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2012.10.30

シャルリエのベートーヴェン、そしてサックスを吹く週末

SSJ, 20121028シンフォニエッタ静岡 Sinfonietta Shizuoka, JAPAN 第26回定期演奏会「シャルリエの芸術」(グランシップ・中ホール「大地」)

ラヴェル/ツィガーヌ*
ドビュッシー/ベルガマスク組曲より「月の光」
長谷川勉/弦楽合奏のための2つの楽章(初演)†
同 /匿名の歌たち
ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲*
 *Vn:オリヴィエ・シャルリエ
 指揮:中原朋哉、長谷川勉 †

日曜日(28日)。
今月2回めの静岡行き。
友人中原氏のオーケストラと、現代最高のヴァイオリン、オリヴィエ・シャルリエ(パリ音楽院教授)のベートーヴェン(と「ツィガーヌ」)を聴いてきた。

シャルリエはコンサートの冒頭にいきなり現れて、「ツィガーヌ」の冒頭の大カデンツァで聴衆を身構える間もなく自らの世界へ巻き込んだかと思うと、メインプロのベートーヴェンでは、目眩のするような高潔さを以て音楽の真芯へと斬り込んできた。
凄かった。
オーケストラは、弦の編成が上から4-3-2-2-1という、室内オーケストラとはいえ「オーケストラ」と呼ぶにはミニマムサイズだったが、長尾春花・松本亜土両コンマス以下、シャルリエに触発されたかのように強力に、果敢に鳴らしてきていた。
目をつぶって聴いたら、この人数で弾いているとは信じられないと思う。
毎度ながら、フランス式バソン2本をベースに置く木管セクションの軽やかなサウンドも特徴的だ。
それにしても、東静岡の駅前などというこんなローカルな場所で、どう贔屓めに言っても多いとは言いがたいお客さんの前で、これほどの本気のパフォーマンスを聴かせてくれるシャルリエという世界クラスの音楽家の、(それがいったい何に由来するのか、ちょっと不思議に思えるほどの)真のプロ精神。
そういうものを眼前できるというのは、貴重な経験だろう。

レジデント・コンポーザー長谷川勉(山形大学教授)による「匿名の歌たち」は、以前にもここ(シンフォニエッタ静岡定期演奏会)で演奏されている。
完全な調性音楽である。
今回はカデンツァを足す等、少し改訂を施しての演奏。
今回初演されたもう1曲、「弦楽合奏のための2つの楽章」は、前日?のリハーサルで急遽、作曲者自身による指揮に変更になったとのことで、長谷川氏は客席から舞台に登壇した。
「匿名の歌たち」とは対照的に、部分的に音列技法も採用したとおぼしき抽象的な、遠くから舞い降りてくるがごとき響きが連なっていた。

終演後は、かなりに混雑した新幹線ひかりの自由席のデッキに揺られて、急ぎ東京へと戻る。
夜は、地元のサクソフォン仲間とのアンサンブルの定例練習。
20日の本番以後、はじめて楽器を出す。
1月に六本木のサロンでの小さな本番に出ることになり、その話し合いなど。
ピアノやヴァイオリンなどの、ちゃんとした演奏家の方々とのジョイントになるらしい。
どのような形であれ、相手が誰であれ、自分が「主体的に」関わる以上は、自分なりの価値観と自負に基づいて、「音楽」というものを第一義に据えた上で、ちゃんとしたものを作りあげて提供したいと思う。
「音楽」というものを第一義に、ということが、まだなかなか理解されない、というか、徹底できないところが、今のこの仲間たちの集団の難点ではあるんだが。

まあ、どこに在っても、どんな環境であっても、やれることをやるだけです。
今日のシャルリエ御大のように。

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