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2012.05.18

【聴いた】カチュオール・ダンシュ

20120517Quatuor MusiCadeau-4つのリード楽器によるアンサンブル-(横浜市鶴見区民文化センター サルビアホール・音楽ホール)

プーランク/村人たち(Ob・Cl・Sax・Bn)
同 /三重奏曲(Pf・Ob・Bn)
イベール(J.P.バロン編)/「物語」より ガラスの籠、金の亀を使う女、水売り女(Ob・Cl・Sax・Bn)
P.M.デュボワ/三銃士(Ob・Cl・Sax・Bn)
メンデルスゾーン/2本のクラリネットとピアノのためのコンツェルトシュトゥック第1番(Pf・Cl・Sax)
I.マルコヴィッチ/ Aulodiastron(Ob・Cl・Sax・Bn)
R.カルメル/3つのチベットの呪文(Ob・Cl・Sax・Bn)
 Ob:岡部まり子
 Cl:小田祐子
 Sax:須々木由子
 Bn:羽山泰喜
 Pf:小坂友紀子

17日。
カチュオール・ダンシュ(Quatuor d'anches)という、極めて珍しい編成の室内楽の演奏会を聴いた。
anchesとは木管楽器の「リード」のことで、4種類のリード楽器による四重奏ということ。
洗足学園音大の大学院の同期という、若い4人の奏者+ピアノ。

トリオ・ダンシュ(Ob、Cl、Bn)という編成については、20世紀前半にフェルナン・ウーブラドゥ率いるパリ木管三重奏団という団体が華々しく活動したり、またモーツァルトの頃からのレパートリーの蓄積もあって、ある程度は知られている。
そこにサクソフォンが1本加わる。
一般的にはほとんど知られていないし、常設の団体があったという話も寡聞にして聞いたことがないけれど、フランスにはこの編成のために書かれた作品が幾つか存在し、時折演奏機会もあるようだ。
15年くらい前、ビュッフェクランポン日本法人の30周年記念演奏会で、ファブリス・モレッティ(Sax)が加わった編成を私は聴いたことがあるし、先年の芸大のサクソフォン・ナイトでも、今日の曲目にある「3つのチベットの呪文」が演奏された。

そのような編成の室内楽に着目し、追求していこうという、たいへん興味深く意義ある試みの始まりである。
サックス吹きとしても、他の「クラシックな」楽器が備えている感性や節度や抑制を自らのものとするという意味で、とても挑戦的なミッションだと思う。
もしこんな編成で演奏する機会があったら、さぞかし勉強になるだろうなあ。
サクソフォンの須々木さんという方は、極めてフォーカスの効いたモダンな音色を巧みに操っておられ、メンデルスゾーン(元々クラリネットとバセットホルンのための曲で、バセットホルンのパートをアルトで吹いた)のバランスと勢いなど実に見事だった。
時折、抑制を効かせすぎではという場面もあったが。
例えば、いわゆる「木管五重奏」という編成を考えてみれば、Ob、Cl、Bn以外でそこに加わるのはフルートと、そしてホルンという、なんと金管楽器(!)である。
ホルンが遠慮して吹いている木管五重奏の音って、あんまり聴いたことがないように思う(笑)。
まあ、こういう編成でサックスがどう振舞うべきかということは、まるで前例がない訳だし、すべてが挑戦ですべてが実験みたいなものなのだろう。

また、メンデルスゾーン(これはカチュオール・ダンシュの編成ではないけれど)が一番良かったということで実感するのだが、新しい良質のレパートリーの開発というのは急務だな。

会場のサルビアホールの音楽ホールには初めて入ったが、実にいいホールだった。
鶴見の駅前の、ビルの上階にある市民施設だけれど、百席の固定席の音楽専用ホールで、天井も高く、夢のように美しい響きがする。

お客さんは見たところ40人強くらいか。
たった百席の会場なんだから、もう少し埋まってほしいなあ。
そのためにはもっと宣伝をして、世の中に広めて行かないと。
ということで、私もこんな啓蒙記事を書いてみる訳です。

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コンサート(2012年)」カテゴリの記事

コメント

この度はご来場頂きまして、誠にありがとうございました。記事にもして頂き嬉しく思います。

特に集客とMCは本当に反省すべき点だと思います…。

またこれからも様々なアンサンブルに積極的に挑戦していきたいなぁと思っています。

もしよろしければThunderさんのブログをリンクさせて頂きたいのですが・・・大丈夫でしょうか?

コメント有難うございます。演奏された方みずからのお出まし恐縮に存じます。どうもお疲れさまでした。

いろいろ書きましたがたいへん興味深い挑戦であったと思いますし、これからも是非続けて聴かせていただけたらなあと思います。MCですがとりあえず全員に一言ずつ回すということ自体はよいと思いました。

リンクの件、異存のあろうはずがありません。よろしくお願いいたします。

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