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2011.11.10

みなとみらいの日曜日…楽器フェア、譜読み、横浜フィル

11月6日(日曜日)。

みなとみらいにて、私たちのアンサンブルの先だっての演奏会終了後はじめての練習と総会。
11時半からなので、早めに行ってお隣のパシフィコ横浜での楽器フェア2011の最終日にお邪魔してきた。
garageS(ガレージS)さんという、100~150年前のアドルフ・サックスをはじめとする歴史的サクソフォンを演奏可能な状態で展示・販売する業者さんのブースが、今回の楽器フェアで一部たいへん話題となっており(kuriさんとかtfmさんの熱い記事参照)、これは行っておこうと思ったのだ。

で、10時にオープンしたばかりのまだすいている時間帯にお邪魔して、いろいろと吹かせてもらってきた。
一種のカルチュア・ショックというべき面白さだった。
楽器は軽いし(ソプラノなんかリコーダーみたいな感じ)、音も軽いし、マウスピースも現代のものと全然違うし、そもそも現代の楽器みたいにがーっと吹いてしまうと鳴りもしない。
息をゆったりと無理なく、しかも「支え」をしっかり作って注意深く吹き込んで、はじめてこの楽器本来の暖かく素朴な音が立ち上がりはじめる。
普段、現代の楽器はいかにいろいろなことを無理強いして吹いているか、を教わるかのようだ。

「アルルの女」のプレリュードのソロなど吹いてみる。
最後の低音域の「ラードラソードーファー」を、全体にディミヌエンドしながらコントロールしつつ吹くのは、現代の楽器ではかなり大変なのだが、拍子抜けするほど普通にできてしまう。
「クラシック」の楽器、としてのサクソフォンの進化は、そもそも間違いだったんじゃないか、とすら思えてくる。
勿論、通常の意味での「コントロール」は、大変なんだけどね。オクターブキーを2つ使い分けなきゃならないのはかなり面食らうし、キーの数も少ないし(シ♭は右手サイドキーしかない)。

20111106

写真は偶然、同じもの目当てで現れた「音の輪」仲間のM君。これはテナー。

こういうタイプの楽器を、現代の技術で作ることはできないのかな、と思う。
同時に展示されていたブッシャー(20世紀前半)の楽器に、ラージボアタイプのマウスピースを付けると、かなりそれっぽい音になることが分った。
シガード・ラッシャーとその一派のセッティングですね。なるほど、そういうことだったのか。
「クラシック」という音楽には、それを「制約」とは思わせないような自然な制約が必要なのだ、ということを実感した。
そういう「制約」をどんどん取っ払った、この数十年のサクソフォンという楽器の「進化」や、「ゲンダイオンガク」の進化の袋小路についても、また。

【2011/11/17補足】
サクソフォンの歴史的な楽器とその進化の概略については、こちらの記事がたいへん分かりやすくまとまっています。ぜひご一読を。


練習室に戻って、私たちのアンサンブルの来年に向けての話し合いと、新曲の合わせ。
ドビュッシーの「小組曲」の新編曲の八重奏版の楽譜を、初見で鳴らしてみた。
来年(2012年)のドビュッシー生誕150年に向けての選曲である。
…だめだこりゃ、という結果に終わる。
ちゃんと譜読みをして出直しましょう。
しかしこの曲がこんなに難しい、というのは、私としてはなんだか意外な結果だった。

それにしても、自分が楽譜読めないのを棚に上げて、曲の難しさとか楽譜とか臨時記号の多さに対してぶつぶつ文句を言うのは、ちょいと見苦しいと思うぞ。
私なんかもついつい言ってしまいがちなことだけれど、客観的にそういう発言を聞くことはとても気分が悪いし、みっともないことだと思う。


Tirasi111106夜は居残って、みなとみらい大ホールにて、フルート吹きの友人の乗っているアマオケ、横浜フィルの演奏会を聴く。
当初は今日の昼間、ミューザで予定されていたところを、ここもご存じの事情で使えなくなり、夜間だけ空いていたみなとみらいホールで急遽、ゲネプロ無しの本番ということになったとのこと。

バッハ(エルガー編曲の「幻想曲とフーガ」)、ワーグナー(「パルシファル」抜粋)、そしてベートーヴェンの運命という、意欲的な曲目。
演奏も聴き応えがあった。難曲の「運命」も、きちんと筋の一貫した充実した音楽の流れがあり、プロのような響きも随所に聞こえた。
指揮は海老原光さん。
非常にユニークでありダイナミックであり、瞬発力に富んだすばらしい指揮者だと思った。
昨年暮れのサクソフォーン・フェスティバルで東京フィルを振っていた人だけれど、残念ながらその時にはこんな覇気はぜんぜん感じなかったんだが。
相手がプロオケでしかも馴染みのない曲目ばかりだと、仕方ないのかな。

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コメント

Web上では、はじめまして。Garage S 榊原といます。Thunder'sさんのことはてるてるさんや、某サックス工房のSさんを通じてお名前をうかがっていました。会場に来てくれていたとはありがたい限りです。また機会がありましたらお会いいたしましょう。

こちらもWebでは初めまして、になりますね。実はたま〜に覗かせていただいてましたが。
あの後、自分の楽団のSax吹きと合流して再びおじゃましました。やっぱりカルチャーショック受けてましたね。ただ、息の使い方を考えるいい機会になったという意見は一致しました。
次にお会いする時にはSax吹きとしてなのか、それとも‥‥?(笑)

>榊原さま

ようこそいらっしゃいました。

四半世紀前、大阪の赤松先生が吹く100年前のビュッフェを聴いた頃から、サクソフォンという楽器のオリジナルな姿には人並みの関心はあったものの、実際に演奏可能なものに触れることはとても貴重な、得難い経験でした。
このような機会を作っていただいたことに感謝します。


>M様

どうも、こちらでははじめまして。

楽器の原点どころか、楽器を演奏するという動作の原点をも見直す結果になったとは、なんとも奥の深い話ではありました。

…次にお会いするとしたら、どこでしょうね?

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