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2023.05.19

大阪国際室内楽フェスタ2023道中記

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今般開催された、大阪国際室内楽コンクール&フェスタ2023の、「フェスタ」部門の一般審査員募集にエントリーして無事当選したため、セミファイナル/ファイナルラウンドの17日、大阪まで日帰り弾丸ツアーを決行してきた。

こちら、(似たような名前のコンクールは幾つかあるが)弦楽器の部門は言うに及ばず、管楽器の部門では過去にハバネラ・カルテット(Saxophone)等が優勝している、世界の室内楽の国際コンクールの中でも最高レベルのものであり、一度覗いてみたいものだと思っていた。
今年のコンクールは弦楽四重奏とピアノ三重奏/四重奏での開催だが、「フェスタ」は編成・楽器なんでもよいという「無差別級」の開催で、毎回民族楽器アンサンブルを含む多様な編成の団体が世界から集結することで知られている。
日本からも「東京リード・クインテット」が予選を勝ち抜いて上がってきており、楽しみにしていた。
会場は2015年のサクソフォンラージアンサンブルサミット以来のいずみホール。

朝5時に起床(5時まで起きてることは時々あるが5時に起きたのは久々)、始発の新幹線で大阪に向かう。

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車窓より、本日の富士山

9時に会場着。既に結構な数の人が並んでいた。
9:15に一般審査員開場、着席。

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13:20、セミファイナルラウンド終了。
ファイナル出場は写真の下3団体。アメリカ、フランス、モンゴルの代表。
日本代表東京リード・クインテットは残念ながらファイナル進出成らなかった。

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セミファイナルは6団体が演奏したが、2団体演奏する毎に200名ほどの一般審査員全員で1票を投票し(全員で客席通路に輪を作って並んで、団体名の書かれた2つの箱のどちらかに自分の札を投げ込んで行く)、獲得票数の多いほうがファイナルに進む、という行程を3回行う、簡明なシステムだった。
東京リード・クインテットは勿論素晴らしい演奏だったが、(最終的に優勝することになる)モンゴルの民族楽器アンサンブルと一騎打ちになったことで、印象深さという点で差がついちゃったかなあ、と。
私が個人的にすごいと思った、クワチュオール・エオリーナというフランスのアコーディオン四重奏(アコーディオン界のハバネラだ、と思った)もファイナルに進めなかった。
この「一騎打ち」システムはなかなか難しいものがあるなあと思った。大勢の一般審査員の票をてっとりばやく集計して即座に代表を選出するための方法なのだろうが、6団体聴いて3団体を選ぶ、というやり方だったら全く違う結果になったのではと思う。

昼休憩を挟んで、15時にファイナル。
モンゴル代表テンゲル・アヤルグーが優勝。圧勝だった。
馬頭琴、横笛、ツィンバロンのような撥打弦楽器、龍頭型のホルン(プログラムに記載の正式な楽器名がどれに当たるのか分からない)、コントラバス馬頭琴の5名。郷愁を誘う音色と音楽、見事な技巧、「オー・ソレ・ミオ」でここぞとばかりに繰り出す循環呼吸の大技など、一般審査員の大阪のおじちゃんおばちゃん達の感性を捉えたようだ。
2位はフルート、弦楽トリオ、ハープという編成の五重奏。フランスにはこの編成の美しいオリジナル作品が数多くある。この編成に脚光が浴びたのはよかった。
3位はバヤン(ロシア式アコーディオン)とツィンバロン・ダルシマーのデュオ。民俗楽器アンサンブルが2団体あったことで、票がモンゴル方面に流れてしまったか。
東京リード・クインテットは「オンライン聴衆賞」を受賞したが、同票数による3団体の受賞で賞金の10万円が分割されてしまった。一人あたりだと「大阪のオミヤゲ代」相当かw

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すべて終えて東京へと帰る。
夕暮れ時、せっかくなのでせめて大阪城の天守閣が見える場所まで。
(会場のいずみホールは大阪城公園の川向かいにある)

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