フィリップ・ベルノルド氏
シューベルト/「しぼめる花」の主題による序奏と変奏
同(T.ベーム編)/2つの歌曲「おやすみ」「セレナード」
T.ベーム/シューベルトの主題による幻想曲
F.マルタン/フルートとピアノのためのバラード
B.マントヴァーニ/アペルデール(Appel d'air)
プロコフィエフ/フルート・ソナタ
マリアンヌ・ジャコブ(Pf)
リヨン高等音楽院フルート科教授で、京都フランス音楽アカデミーでもおなじみのフィリップ・ベルノルド氏のリサイタル。
とある筋から偶然に招待をいただいて、聴いてきました。
たいへん面白かった。
(室内楽の会場としては)決して小さなホールではない紀尾井ホールが、見たところ9割以上の大入り。人気のある人なんですね。
どれをとってもメインプロに置けるような重量級のプログラム。
唖然とするほど盛り沢山な、フルート1本とは思えないような変化に富んだコンサートだった。
とくに、後半の20世紀作品(ブルーノ・マントヴァーニは21世紀の初演だが)で見せた集中力が印象深い。
サクソフォンで例えれば、1曲の中でソプラノサックスからバリトンサックスまでをシームレスに持ち替えてしまうような、音の太さ、硬さ、色彩の自在で大胆なコントロール加減には、感心するのを通り越して、正直笑ってしまうほどだ。
プログラムからは伝統的なフランス物のレパートリーはわざと外したのかな?という感じだったが、アンコールではそれもんの三連発。
ドビュッシーのシリンクス、トマの「ミニヨン」ファンタジー、そしてプーランクのソナタ3楽章(速っ!)。
痛烈でした。
普段はあまり会う機会のない、フルート吹きの古い知人2名に会場で立て続けに逢うことができたのが、なんだか嬉しかった。
みんな元気そうで、なにより。
オレももうちょっと元気出さないといけないなあ。
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