メトロポリタン美術館展へ
なかなかゴージャスな展覧会でした。
さすがMET、15世紀ルネサンスから印象派の後(モネの睡蓮連作の中でも、晩年のかなりぐちゃぐちゃなやつとか)まで、ヨーロッパ500年の各時代を象徴するようなアイテムを抜け目なく扱っていて、日本で美術教育を受けた普通の人間にはこりゃ確実に受けるだろう、という感じ。
とはいえ、ルネサンス系はコロナ前に観たロンドン・ナショナルギャラリーには敵わず、印象派以後も割と良いものが揃ってはいるが量的には少し物足りないところもあり、やはり見ものは17~18世紀の中部ヨーロッパでしょうかね。展示も多い上に、その多くの展示の中に無造作にフェルメールやレンブラントやルーベンスやらが架かっていて、ぼんやりしていると見落としそうだ。
個人的にはマリー・ドニーズ・ヴィレールという19世紀フランスの女性画家の描いたお嬢さんが可愛かった。カンバスの代わりにタブレットでも持たせればそのまま電話会社のCMに使えそう。
客入りはなかなかの盛況で、平日のしかもこんな雨の中みんなよく来るなあ、と思ったが、考えてみたら全員(自分も含め)日時指定の前売券を買っているのだった。
それでも、これがコロナ前だったら、身動きがとれないくらいゴッタ返していて、フェルメールなんかベルトコンベアみたいに立ち止まらずに前を歩くだけ、だったかもしれない。
館内のオープンカフェ。
ここ好きな場所なんですよね。
国立新美術館が建つ前にここにあった、東大生産技術研究所の建物の100分の1スケールの模型が飾られていた。
この建物だった頃に一度訪れたことがある。「日」の字型(中庭が2つある)の、大正様式の格式高そうな建築。
元々は陸軍の兵舎だったらしい。
二つ折チラシの内面がミニ図録の体になっている。素晴らしい!
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