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2013.06.09

ラザレフ日フィル、ロシアン・オリエンタル

チラシ画像日本フィルハーモニー交響楽団 第288回横浜定期演奏会(みなとみらいホール)

ボロディン(グラズノフ編)/オペラ「イーゴリ公」序曲
サン=サーンス/ピアノ協奏曲第5番「エジプト風」
 Pf:伊藤恵
リムスキー=コルサコフ/シェエラザード
 指揮:アレクサンドル・ラザレフ
 (コンサートマスター&ソロVn:江口有香)

ラザレフの指揮する日フィルは、日フィルの定期会員を辞めた今も聴き続けたい組み合わせではあるが、今月はサントリーホールでの定期へは行けないので、横浜定期へ。
見てのとおり、19世紀のロシアや西欧における「東方趣味」をテーマとしたプログラム。

東京定期に比べたらリハーサル回数が少ないのかなあという感じはした。
「イーゴリ公」序曲では管がやたらと元気がよいのに比べ弦の鳴りがいまひとつだったし(昔の日本フィルをちょっと思い出した)、「シェエラザード」では普通やらないような流儀をいろいろ加えた面白い解釈だったが、全体に小さな事故が多かった。
それでも、なんといっても曲が素晴らしいので、総体的にはたいへん充実した印象で終わった。
(そういえばウチのアンサンブルでも「シェエラザード」演奏したっけなあ…。たったの14~5人で。改めてこうしてじっくり原曲を聴いてみると、今となっては現実にあったこととは思えない)
Vnソロ(シェエラザード役)は江口有香さん。思ったのだが、いかにも大酒飲みぽいロシアのおやじ指揮者と美人コンミスという組み合わせは、この曲の成り立ち的にとても似つかわしい(笑)
アンコールはボロディンに戻り、「ポロヴェツの娘たちの踊り」(「だったん人の踊り」の最初の部分)。

聴く人によっては「爆演」、と呼ぶようなシェエラザードだったのかもしれないけれど、私は「爆演」という言葉があんまり好きじゃない。(うっかり使っちゃうことはあるけど)
だいたい、自分が理解できないような大胆な解釈に接すると「爆演」という言葉が使われる訳だが、それらは楽譜ベースで裏をとってみるとちゃんと理由というか根拠がある場合がほとんどだからだ。
演奏者の独自の感性と真摯な楽譜の読み込みに基づく表現を、「爆演」の一言で片付けてしまうのは、それを言う人の理解力と柔軟性の不足を表しているだけに思える。

伊藤恵さんのサン=サーンスは良かった。恵さんの丁寧さと節度あるエモーションがサン=サーンスにはとても似合っていた。
アンコールにシューマンの「子供の情景」より最後の「詩人は語る」。ひっそりと。

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