ラモー
私が初めて聴いたラモーは、ボブ・ジェームスのその名も「ラモー」という、ラモーの作品だけを集めた1984年発表のシンセサイザー・アルバムだったことを思い出します。
80年代当時、おりからのフュージョン・ブームに乗って名前が売れていたボブ・ジェームスの、意表をついたクラシック・アルバムでしたが、これは控えめながら効果的なアレンジと見事な選曲で、単純に「ラモーの作品集」としても十分に良くできており、演奏も装飾の入れ方など堂に入ったもので、ボブ・ジェームス自身による、バロックの作曲家と作品に関するマニアックな知識と蘊蓄を縦横に展開したライナーノートも新鮮な驚きでした。
アルバムの冒頭を飾った、新クラヴサン組曲より「ファンファリネット」をお聴き下さい。
ラモーの撰集の冒頭に、小さなファンファーレを意味するこの「ファンファリネット」を置く、というセンスが実に秀逸だと思います。
この響きに驚き、魅せられて、ラモーのクラヴサン作品や劇音楽を探して聴き込むこととなった若き日の私でした。
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