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2013.03.31

クロード・ドラングル(3/30)

チラシ画像クロード・ドラングル サクソフォン・リサイタル(東京文化会館・小ホール)

サンジュレー/カプリース変ロ長調Op.80、ファンタジー変イ長調Op.89
ミヨー/スカラムーシュ
プーランク/クラリネットソナタ
Ph.ポルトジョワ編/フランス・シャンソン集
 愛の讃歌~ばら色の人生~パリの空の下~枯葉
ヒンデミット/アルトサクソフォン・ソナタ
ブラームス/ヴィオラソナタ第2番Op.120-2
 Pf:野平一郎

上野の山も桜の名所。
というか、アークヒルズなんか比べ物にならない老舗の名所ですね。
パリ音楽院サクソフォン科教授クロード・ドラングル(ドゥラングル)、12年ぶりの東京リサイタル。
大ホールは小澤征爾さんでした。豪華裏番組だのう(笑)

ドラングル氏、ここ何回かの来日では、静岡でライブエレクトロニクスの公演しかやっていなかったから(聞いた話では、東京ではコンサートをやらないこと、という契約で呼ばれていたとか)、こんな「普通の」プログラムで驚いていた若い人たちも多かったようだが、言うまでもなくこの人は「現代音楽専門家」なんかじゃない。
前回2001年の東京リサイタルまでの曲目は、ほぼこういった伝統的プログラムばかりだった。
それにしても今回はことのほか守備範囲が広くて、サクソフォン黎明期の小品から、ブラームス、ヒンデミットというクラシック真っ只中を経て、シャンソンまで。
そしてまた、どのようなスタイル、どんな音符に対しても、眼光紙背に徹するがごとき完全さ。
シャンソン物にしたって、主催者側の要請でわかりやすいものも入れてみましたー、みたいな安易さとは対極のものがあった。
プーランクのクラリネットソナタをソプラノで聴くのはさすがに、ちょっと違和感があったなー(低音域がぜんぶオクターブ上がっちゃうので)。

それにしても今回のドラングルの演奏には、どことなく一時代前の「伝統」に回帰するかのような姿勢が感じとれたのが興味深かった。
サンジュレー(19世紀半ばのレパートリー)であんなに大々的にヴィブラートを使うとは、ちょっと前なら考えられなかったのでは。
音色にしても、実のところ私はドラングルの音色にはずっと、どうしてもどこか馴染めないところがあったんだけど、今回、特にソプラノでは自分でも驚くほど自然に楽しむことができた。

怖くなるほどにどこもかしこも「完璧」だった、過去に聴いたことのあるリサイタルとは今回はちょっと違ったような気がしたが、でも全体に、いつものあの、底意地が悪いばかりに「巧さ」を見せつけるマスターとしての姿ではなく、試行錯誤しつつ自らを超えようと挑戦し続ける人間的なドラングル先生の姿を見ることができたのが、今回のリサイタルの最大の収穫だったと思う。

アンコールは3曲。ハバネラ形式の小品(ラヴェル)、ジュ・トゥ・ヴ(サティ)、ピアノ無しで「シリンクス」(ドビュッシー)。
後半がドイツ音楽ばかりだったからか、あたかも「フランス讃歌」のように終結した。

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