【聴いた】都響インバル月間、今期最終
東京都交響楽団 プロムナードコンサート#348(サントリーホール)
ウェーバー/歌劇「魔弾の射手」序曲
同 /クラリネット協奏曲第2番(Cl:佐藤路世)
ドヴォルザーク/交響曲第7番
指揮:エリアフ・インバル
(コンサートマスター:四方恭子)
春爛漫のゴールデンウィークの初日は、2ヶ月にわたったインバルと都響の一連の演奏会の最終回。
はるか昔のことのように思い出す「新世界より」で幕開けした強化月間は、やはりドヴォルザークで閉じる。
休日の昼間の気軽な名曲コンサート、という位置づけのはずのこの「プロムナードコンサート」のシリーズだけれど、そこはインバル師、とてもそんなもんでは終わらなかった。
冒頭の「魔弾の射手」から、威圧感すら感じる深く切り立った響きと重心の低いサウンド、シンフォニックな拡がりに、慄然とすることになる。
ドヴォルザークの7番は、ドヴォルザークの中でもことのほかドイツ的で強面な交響曲だけれど、インバル師の手にかかるとまるでブルックナーか何かのように聞こえる。
インバル・ワールド全開。1~2楽章、そして3~4楽章はほとんど休み無しに続け、強力な緊張感を持続する。
中プロは都響の首席奏者佐藤さんがソロをとったウェーバーの2番。
そういえばこの曲、某合奏団でA坂T三さんをソリストに演奏したことがあったっけ(そのときは私はバリトンサックス吹きました)。
佐藤さんはやはりオーケストラの首席奏者であって、ソリストではないとは思ったが、とても上手い演奏だった。
木管セクションは新人のオーボエ鷹栖さん、ファゴット長くんをはじめ若手揃い踏み。
(今日乗っていた中では)三界さん(クラ)が最年長になっちゃうんだから、一気に世代交代したなあ。
余談だけれどチラシの話(私のこだわりネタ)。
チラシというものは、目立つように赤・茶系の配色や、かけ離れた明度の色が対比される場合が多くて、今回のような全面的に緑色を基調としたチラシというのはいままで割と珍しかったんだけれど、今年はなぜかけっこうお目にかかる機会が多い(これとかこれとかこれ)。
人間の色彩に対する感覚が少し変わってきているのかもしれない、などと感じる今日この頃。
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