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2015.05.16

ガブリエル・フォーレ170歳の日に

チラシ画像日本フォーレ協会第XXVII回演奏会(上野学園石橋メモリアルホール)
伝統と創造~生誕170年記念

サン=サーンス/ファンタジア第3番†
グレゴリオ聖歌~レクイエムより「入祭唱」(男声)
フォーレ/『小ミサ曲』より「キリエ」(女声)*
グレゴリオ聖歌~レクイエムより「怒りの日」(男声)
フォーレ/『レクイエム』より「ピエ・イエズ」
 稲葉源太郎(ボーイソプラノ)*
同 「サンクトゥス」(混声)*
フォーレ/『小ミサ曲』より「アニュス・デイ」(女声)*
フォーレ/『レクイエム』より「イン・パラディスム」(混声)*
(休憩)
メシアン/オルガンのための前奏曲(遺作)†
デュリュフレ/ミサ『クム・ユビロ』より「キリエ」「グロリア」(男声)*
デュリュフレ/『4つのモテット』より「ウビ・カリタス」「タントゥム・エルゴ」(混声)
カプレ/『ミサ』より「サンクトゥス」「アニュス・デイ」(女声)
プーランク/黒衣の聖母への連祷(女声)*
グレゴリオ聖歌~パンジェ・リングァ(混声)
メシアン/精霊降臨祭のミサ†
 †浅井美紀(Org独奏)
 *伊藤明子(Org)
 合唱:浦畑博美・吉川涼子(Sop)、荒井美乃・蒲麻知子(MS)、上田朝美・佐野絵美(Alt)、及川豊・根岸一郎(Ten)、鎌田直純・谷本喜基(Bar)
 監修・解説:金澤正剛

5月12日(火)。
ガブリエル・フォーレ(1845-1924)の生誕170年の記念日だった。
このよき日に、日本フォーレ協会の例会。
空模様は台風が近づきつつある不穏な様相だったが、ほぼ満席に近いお客さんが参集した。

フォーレ自身の作品(「レクイエム」「小ミサ曲」)を中心に、グレゴリオ聖歌とフォーレゆかりの作曲家の作品を組み合わせて配し、10人編成の小さな合唱隊を仕立て、美しいオルガンのあるまるで本物の教会のようなこのホールで、実際のミサを模した演奏会となった。
敬虔な気分。
構成・選曲・解説は、私が勝手に「師」と呼ぶ宗教音楽の巨匠、金澤正剛先生(国際基督教大学名誉教授)。
前口上で久しぶりに声を聞いた。さすがにちょっとお歳を召された話し方ではあったが、相変わらずの博覧強記っぷり。

グレゴリオ聖歌「怒りの日(ディエス・イレ)」、ってはじめて聴いたかも。
「幻想交響曲」でテューバが吹く例のメロディがほぼそのまま、無伴奏の男声のユニゾンで淡々と歌い継がれる。
これを日常に普通に聞いて育った当時のヨーロッパの人がはじめて「幻想交響曲」を聴いたら、いかにショッキングで背徳的な音楽に聞こえたことだろうか、と想像した。
私たち非キリスト教徒にはなかなか実感できない感覚だと思う。

「レクイエム」より「ピエ・イエズ」、をオルガン伴奏で完璧な音程で歌ったボーイソプラノ君の見事な独唱が、前半のハイライトだった。
白い修道服に身を包んだ、2004年生まれ小学校5年生の男の子。お気に入りの曲はシャルパンティエの「テ・デウム」だそうでw
ボーイソプラノって聴いていると胸がキュンとなりますね。
数年後には確実に声変わりで失われてしまう儚い美だから、だろうか。

後奏(ポストリュード)として弾かれた、メシアン「精霊降臨祭(ペンテコステ)のミサ」の激烈な響きで終演。
それまでの静謐な音の流れを断ち切る、「怒濤のような」、という形容がふさわしい不協和音の連鎖。
フォーレの霊がもしこの会場に降りてきていたとしたら、どんな感想を持っただろうか。
でもそれは結局のところ、フォーレその人が指し示した音楽の進化なのだということだろう。

フォーレという作曲家の偉大さを多元的に明らかにした、すばらしい企画と演奏に拍手。

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