11月10日、都響
東京都交響楽団 第724回定期演奏会(サントリーホール)
モーツァルト/ピアノ協奏曲第23番(Pf:フレディ・ケンプ)
R.シュトラウス/家庭交響曲
指揮:ヴォルフガング・ボージチ
(コンサートマスター:四方恭子)
都響の後期シーズン開幕。
定期初登場の指揮者ボージチ氏は、オーストリアのグラーツ出身、プロフィールを見るに典型的な叩き上げのオペラ指揮者で、2008年の二期会アイーダで都響と初顔合わせ、その流れで定期公演に招かれたということのようだ。
個人的なことだけど、むかし私の父が勤めていた町工場の社長のおじさん(故人)にそっくりで、親しみが湧く(笑)
このうえなく堅実かつ「音楽」に集中した雰囲気を醸しだす方で、なるほど、こういう人はオーケストラの現場には欠かせないのだろう。
また、四方コンミスと店村ヴィオラ以下の弦セクションの、控えめな雰囲気ながら朝露に濡れた草々のような瑞々しいサウンドが、素晴らしかった。
ただ、R.シュトラウスの音楽としてはもっと派手派手しくても良かったかなとは思った。
テンポも常識的だし、最後のコーダ直前のティンパニの上行音階も無かった(まあ、無いのが楽譜通りなんだけど)。
サクソフォンを使っていなかったのは残念だった。
最近この曲が実演の舞台に乗る際、サクソフォンが省略されるケースが増えてきているんだけれど、実はこの曲の場合、サクソフォンを使っても使わなくても出てくる音にはあんまり変わりがない、ということを皆分ってしまったのかもしれない(苦笑)
今日の指揮者みたいな現場主義の方だったら、なおのことそういう判断はするだろうなあ。
都響の「家庭交響曲」というと、小泉さんが振った第600回定期のライブがCDで出ているけれど、このときはちゃんとサックス4本使ってます(バスサックスは某とめ氏の楽器が特別出演)。
前半でモーツァルトを弾いたフレディ・ケンプは、見た目若くて大柄でイケメン?で、というイメージとは正反対で、とても繊細で内省的な演奏をされる方で、正直驚いた。
アンコールにベートーヴェンの「悲愴」んアダージョを弾いた、というところも、また。
もっと小さな会場でじっくり聴いてみたい人だ。
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