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2013.10.12

大城正司(Sax)

Photo_20131010大城正司 サクソフォーンリサイタル”SAXOCASA”Vol.3(ムジカーザ)

テレマン/12のファンタジーより 第4番、第8番
ピアソラ/タンゴ・エチュードより 第3番、第4番、第6番
モーリス/プロヴァンスの風景
ドロシー・チャン/2つのプレリュード
ヒンデミット/ヴィオラ・ソナタOp.11-4
 Pf:西川幾子

10月10日(木)。
雲カルの興奮も冷めやらぬ中、大城さんのリサイタルへ。
ムジカーザという、このたいへんインティメイトな小会場で開かれているこの「SAXOCASA」というリサイタルシリーズ、前々から気になっていたのだが、やっと行けた。
今日は家の工事の関係で仕事は休みだったので、悠々と会場へ。

素晴らしいリサイタルだった。
大城さんはステージに現れた瞬間からもう全身にこやかで、思わずこちらも「よっ、待ってました!」とかけ声を掛けたいくらいの、リラックスした気分になる。
今となってはちょっと懐かしいような、重厚でソステヌートなサウンドを楽しんだ。
いや、勿論、重厚なだけの音ではないんだけど、それらは単に流行を追っかけているのではない、大城さんという一人の音楽家の意思と美意識にきちんと裏打ちされたものだ。
大城さんにとって、また私自身にとっても(1993年の管打で1位をとられた際の本選を聴くことができた時に始まる)、最も実感のある時代とその響きを、まさに「今ここで」聴くことができたことに、心うたれた。

ピアソラは(作曲者自身による)伴奏付き版(初めて聴いた)。
この曲、ピアノがあった方が絶対良い、と思った。
ほぼ日本初演、だというドロシー・チャンは、デニゾフのソナタ風の点描主義と、ドビュッシー流の自然倍音列の変容による和声を兼ね備えた興味深い作品。
最近いろいろな人が演奏するヒンデミットは、大変にロマンティックで烈しい、いままでに聴いたものとは一味違う味わいがさすが大城さん、だった。


ところで、大城さんがプログラムの挨拶に書かれていた一節を、特記しておきたい。
「新しく発明され、変幻自在の楽器とされるサクソフォーンですが、それゆえにクラシック音楽でのこの楽器の歴史は、その立ち位置の模索と存在価値の主張の歴史でもあったように思えます。」
とても共感できる、深い言葉だった。

だからこそ、演奏する側としては、この楽器の何を魅力として音楽を伝えたいのか、を考え続けることが必要だし、
論評する際には、よい音楽的趣味に基づいた確たる判断基準と、その基準に固執しない開かれた感受性とが、同時に求められているように思える。

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