インナー・ギャラクシー・オーケストラ!【10月31日】
三木敏悟&インナー・ギャラクシー・オーケストラ(Tokyo TUC)
マーマンズ・ダンス~奥の細道~天に向かって~ミスティック・ソーラー・ダンス~グレタ・ガルボの伝説~紫雲山頂
ピンクサンタ~デストラクション~エグザイル~漂流~華北平原~哀しき夜明け(Blue Dawn)
ルイス・バジェ、木幡光邦、菊池成浩、竹内悠馬、安孫子浩(Tp)
鍵和田道男、内田日富、松原純夫(Trb)、山城純子(B-Trb)、佐藤桃(Tuba)
菊池康正(T.Sax)、柳沼寛(A.Sax)、丹羽康雄(B.Sax)、中村明一(尺八)
鷹城(Gt)、檜谷康則(Pf)、渡邉壮太(Bs)、滝川岳(Ds)
松井邦子、千葉あさみ、愛理Bekku(Vo)
作曲・編曲・指揮:三木敏悟
10月31日(土)。
今年のコンサートレポートの最後は、クラシックではなく。
しかしこの1年を振り返ってみて、三木敏悟&IGOのライブを29年ぶりに聴けたこと以上の音楽上の「事件」は、なかったと思う。
地下のライブハウスにギュウギュウ詰めになってビッグバンドを聴くのは、久しぶりの経験。
といっても、ビッグバンドと言うには見てのとおりかなり特異な編成で、曲(すべて三木さんのオリジナル)もそもそもジャズなのかどうかよく分からない。
しかし、コーラス隊3人を楽器のように使った緻密なアレンジ、ベテランと若手が入り交じっての、厳密なリハーサルを経たサウンドと(リードトランペットのルイス・バジェの、火山の噴火のようなハイトーンは凄かった)、本番ならではの即興的な高揚感のともども両立した音楽は、さすが三木さんとIGO。
夢中になって聴いた。決して短いプログラムではないはずだが、長いとも短いとも分からなかった。
ライブハウスの外とは別の時間が流れているかのようだった。
三木さんのMCもすばらしい。
思いつきでテキトーなことを喋っているようで、実は内容もタイミングも熟考と統御を極めたもので、MCの語源(Master of Ceremony)に実に似つかわしい。
1991年を最後に活動を休止していたIGOは、もともと私が大学生の頃に大好きだったバンドだ。
私自身が、お金を払って人の演奏を聴くという発想が皆無だった当時、池袋のサンシャイン劇場までわざわざライブを聴きに行ったくらいだから、余程のことだった。
それが、これだけ時間が経ってから突然復活してくるのだから、世の中分からないものだ。
最近よくある、昔大好きで聴いていたが長いこと入手不能だったレコードや音源が、ある日突然、往時のまま鮮やかに蘇ってくるという感慨に、似たものがある。
この日のお客さんの7~8割は、私の同世代かそれ以上だった。そうだろうなあ。
この先、聴かねばならない、追いかけるべき対象が増えて、嬉しいことだ。
来年もまた、素晴らしいコンサートやライブに巡り会えますように。
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