2017年9月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
フォト
無料ブログはココログ

« 平賀美樹Sax【9月17日】 | トップページ | 【終了】なめら~か第16回 »

2016.10.08

サー=ネヴィル・マリナーの訃報

追悼サー・ネヴィル・マリナー (1924.4.15~2016.10.2)

我が敬愛する巨匠、指揮者ネヴィル・マリナーが2日、亡くなられた。92歳。
最後の最後まで現役を貫いた、あっぱれな天寿の全うぶり、むしろお祝いして差し上げねばいけないかも。
上のリンクはタワーレコードのサイト内特設ページ。よくまとまっている。

今年4月の、手兵アカデミー室内管弦楽団(アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ、略称ASMF)との来日公演を聴くことができたのは、僥倖だった。
すばらしい演奏だった。
とても90を過ぎたとは思えない、あと20年くらい余裕で活動できそうな健在ぶりは見事だったが、天寿というものは厳然とあるらしい。

ここ何年かは毎年N響に客演しており、質実剛健な、しかし隅々まで生き生きとした演奏が本当に楽しみだった。2014年11月のブラームス1番が定期会員特典でCDになっている。
ただ私としては個人的に、もう一度都響に振りに来てほしいと願っていたところではあった。

チラシ画像

1995年と98年の都響への客演は、95年当時都響にソロ・コンサートマスターとして在籍していた、マリナーのロンドン響楽員時代の同僚でアカデミーの創設メンバーでもあった、ジェラルド・ジャーヴィス氏との縁によるものと記憶している。
「アカデミーを立ち上げた当時は、ジェラルドの運転する車の助手席に乗って、練習会場のセント・マーティン教会に通ったものだ」とは、マリナー氏の述懐。
ジャーヴィス氏は、95年9月のマリナーとの一連の演奏会が終わったあと、肺ガンの入院治療に入り、そのまま復帰することなく翌年2月に亡くなられたから、本当に奇跡のような再会だったことになる。

当時のマリナー氏は、「都響の印象はいかがですか」、というありがちなインタビューに対して、
「すばらしいオーケストラだが、では今すぐドイツ・グラモフォンにレコーディングを、というところまでは行かない」という、社交辞令抜きの率直な受け答えをされていて、ちょっとびっくりした記憶がある。
「偉大なオーケストラには、どんな指揮者が来ても変わることのない個性というものがある。そういうものを獲得しないといけない」という話だったと思う。
びっくりすると同時に、そこで社交辞令で済まさないところに、かつての盟友の現在の職場に対する真摯な敬意と期待を感じて、なんという良心的で正直な人だろう、と感心したものだった。
あれから20年経って、進化した現在の都響を振ったらこんどはなんと言うだろうか、是非聞いてみたかったが、叶わぬ夢となってしまった。

チラシ画像

こちらは、1994年のアカデミー管弦楽団(大編成)の日本公演のチラシ。
このとき聴いた「エニグマ変奏曲」が、マリナーという指揮者を見直す直接のきっかけになった。

追悼になにかCDを聴こうにも、いっぱいありすぎて選択に困る。(まだこれの倍くらいある)

photo

« 平賀美樹Sax【9月17日】 | トップページ | 【終了】なめら~か第16回 »

音楽随想」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。サー・マリナーの訃報、もう40年前から彼のモーツァルトのLPに親しんできた私にとっても、非常に残念です。サー・マリナーの90歳の祝賀記念コンサートがロンドンのロイヤル・フェスティバル・ホールで開かれたとき、実は私はロンドンに赴任中で、そのコンサートに行ったのでした。盟友セントマーティン・イン・ザ・フィールドとともに、マレイ・ペライアを迎えてのモーツァルトのピアノ協奏曲第20番に、メインはエルガーのエニグマ変奏曲。モーツァルトはまさに魂の音楽!弾き終わったあとに精魂使い果たしフラフラになったペライアを抱きかかえて互の名演を祝福するサー・マリナーの人間的・音楽的包容力には感激しました。そしてエニグマ。母国の名曲の慈しみ深く愛情たっぷりの演奏に、これまた感銘を受けました。同時に彼の育て上げたセントマーティン・イン・ザ・フィールドの素晴らしさも印象的でした。あの時はまさにエネルギッシュであと10年はゆうに指揮活動できそうでしたが。。。サー・マリナーのご冥福を祈るとともに、多くの暖かい音楽を与えてくれたサー・マリナーに感謝致します。

それは貴重な、そしてすごい経験ですね!
コンサートの様子、4月に聴いたアカデミーの日本公演をまざまざと思い出しました。アカデミーは素晴らしいオーケストラですね。
コメント有難うございました。

Thunderさんのブログ、いつも楽しみにし敬服してますし、マリナーさんへの思いは共通するものがありましたので、私の経験も共有いただけたらと思いコメント致しました。アカデミーはほんと素晴らしいオケですね。ちなみにもう少しエピソードを申しますと、この誕生日祝賀コンサート、前座はジョシュア・ベルの弾き振りで、サンサーンスの序奏とロンド、カプリチオーソという豪華メニュー。ベルのvnはそれはそれはチャーミングでした。ベルはモーツァルトから客席で鑑賞。ペライアは序奏の時に手が震えてましたよ。あの演奏にかける思い尋常ではないと思いました。オケにはマリナーさんの息子アンドリューがclのトップに入り、その他のパートにも旧メンバーが参加という豪華布陣。アンコールは当然ハッピーバースデーが演奏され、会場の皆が一緒に歌うという幸せなひと時を過ごすことができました。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 平賀美樹Sax【9月17日】 | トップページ | 【終了】なめら~か第16回 »