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2012.01.18

【聴いた】モーリス・ブルグ(Oboe)

Maurice Bourgue, 20120118モーリス・ブルグ オーボエリサイタル(トッパンホール)

C.Ph.E.バッハ/ソナタ ハ短調Wq.78
モーツァルト/ソナタ ヘ長調K376
シューマン/民謡風の5つの小品Op.102より 第2、3、4番
デュティユー/オーボエ・ソナタ
プロコフィエフ/4つのエチュードより 第3番*
プーランク/3つの小品*
同 /オーボエ・ソナタ
 菊地裕介(Pf) *ピアノ独奏

モーリス・ブルグ(オーボエ)。
カッコの中は、(神)、と書いてもいいくらいだ。
ブルグの素晴らしさについては、今までにも散々書いてきたので、今更繰り返さないけれど、この人の実演を今、聴けるということがどんなに得難い幸運であるかは、いくら説明しても足りない。
とはいえ、実は東京という都市は、ブルグの実演が聴ける機会が世界でもことのほか多い街で、パリに住んでいる人とかも含め、いろいろな方に羨ましがられているんだけれど。

…さて、満席、完売のトッパンホール。
黒一色のシンプルな装いで、ブルグ登場。
他のどんなオーボエ奏者とも違う、張りつめて炸裂するようなエッジの立った美音。
それでいて、風のように自然な音楽のたたずまい。
プーランクの最後、音楽が眠りにつくようにモノトーンの世界へと消えてゆくまで、一音符も聴き逃すまいと思って集中していたけれど、なんだか意外と早く終わってしまったような感じもあった。
と思ったら、終演は9時を10分以上回っていた。
流れる時間すらも操られているかのようだった。

調子は必ずしもベストではなかったように思った。
シューマンの途中でリードを交換したりもしてたし。
それでも、というか、それだからこそ、ブレスコントロールの凄絶さというのは際立つ。
この年齢(1939年生まれ、今年73歳!)まで世界のトップにいるということが、どれほどのタフネスと、心身両面の完璧なコントロールの所以であることか、ということがよく分かった。

私の席の2~3列前で、新日本フィルのオーボエのF部さんが両手を高々と頭上に挙げて拍手をしていたのが見えた。
私もそうした。

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