サクソフォニー
サクソフォニープロジェクト関東 第2回演奏会(保谷こもれびホール)
本番明けの日曜日。
いつもどおり親父のいる病院に行った帰路は、入間市経由のルートを選び、保谷で途中下車。
サクソフォニープロジェクト関東の演奏会にお邪魔する。
3年ほど前に活動を開始し、最近は私の周りのかなりの数のアマチュアサックス吹きの方が関わるようになった。
演奏団体、というよりは、あるコンセプトと企画に基づいて立ち上げられた、その名の通り「プロジェクト」である。
はじめて聴かせていただく。
プログラムを開くと、知った名前がやたらといる。
43名の出演者中、軽く20人は顔と名前が一致する。
自分が直接関わっているわけではない演奏団体としては、ありえない数字である(笑)
客入りもなかなか。会場のこのロケーションにしてはたいした集客力だ。
アンコールを含めた完全終演まで2時間25分の長い演奏会を楽しんだ。
演っている本人たちが楽しんでいる楽しみと、実際に「楽しい」演奏を聴く楽しみというのは微妙に異なるものだけれど、非常にうまくそれらのバランスを取っていると思った。
というか、このバランスの取り方こそが、サクソフォニーというコンセプトの鍵だとも思える。
敷居の低いスマートな活動と、音楽する心を豊かにする活動と、アマチュアの演奏活動の可能性に挑戦する姿勢ということがコンセプトとして挙がっているけれど、ベクトルは各々異なるものの、両立は決して不可能なことではないと信じる。
同じように大きな編成のアンサンブルを主宰する身としては、いろいろ思い当たる節も多い。
皆のやる気がありすぎることによって起こる問題、というのもありそうだが、そのへんは勢いで解決して行けるだけのポテンシャルがあるところがいい。
皆さんの「サクソフォン」への愛はよーく分かったので、それが願わくば、「音楽」そのものへの愛へと進化して行ってほしいと思う。
自分のことを言えば、日頃聴いているものや親しんでいるものは、日記を見ていただければお判りのとおり、一見サクソフォンとは関係のないものが多い。
いろいろ言われるのが面倒くさいので、「ワタシゃ別に『サクソフォン』そのものには関心はありません」、と言ってしまうこともある。
それでも、限られた技量と最小限の音楽的資源で音楽の真髄というものを追求するに当たっては、サクソフォンという、近代に入ってから新たに発明されたこの楽器の可能性を私は何よりも信じているし、柏原さん(サクソフォニーの提唱者・主宰者)もたぶん同じことを考えているんじゃないかなという気がする。
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