【聴いた】小菅優(Pf)
東京文化会館レクチャーコンサート2011/12 《祝祭と音楽》シリーズ第4回「謝肉祭と神の祝福」(東京文化会館・小ホール)
シューマン/謝肉祭
リスト/村の居酒屋での踊り(メフィスト・ワルツ第1番)
J.S.バッハ/平均律クラヴィーア曲集第2巻より 第5番ニ長調
リスト/「詩的で宗教的な調べ」より 第3番「孤独の中の神の祝福」
小菅優(Pf・ナビゲーター)
タイトルを考えるのが結構面倒臭いので、今年はコンサート日記はこの【聴いた】で統一しちゃおかなと思ってやってみてます。意外と評判良かったりして。
遅くなりましたが、9日(月・祝)の午後に行った演奏会の覚書。
この東京文化会館のレクチャーコンサート・シリーズは、「祝祭」ということを年間の通しテーマとするリサイタル形式の演奏会だけれど、企画としては、内容はともかく演奏者にとにかく「喋らせちゃう」、というもの。
登場するソリストが皆が皆、須川さんみたいにトークが好きで得意でという人ばかりではないので(笑)、そこがまた面白い。
小菅さんはちょっと舌足らずの(失礼)、すっごく真面目な女子高生が一生懸命スピーチをしてるような雰囲気で、好感が持てる。
祝祭、というテーマを「祝」と「祭」に分けてのこの選曲も見事な発想だと思うし、それらを繋ぐのがバッハの平均律の、あの華やかな2巻のニ長調というのも素晴らしいセンスだ。
こういう、外見的にも考え方的にも、ひとむかし前の文学少女をイメージさせるようなありようというのは、今日貴重なものに思える。
演奏も、例えばリストでの訥々と積み上げる祈りのような、強靱で深い音楽の運びにはとても感銘を受けた。
以前オケとのコンチェルトを聴いたことはあったけれど、この人はやはりソロでじっくりと聴くべき人だなと思った。
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