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2012.04.21

【聴いた】都響インバル月間~辻井くんのショパン、ショスタコーヴィチ

TMSO, 20120420東京都交響楽団 第733回定期演奏会(東京文化会館)

ショパン/ピアノ協奏曲第1番(Pf:辻井伸行)
ショスタコーヴィチ/交響曲第10番
 指揮:エリアフ・インバル
 (コンサートマスター:矢部達哉)

20日(金)。
インバル強化月間、着々と進行中。
今日あたりはひとつのクライマックスだろう。
2400席の東京文化が全席完売。

辻井くんのピアノは、音楽と音の、純度の高さが凄い。
「音楽の化身」、という言葉がこれほど相応しい人はいないと思う。
辻井くんのような、売れている人、世間でもてはやされている人というのは、ついつい色眼鏡で見たくなるところがあるけれど、いざ彼の演奏を実際に聴くと、そんな自分を恥じることになる。
でも、実際にやっていることは意外と率直で、変な崩し方や小細工をしない。テンポだってむしろ速めだし。
逆に、小細工やコブシ無しであそこまで歌えちゃうんだ、と感心する。
目が見えないことによって研ぎ澄まされた彼の感覚と集中力は、自分の想いにではなく、出てくる/聞こえてくる音と、音楽そのものに向けられているのだ。

後半はショスタコーヴィチの10番。
実にヘンな曲だ。
いや、曲自体は何度も聴いたことはある筈なんだけど。
インバル師の指揮は、その気になれば合わせられる音楽の辻褄を無理やり合わせようとはせず、ヘンなものをヘンなままに鮮やかに描き出そうとしていたように聞こえた。
そのせいか終演後の拍手は、強化月間の今までのコンサートに比べて少し困惑を含んでいたように感じた。
単に、辻井くん目当てのお客さんが多かったからかもしれないが。
演奏自体は、弦も管ソロも打楽器も、オケの壮絶な名人芸が遺憾なく発揮された、参りました、と言うしかないとてつもなさ。
都響の演奏水準は、この2年くらいで、間違いなく、今まで到達したことのなかった新しい高みをクリアしたことを実感する。

ところで、オーボエのトップが、本間さんの後任としてこの4月にシティフィルから移籍してきた若い女性首席奏者(鷹栖さん)だったが、さすがにちょっと緊張していたように聞こえた。
そりゃそうだろう、入団していきなりの主催公演デビューが、これほどの大舞台(しかもライブ録音あり)なんだから。
それでも、何事でもないかのように次々と難しいソロをバッチリ決めていく他の首席奏者の方々(Fl寺本、Cl佐藤、Bn岡本、Hn西條…など)の間にあって、オーケストラというものの奥深さを実感されたのではないかと思う。
若き首席奏者の未来に、期待。

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コメント

アメリカから: 私は辻井伸行くんのファンです。

「辻井くんのピアノは、音楽と音の、純度の高さが凄い。。。 逆に、小細工やコブシ無しであそこまで歌えちゃうんだ、と感心する。
目が見えないことによって研ぎ澄まされた彼の感覚と集中力は、自分の想いにではなく、出てくる/聞こえてくる音と、音楽そのものに向けられているのだ。」

I agree 同意。 Very well put!

アメリカから: 私は辻井伸行くんのファンです。

Please allow this foreigner to say something more about Mr. Tsujii. It seems that some of the well learned people in Japan do not favor Mr. Tsujii, perhaps because (1) he is Japanese and (2) he has never studied overseas (Eruope).

What Mr. Tsujii has accomplished is beyond imagination. I am Chinese American, and I have the utmost respect for this extraordinary artist. It makes me ashamed as a human being to read some of the negative things written by some narrow-minded Japanese about Mr. Tsujii. I hope in time those people will come to realize their own shortsightedness.

今回の観客は辻井さんのファンと従来からの上野の会員と台東区の親子音楽教室の方々が多く、インバルのコアなファンがチケットを購入する前に売れ切れてしまったのかな?といった印象を受けました。しかし、辻井さんのファンでも、前半で帰らずに、良く分からないだろうショスタコーヴィチの10番に付き合ってくれたようなので、そうした人たちが終わった後ポカーンとした雰囲気を作ったのだろうと思います。
なんと言っても、終演が21時を過ぎて、お年寄りの拍手途中の帰宅が多いこと、多いこと。
なんとなく、昔のA定期の様子を思い出しました。
さて、28日が今回の強化月間の最終公演ですから、思いっきりインバル師と交流しましょう。(疲れすぎて、チューバ奏者の頭に中ではインバル月間が終わってしまったようです。相変わらず、一番元気なのはマエストロらしい)

なるほど、東京文化はキャパが多いので、A定期は昔からそういう一見さんの団体客は多かったですよね。

強化月間コンサートも、いよいよあと1回。
楽しみにしましょう。

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