花火のように
ジャン=ギアン・ケラスVc&アレクサンドル・タローPf(トッパンホール)
ベルク/4つの小品(原曲:クラリネットとピアノのための)
ブラームス/チェロソナタ第2番
ドビュッシー/チェロソナタ
フランク/ソナタ(原曲:ヴァイオリンソナタ)
世界最高のチェリストと、世界最高のピアニスト。
そんなことを言おうとすると、別の奏者の方々のお顔などもチラチラしたりするため、普通はためらってしまうけれど、いざ目の当たりにしてしまうと、やっぱりそう断言したくもなる。
本当は金曜日(21日)の王子ホールに行きたかったのだが、チケットの発売日の朝になったらすっかり忘れていて、思い出した時には即日完売だったのだ。
大急ぎで19日の凸版ホールのチケットを、こちらも残席僅少のところをぎりぎりで取ったという訳。
なので席は最後列だった。といっても、凸版ホールのように客席の幅があって前後の傾斜の急なホールの最後列は、視界が広々としていて悪くない雰囲気だ。
オーケストラでも個人の音楽家(ソリスト)でも、日本人とヨーロッパ人の名手の最も根本的な違いは何だろうと考える。
おそらく、音の切れ味(立ち上がり)と、伸び(倍音感)じゃないかな(他の技巧的な面に関しては、最高レベルにおいてはほとんど拮抗している)。
そのことの、最高の模範解答だった。
すげぇわ。唖然。
アンコールを3曲も。
ブリテンのチェロ・ソナタのフィナーレが、大都会の夜空に炸裂する花火のような鮮やかさで、忘れがたい印象を残した。
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