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2011.03.02

世界の一番遠い土地へ

かなり以前に書いて、下書き保存してあったブログエントリ。
近いうちに、もう少し掘り下げて書き足した上で正式投稿しようと思っていたのだけれど、当分のあいだそんな余裕はとても無さそう。
ということで、諦めてこのまま公開してしまうことにします。
これでも充分長い文章かもしれないけど。

(以下本文)
そういえば年末に聴きに行った第30回サクソフォーン・フェスティバルについての記事のつづきを、詳しくは後で、などと言っておきながら全然書いていない。
そうこうしているうちに、当日のプログラムや詳細についての公式記事が日本サクソフォーン協会のサイトにupされてしまったので(こちら)、私がこれ以上何か書いたところで、与太話を積み重ねるだけのことになりそうだ。
とりあえず書きたいことだけを書くことにする。

フェスティバル第2日の「フェスティバルコンサート」のメインプログラムは、フル編成のシンフォニー・オーケストラ(東京フィルハーモニー交響楽団、指揮:海老原光)をバックに5人のソリストが登場した「協奏曲の夕べ」だった。

オーケストラの演奏に関しては、日頃定期演奏会のような最高のコンディションの場での演奏を聴き慣れている身としては多少(?)の不満はあったけれど、5人のソリストの人選とプログラムと演奏は、きわめて興味深いものがあった。平野さんさすが、この5人の中では圧倒的に「オケ慣れ」してるなあ、とか。
なかでも最も貴重な機会は、1992年にイタリアのペザロで開かれた第10回ワールド・サクソフォン・コングレスにて初演され、そのまま再演の機会のなかった岩代太郎氏作曲のアルトサクソフォンとオーケストラのための「Colors」の、日本初演だっただろう。

近年、「レッド・クリフ」をはじめとする大作映画音楽の分野で活躍する岩代氏だが、芸大大学院在学中の1991年に、実質的なデビュー作品であるソプラノ・サクソフォンとオーケストラのための「世界の一番遠い土地へ」によって、テレビ朝日「シルクロード」作曲コンクールの最優秀賞を受賞している。
そのデビュー作品でサクソフォン独奏を担当したのが雲井雅人氏であり、今回の「Colors」日本初演もまた、雲井氏に委ねられた(イタリアでの世界初演時は、武藤賢一郎氏が独奏を担当している)。
岩代氏の作風は、「大陸的」といっていいスケールの大きさと音楽の息の長さに特徴があり、そのことはデビュー当初から近年の映画やテレビの音楽に至るまで、一貫して変わらない。
さすが、「シルクロード」作曲コンクールでデビューを果たした人だけのことはある。

さて、岩代氏のデビュー作品「世界の一番遠い土地へ」とそのCDについては、雲井氏のプロフィールには必ず登場する曲目ではあるけれど、近年は実際にそれを知っている人はだいぶ少なくなってきているのではないか。
サクソフォン関連CDの世界屈指のデータベースであるmckenさんのサイトにも、現物は載っていないくらいで。
ということで、そのCDを以下にご紹介してみよう。

image - Silkroad CD

テレビ朝日・朝日新聞社 クボタ100周年協賛企画「シルクロード」テーマ曲(BMG/BVCC2519)
シルクロード管弦楽作曲コンクール(1990-91)
最優秀賞 岩代太郎「世界の一番遠い土地へ」 Sp.Sax雲井雅人
優秀賞 山本純ノ介「法顕伝交響曲」 東京混声合唱団
 井上道義指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団

久々に聴き返してみると、デビュー作品にはその作曲家のすべてがある、というのは本当のことだなと実感させられる。
悠久の時間に沿って融通無碍に伸び縮みするかのような雲井氏の独奏も、この音世界にまことにふさわしい。
雲井氏はこの作品で、北京中央楽団をはじめとする各地のオーケストラに客演を果たしている。
近年、福本信太郎氏の独奏でも再演がされているはずだ。

CDのブックレットには、このコンクールの審査委員長だった團伊玖磨氏の短いコメントと、3~4行程度のそれぞれの作曲者の簡単なプロフィールのほかは、テレビ局およびコンクール関係者と思われるプロデューサー2名によるシルクロードに関するエッセイが載っているだけで、演奏者や作品自体についての詳しい情報は残念ながら、ない。

Silkroad1

カザフ族の馬技。ブックレットにはこんな感じの写真が載っている。
いかにも、テレビ番組とのタイアップで制作されたCD、という作り。
バブルの時代の名残りを感じます。

Silkroad2

シリア、パルミラ遺跡をゆくラクダの隊商。

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サクソフォン」カテゴリの記事

コメント

どこでそのCDは買えるのでしょうか・・・
全然見当たらないのですが

すみません、なにしろ23年も前に発売されたものですので、とっくに絶版になっていると思われます。

中古品を丹念に探すしかないでしょう。

わかりました。
頑張ってみます"(-""-)"

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