カエターニ都響、レニングラード
東京都交響楽団 第756回定期演奏会(サントリーホール)
芥川也寸志/チェロとオーケストラのためのコンチェルト・オスティナート
Vc:古川展生
ショスタコーヴィチ/交響曲第7番「レニングラード」
指揮:オレグ・カエターニ
(コンサートマスター:山本友重)
25日。
都響の秋シーズン開幕は、ショスタコーヴィチの「レニングラード」。
9月25日は、ショスタコーヴィチの誕生日だそうだ。
指揮は2009年以来の登場のオレグ・カエターニ。
往年の名指揮者イーゴリ・マルケヴィチの子息である。
確かマルケヴィチもむかし都響に客演したことがあるはずだし、N響を振った映像も観たことがある。
息子さんもこの歳になると、横顔など親父さんにそっくりになってきた。
しかしその音楽は、親父さんのような神経質さより、もっとすっきりと見通しのよい集中を感じる。
ショスタコーヴィチはすばらしい演奏となった。
このショスタコーヴィチ最長の交響曲を、強大なダイナミクスを発揮しながらも、精緻に合奏をまとめたため(これほどの最強音の連続でも、ほとんど響きが濁らないのだ)、むしろコンパクトでシェイプアップされた印象を残した。
終演後は爆発的な拍手。
しかし4年ぶりというのは間空きすぎだなあ。もう少し頻繁に聴きたい人だが。
前プロは芥川。
芥川さんの作品にしては肩肘張ったところのある、しかし力作だ。
そういえば個人的な思い出だけど、「レニングラード」をはじめて聴いたのははるか昔、高校生のときで、芥川さんが指揮をしていた新響(新交響楽団)の演奏会だった。
中学のブラスの顧問の先生だった方が新響でクラリネットを吹いていたので、こちらは卒業し、先生も別の中学校に転出した後だったけれど、よく招待していただいていたのだ。
曲のあまりの長大さに、迷子になったような気分の中聴いていたが、1楽章の最後に例の「ちちんぷいぷい」が再び聞こえてきて、第1楽章がまだ続いていたことに気づいて呆然とした。
もう35年も前の話だ。
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