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2022.08.16

【ペレアスとメリザンド@千秋楽(7月17日)】

F_220717

7月17日(日)
ドビュッシー/オペラ「ペレアスとメリザンド」
新国立劇場

上演詳細はこちら

オペラパレスには初めて来た。
新国立劇場開場25年めにして、初めてこの作品がオペラパレスの舞台に乗った。(2008年に中劇場で上演された時は完全な演奏会形式だった。若杉さんの生涯最後の指揮だったのでとても印象に残っている。カーテンコールで若杉さんが、疲労困憊のあまり真ん中まで歩いて来れず、舞台の隅から挨拶されていた姿を今でも覚えている)
基本的にオペラには縁遠い人間だけど、この作品だけはそれなりの数の実演に接している。45年に及ぶドビュッシー愛好家としては観ずにはおれまい、ということで本日千秋楽。チケット代4桁の庶民席だが、2列めなのでそこそこ舞台は見えた。

いわゆる「読み替え」によるかなり奇抜な演出。全部がメリザンドの見た夢である、という設定だけれど、元々がかなりに現実離れした、筋道に整合性のないお話なので、ある意味うまいやり方ではある。それにしても、「森で道に迷ってしまった」、とか歌いながらマンションの一室のような舞台に現れる、というのは妙におかしいが、夢だからいいのか。そしてメリザンドが二人いてそれぞれ違う動作をする、というのは演劇的にはよくある立体的演出なのかもしれないが(「夢と現実」とか「主観と客観」とか、対立した見方や立場を可視化するってやつ)、すべては説明せずに暗示と仄めかしでドラマを進めるこのお話には似合わないのではないだろうか。また、メリザンドが二人いる上に、ペレアスは一人しかいないのにやはり二人いるつもりで一人二役をやるもんだから、ちょっと混乱させられた。
結論としては、面白かったけれど感動はしなかった、というところか。

音楽は最高だった!
十代のときにこういうハーモニーとこういうドラマを知って(フォーレの「ペレアスとメリザンド」に魅せられたのも同じ頃だった)、そこから導かれるように音楽と共に生きてきた45年だったなあ、としみじみ。

20220717

休憩時間にて

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