金環食の日に
金環日食は出勤前になんとか見ることができた。
住んでいるマンションの屋上が開放されたので、たくさんの住民が屋上に集まった。
曇っていたけれど、雲の薄い部分を通して、肉眼でリング状の太陽がはっきり見えた。
こんなにたくさんの人が、太陽を見上げ、太陽に想いを馳せた日というのは、近年なかっただろう。
それにしても、何十年も前から予告されていたことが、こうして数秒違わず現実に起こる、なんという不思議さ。
東京都交響楽団 第735回定期演奏会(東京文化会館)
ワーグナー/歌劇「リエンツィ」序曲
シューマン/チェロ協奏曲
Vc:アントニオ・メネセス
フランク/交響曲
指揮:イオン・マリン
(コンサートマスター:四方恭子)
昨日あんなに疲れていた上に、週のあたまからの早起きのせいでとにかく眠く、あまり集中して聴けなかったのが残念。
「リエンツィ」序曲が一番よかった。
いつもの文化会館で聴く都響の音と明らかに一味違う、聴いたことのないような奥行きと重厚さを備えており、ウェーバーが脱皮してワーグナーになったばかり、みたいなこの音楽の雰囲気に実に合っていた。
しかしトランペットのどソロ(しかもロングトーン)で始まるオペラの序曲というのも珍しい(あれは嫌だろうなあ)。
メネセスのチェロは「自在」、の一言。
あっという間に曲が終わった印象。
メインのフランクは、慣れ親しんだフルネ師の流儀(そして、先日のカンブルランもそうだったような、大枠としての「フランス流」の解釈)と全く違う持っていき方に、少々面食らった。
とはいえ、若い指揮者がこの曲でよくやるような、何も起こらない(物投げたくなるような)演奏とは違って、それなりの説得力はあったのが面白い。
このイオン・マリンという指揮者、以前NJPで聴いたことがあって、そのときは「???」という印象だったけれど(なので実のところあまり期待していなかったのだが)、都響のほうが相性はよいのかな。
そういえばいつかの「パイパーズ」で、「展覧会の絵」で共演した(Sax)平野さんが絶賛していたっけ。
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