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2011.03.19

あれから1週間

今般の地震は、今までに経験した自然災害とはちょっとレベルが違う、ということを、ここ東京に居ても日に日に実感している。
一夜にして世界は変わってしまった、もう元には戻れない、みたいな感じ。

本業の仕事もいろいろキャンセルになったし、大停電予測で早く帰れ指令が出たり、今週はずっと帰宅時間が早かったので、ブログも書こうと努力はしてみたのだけれど、書けなかった。
余震は収まらず、原発の状況は予断を許さず、何もすることがないまま、TVやネットニュースをずっと見ていても気が鬱々としてくるばかりで、多少電気が不自由なくらいで普通に生活できるここですらそうなんだから、被災地の方々の心境はいかばかりなものか。

聴きに行くはずだったコンサートも、都響が4回分無くなったのをはじめ、今月は軒並み中止とか延期。
自分が演るほうも、明日(日曜日)のアンサンブル練習を中止にせざるを得なかった。
私は勿論、音楽の力というものを信じているけれど、その力が目に見える形で発揮されるべきタイミングでは未だ無いようにも思う。

時間があるので、CDを聴いたり本を読んだりしている。
木曜日(17日)、チケットを持っていながら中止となった新日本フィルの定期の曲目に因んで、全く同じ並びで手持ちのCDを鳴らしてみたり。
ウェーベルンの「6つの小品」とベルクのヴァイオリン協奏曲は、ブーレーズ指揮のロンドン響、ズッカーマンのヴァイオリン(CBS)。
「春の祭典」は、コリン・デイヴィス指揮のコンセルトヘボウ管(Philips)。
「節電」と称して部屋を暗くして聴いてるんだけど、なかなかいいですよ。
自分はこんなに素敵な音が入っているCDをたくさん持っていながら、ロクに聴いていなかったんだな。
ウェーベルンって、こんなに眩いばかりに明るく輝かしい音楽だったんだ。
デイヴィスの「春の祭典」は1976年録音、アナログ時代を代表する名盤だけれど、そのあまりの完璧さは今聴いても感嘆するほかない。
金曜日(18日)は、延期になったヴァイオリンとピアノの方のリサイタルに因んで、R.シュトラウスのヴァイオリンソナタ。CDはチョン・キョンファ(DG)。チョン・ミョンフンの姉のヴァイオリニスト。
姉弟の知名度はこの20年ちょっとで完全に逆転しましたね。

本は、たとえば31年ぶりに読み返している堀辰雄の「風立ちぬ」「美しい村」。
31年前に読んでいたときというのは、ちょうど受験を控えた高校3年の冬のことだった。
そんなときにこんな浮世離れしたものを読んで、軽井沢や信州富士見高原の山中の空気を夢想していたのは、一種の逃避だったんだろう。もしかしたら、今も。

この1週間、ブログは書いていなかったけれど、mixiには普段以上に出入りしたり呟いたりしていた。
非常時には、家族や、直接顔を見知った友人達との有機的な繋がりの大切さ、かけがえの無さこそを、実感することになった。
CDの話もそうだけれど、そうやって自分のすぐ足元にあるものの価値を改めて再発見するきっかけになったとしたら、この大災厄にも多少の意味はあったのかもしれない。

あっ、とは言っても、どっかの馬鹿都知事の天罰発言とは一緒くたにしないでくださいね(苦笑)

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