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2012.03.10

【聴いた】広上東フィル、オール黛

TPO, 20120309東京フィルハーモニー交響楽団 第812回定期演奏会(サントリーホール)

黛敏郎/
トーンプレロマス55
饗宴
BUGAKU
涅槃交響曲
 東京混声合唱団
 指揮:広上淳一
 (コンサートマスター:荒井英治)

9日(金曜日)のこと。

相方の祖父が亡くなって、仕事を2日休んで急遽広島まで往復していた翌日のことで、なんだか身体に染みついたような疲れが取れず、あまり集中して聴くことができなかった。
黛さんの若き日(1950年代)の名作選で、珍しくサクソフォン5本の出番が2曲もある(トーンプレロマス55、饗宴)という、ワタシ的にはたいへん興味深い曲目だったんだが、とくに飽和的音響が連続する前半3曲はかなり聴き疲れた。
サックス隊は、アルト蓼沼さん・有村さん、テナー松井さん(「饗宴」ではソプラノ)・田中まきこさん、バリトン大津さんという布陣。

後半の「涅槃交響曲」は頑張って聴いた。
黛さんの天才には改めて圧倒させられる思いだった。
これほどの炸裂する才能と、あらゆる意味での若々しさには、久しく出逢っていないと思う。
3群のオーケストラによる梵鐘の音のうつろいとうねりは、シュトックハウゼンの「グルッペン」の空間音響の日本版ではないか?

広上さんの指揮は、その同化・没入ぶりが凄かった。
もっとクールに、スマートに振舞おうと思えば出来たんだろうけど、敢えてそうしなかったのかなと思った。

芥川也寸志著「音楽を愛する人に~私の名曲案内」(ちくま文庫)という本がある。
古今東西の名曲100曲を選んでの、芥川さんならではの優れたガイドブックなんだけど、この中にある「涅槃交響曲」についての一章が秀逸である。

「この曲はかつて日本人が作ったすべての作品を通じて、最高の傑作の一つであると思います。何にもましてまず個性的であり、意欲的であり、独創的であり、そして鮮やかに民族的です。」
という言葉に始まる、見開き2ページ。

今日はこの一章に、心からの共感を覚えた。
この作品の「解説」というのはこれだけで良い、とすら思う。
機会があったら是非お読みを。

(追記)
今回の定期演奏会のプログラム冊子は、これはこれで極めて充実したもので、読み応えがある。
野本由紀夫による詳細な曲目解説(というより楽曲分析に近い)、西耕一による「黛」小論と年譜・作品一覧、子息黛りんたろう氏による寄稿、など。
読み捨てにされるプログラム冊子には勿体ないくらいだ。

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