ふたたび、英雄の生涯
東京都交響楽団 第716回定期演奏会(サントリーホール)
シューベルト/交響曲第5番
R.シュトラウス/交響詩「英雄の生涯」
指揮:エリアフ・インバル
(コンサートマスター:矢部達哉)
インバル師、登場。
待ってましたっ!
3月はこの人の演奏会のチケットを計5回分も払い戻してしまったからなあ。
昨年11月以来だから半年ぶりなんだけれど、もっと長く待たされた気分。
シューベルトは、インバル師らしからぬ?清澄で軽やかな世界だった。
弦の編成も、上から12-10-8-5-3という、低音を軽くした変則12型。
何か窮屈そうな感じもあったけれど、終楽章の展開部ではかなりに激しく、「らしく」決めてくれた。
しかしいい曲だなあ。もっと演奏される機会があって良いと思う。
休憩後の「英雄の生涯」。
はからずも、つい先日の尾高=N響と聴き比べることになってしまった訳だが。
いやー、あちらに勝るとも劣らぬ「王道」!のR.シュトラウスでしたね。
これがもし10年前、いや、5年前のインバルさんだったら、もっと細部に拘った「心理的」R.シュトラウスになっていたかもしれなかったが。
それにしても、「N響以外の日本のオケのR.シュトラウスは物足りない」という、20年くらい前には当り前に言われていた一般的了解が、今やすっかり過去のものとなったことを改めて実感し、感慨。
…今回聴き比べて一番思ったことは、「やっぱりキュッヒルさん上手いなあ」、ということだったのだ、実は。
勿論、矢部さんだって物凄く上手いですよ。アグレッシヴに弾いてたし。
でも、何かが違うのだ。
たぶんそれは、技術だけで割り切れることではないですね。
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