都響2016楽季開幕
東京都交響楽団 第804回定期演奏会[Bシリーズ](サントリーホール)
シューベルト(ウェーベルン編)/ドイツ舞曲
R.シュトラウス/メタモルフォーゼン~23の独奏弦楽器のための習作
ベートーヴェン/交響曲第3番「英雄」
指揮:フランソワ=グザヴィエ・ロト
(コンサートマスター:矢部達哉)
われらが都響の新シーズンは、フランソワ= グザヴィエ・ロトの客演でスタート。
話題の人、ですね。東京のオケ界では、読響やN響の「第九」を経ての都響への登場。
何年か前のLFJで、響きの全く無い倉庫みたいな国際フォーラムホールB7で初めて聴いた時には、この人がこんなに注目されるようになるとは思いもしなかったが。
「英雄」がものすごく面白かった!
きびきびとすっきりまとまった響きに、饒舌、と言っていいようなたくさんのストーリーを盛り込んだ演奏だ。
(冒頭のシューベルトもそうだが)そして、すばらしい繊細さ。
この指揮者は「ピリオド」の人という世の認識だけれど、とてもそんな枠で収まる人じゃないな。
どのような曲であれ、楽譜からその曲の本来持っている面白さや論理やドラマをきちんと読み出せる人だ。
それがある時代とある様式(スタイル)に合致した時に、たまたまピリオドっぽく見えるだけなのだと思う。
音楽家はかくありたい。
来週のAシリーズ(「火の鳥」と「ペトルーシュカ」)も、楽しみだ。
アークヒルズ、サントリーホールの裏通りの桜並木。
今年もこの季節がやってきた。
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