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2013.06.11

ハッピー「バリトン」サックス♪

チラシ画像Happy 'Baritone' Sax Concert(ノナカ・アンナホール)

プラネル/ロマンティック組曲より「イタリアのセレナード」(小串・大嶋)
ロバ/バラフォン(河原)
エックレス/ソナタ(大野・大嶋)
藤田玄幡/バラード第1番(小串・大嶋)
B.コックロフト/ロックミー!(河原)
G.ショッカー/3つのダンス(河原・大野・大嶋)
星出尚志/カレイドスコープ(委嘱作品・初演)(小串・河原・大野)
ビゼー/「カルメン」セレクション(小串・河原・大野・大嶋)
 小串俊寿・河原翌真・大野香菜(B.Sax)、大嶋千暁(Pf)

先週聴いたコンサートの書き残し(6日)。
一時期は毎年の恒例だったが、ここのところ、残念な事情があって開催されなくなっている、小串さんの「ハッピーSAXコンサート」。
規模は小さいながら、このたび、限定的に復活。
しかも、3人の出演者がそれぞれ、バリトンサックスしか吹かないという。
楽しみに聴きに行ってきたことは言うまでもない。

小串さん以外のおふたりは小串さんの東京音大での生徒だそうで、たまたま同じ時期に3人とも新しいバリトンサックスを買ったから、というキッカケでこのコンサートの開催が決まったらしい。
この、アマチュア奏者みたいなノリ(笑)にふさわしく、いい意味でアマチュア的な闊達さと、小串さんのコンサートらしい、ちょっとニヤけてしまうようななんともいえない嬉しさ楽しさがない交ぜになった、得難い雰囲気のライブとなった。
ふだんアルトで聴いている曲をバリトンで聴くことによる、新しい発見もいろいろあり。
個人的には「イタリアのセレナード」とRock Me!が、まさにバリトンならではの独自の世界だった。
星出さんのバリトン三重奏の委嘱作品「カレイドスコープ」(万華鏡)は、さすがに難しそうだが、よくまとまった面白い曲だ。
最低音は敢えてBフラットで書いたとのこと(バリトンでなくても演奏可能)。

楽器は3人ともセルマーだが、マウスピースが全員違い(セルマー190とセルマーDとルソー5R)、それがまたそれぞれの個性と対比していて興味深かった。
Dいいなあ。最近私はずっと190吹いてるけど、こんどDも探してみようかな。

小串さんのバリトンを初めてちゃんと聴いた、という人が結構多かったが、私みたいな古い人間にとっては、記憶にある一番最初の小串さんといえば、今は亡き前沢(文敬)さん率いるファインアーツ・サクソフォンカルテットのバリトンだったのだ。
もう30年近く前の話だ。
今の若い人は、前沢さんのことなんか知らないんだろうなあ。
そういえば今年(2013年)、亡くなられてちょうど10年になる。
前沢さんのことは、(私に書けるかどうかはともかくとして)機会を改めてちゃんと書いてみたい。

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