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2011.08.20

最近のサクソフォン新譜から(その2)

Wataru Sato CD
Saxophone Recital/佐藤渉(Cafua)

もひとつup。
雲カルのアルト奏者、佐藤さんのデビュー盤。

一貫した太くてメロウなサウンド、しかしとても多彩で豊かな方向性と選曲。
こういう音のクラシックのサックスのCDというのは久々に聴いたような気がする。
「忠実な羊飼い」(シェドヴィル、伝ヴィヴァルディ)では、ある種のバロックオーボエの奏者のような自在で柔軟な感性を聴かせるかと思うと、かのジョン・ウィリアムズの「エスカペイズ」では、本職のジャズマンばりにクールなアプローチも見せる。
最大の聞き物は、最後のデュボワの協奏曲だと思う。
この曲のみ、雲井雅人氏の指揮による、弦楽アンサンブル(白神ストリングス、編成はVn6・Va2・Vc2・CB)伴奏という豪華版。
その昔の、ルソーさんのこの曲のドイツ・グラモフォン録音のひんやりとした響きを、久しぶりに思い出した。
佐藤さんのここでのあまりにも見事な演奏が、メイジャーレーベルによる史上初のサクソフォンコンチェルト集であるルソーさんの録音と、そのレコードによって「窓が開かれた」現代のサクソフォンの世界へのオマージュのように感じられたのは、私の世代の人間だけの感慨だろうか。
ストリングスも、聴く前は少し不安もあったけれど(こういう小さな弦楽アンサンブルは難しいですからね)、どうして、見事なバックを付けているではありませんか。

実に用意周到、なおかつ意志的なアルバムだと思った。
演奏者の佐藤さん、そしてこのアルバムの制作に関わった人たちの、このアルバムを通じて言いたかったことというのが、溢れんばかりに感じ取れる。
その「思い」のあまりの強さに、聴いているこちらが少々ひるんでしまう瞬間もある。
でも、それもまた、若い演奏家のデビューアルバムならではの「熱さ」の相だと思う。

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