アテナと定番四重奏【11月23日】
静かな年末年始の休暇が始まっている。
「帰省」ということをしない私のような東京原住民にとって、この独特の静けさは、普段の日常の、夜寝る時間すらろくすっぽ確保できないような余裕の無さとはあまりの落差で、かえって落ち着かないくらいだ。
暫くブログに取り掛かっている時間が無かったが、この隙に溜っていたものを少しずつ消化して行こうと思う。
~アドルフ・サックス生誕200周年記念~
Saxophone Quartet CONCERT Vol.3
サクソフォーン・カルテット・アテナ(ノナカ・アンナホール)
P.ヴェロンヌ/
半音階的ワルツ
アンダルシアの騎士
P.ショルティーノ/異教徒の踊り
E.ボザ/アンダンテとスケルツォ
P.リード/四重奏曲
T.エスケシュ/タンゴ・ヴィルトゥオーゾ
J.B.サンジュレー/四重奏曲第1番Op.53
塩安真衣子(S.Sax)、江川良子(A.Sax)、冨岡祐子(T.Sax)、平賀美樹(B.Sax)
アドルフ・サックス生誕200年を記念するカルテット・コンサートシリーズの一回で、見てのとおり、サクソフォン四重奏の「伝統」というものを見据えた選曲。
通常ならば(プロのカルテットの)演奏会のメインになんかまず絶対にならない、サンジュレーの四重奏が堂々のトリをとる、私くらいのの世代の人間にとっては「サクソフォン四重奏」といえばまずは「こういうもの」、という、いわば往年の名曲集のようなものだ。
勿論、種々の事象の中から「どうしてそういうことになっているのかよく分からないが、なんとなくそうなっていること」を丹念に拾い出して正しい答を与えること、を真骨頂としているアテナ、ただの懐メロプログラムで終わる訳はない。
例えば、サンジュレーの4楽章を、当然のように(楽譜どおり)リピートしたことなど、心の中で快哉を叫んでしまった。
この時代の音楽としては、リピートするのがスタイル的に正解だし、リピートすることによってこの楽章がソナタ形式で出来ていること、を聴く人にはっきりと分からせることになるからだ。そんなこんな。
P.Readeのサクソフォン四重奏曲は初耳だったが、ネット上で偶然見つけた曲だそうだ。なかなか面白い曲だった。
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