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2013.05.21

ラース・ムレクーシュ(Lars Mlekusch)コンサート&セミナー

チラシ画像20日(月)。
ドルチェ楽器で開催された、スイス出身の若き(1978年生まれ)サクソフォン・マスター、ラース・ムレクーシュが登場するイベントに行ってきた。

17時から公開レッスン、19時からミニコンサート、19時半より彼が監修したNickのマウスピースのデモンストレーションという時程だったが、さすがに最初からは行けず、19時ちょっと過ぎに着いたらちょうどミニコンサート前の休憩時間。
直前に急に決まった催しだったせいか、場内は割とすいている。

ミニコンサートは、
伊藤弘之/絶望の天使II(アルト)
ベリオ/セクエンツァVIIB(ソプラノ)
即興演奏(アルト)
最後に、日本側コーディネーターの原博巳さんとのデュオ(ソプラノ)で、ヴィンコ・グロボカール/Dos à Dos
という無伴奏現代曲祭り。

某所には「楽器と身体の間に全く距離がない人だ」と書いたけれど、本当にそう。
楽器を自分の身体の一部のように操る人はいるけれど、この人の場合はそういうレベルを更に超えて、楽器を含んだ身体全体が1本のサクソフォンであるかのように錯覚してしまう。
このような完璧な理解と完全な見晴らしとコントロールのもと楽器を演奏する人というのは、サクソフォンは勿論、他の楽器でもそう沢山はいないだろう。
微分音を駆使した「絶望の天使II」では、背後に今まで感じたことのなかったような美しい豊饒なハーモニーを聴きとったし、演奏に際して必要な「B」の持続音をお客さんのハミングに任せたベリオでは、まるで自分が演奏に加わっているかのような臨場感を味わった(このやり方、いいと思う。どなたかベリオのVIIBを演奏される時にはお試しを)。
即興演奏では、ダイナマイト型の不思議な音響アタッチメントをベルに突っ込んでのパフォーマンス。
導火線にあたる紐が音源になっているようで、内蔵されているとおぼしきモジュレーターとスピーカーを通して打撃音や擦過音が聞こえる(このアタッチメントに関する説明はなかった)。
最後のグロボカールは、照明を完全に落とした真っ暗な場内を、ヘッドランプを点けた演奏者が歩き回りながら吹いたり喋ったりし、最後は2人して袖に引っ込んでなにごとかを絶叫して終わるという、30年前40年前からお馴染みのグロボカール作品お得意のパターンで、少々微苦笑。
まあ、今の時代に新鮮に受け取られるならば、文句を言う筋合いではないが。

アンコールはなんと、時代が一転してルクレールのデュオ(en Ut)3楽章で、きわめて自由で自発的で伸びやかな音楽の運びに感心した。
懐の深い人だなあ。
機会があったら、今度は是非、通常のレパートリーで一晩ちゃんと聴いてみたいものだ。

演奏が終わって、少し休憩の後、Nickのマウスピースの説明・紹介と試奏会。
これは、Nickのマウスピースに合うよう特別にデザインされたレジェールのプラスチック製リードとセットで販売されるもので、自分の楽器で試奏してみたが、普通の葦製のリードと比べてもびっくりするほど違和感がない。
実は私も、いま既にテナーとバリトンではレジェールを時々使っているんだけど、たいへん便利なものながらやはり微妙なレベルで葦製のリードにはかなわない、という印象だっただけに、余計驚いた。
プラスチック製リードを付けたときの違和感を、マウスピース本体の設計で吸収しよう、という考え方ということか。

このレベルのリードが、選ぶ手間もヘタる心配もなく常時すぐに使えるというのは確かに魅力的だが、衝動買いをするにはちょっと高いものだったので、購入には至らず。
でも、とっても気になる。

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