランポンのサクソフォンによる、幅広い世代の名手7人の競演によるガラコンサート。
スペースDoが超満員。
「こんな機会なかなか無いよねー」と、来た人同士みんなで言い合い。
なかなか無い、どころか、ビュッフェ・クランポンのサクソフォンのみを前面に立てたコンサートというのは、おそらく日本初だと思う(ビュッフェ・クランポンという会社は世間一般的には、クラリネットのメーカーである)。
ガラ・コンサートにふさわしい快演にして熱演が続いた。
ボノーのカプリスやゴトコフスキーなど、忘れかけていたものを再発見させてもらったかのような趣だったし、殊に岩本さん、そして雲井さんの堂々たる巨匠風情には拍手喝采だった。
かつて40年以上前、ことクラシックに関して言えば日本でサクソフォンを吹く人間のおそらく半数近くがビュッフェ・クランポンを吹いていた時代があったのを知っていて、にもかかわらずその市場があっという間に衰退(というか「消滅」)していったさまをリアルタイムで見て、一時はこのまま絶滅してしまうことも覚悟していた私のような者にとっては、なんとも感慨深いひとときだった。
近年のビュッフェ・クランポンのサクソフォンのリバイバルは、何も新しいメカや新しいテクノロジーを搭載した結果ではなく、Senzoというモデル名にもあるとおり「先祖返り」、即ちこの楽器に最初から備わっていた音色や美質を改めて再発見し、現代という時代に向けて再びプロデュースした結果であるからだ。
今日聴いた人たちばかりでなく、いまや30代前半や20代の若い世代の奏者たちまでもがこの楽器に魅せられて、とびきり魅力的な音で奏でていることを私は知っている。
長生きはしてみるもんだと思ったよ。
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