最終練習の前に
土曜日のこと。
今日も昼間演奏会、夜練習。
夜は、来週の大森駅コンのための最終練習だった。
マジな話、ソロの本番は別として、私にとって近年、これほど練習した(練習に付き合った)本番は無いと言っていい。
アウトプット(成果)がその練習量に全く比例しないのが残念だけれど、まあ、仕方がない。
昼間に入っていた予定がたまたま無くなったところへ、偶然、とある筋から招待券をいただいたのだ。
(プログラム冊子に載っている上では)サクソフォン74+パーカッション、ハープ(2)という大編成のサクソフォン・オーケストラ。
少し遅れて行ったので、3つのジャポニスム(真島俊夫)、休憩後のマ・メール・ロワ(ラヴェル)、海(ドビュッシー)のみ聴く。
さすがに、「オレがオレが」的な祝祭的サックスオケとはまるで違う行き方で、音楽的にはかなりに高度なことをやっていると思ったけれど、低音域偏重のバランスはかなりに不自然だ。
普通のシンフォニーオーケストラだって、1stヴァイオリンが16人なら2ndは14、ヴィオラが12、チェロ10、コントラバス8、という具合に定員が厳然とあるわけで、低音に行くほど人数を絞るのが、大編成で合奏をする際の基本だと思うんだけど、ソプラノ15、アルト20に対してバリトンサックスが14というのはいかにも多いと思う。
実際、「海」なんか、中声部で色々面白いことをやっているパッセージが、低音のゴーーッという保持音に全てかき消されてしまっていた。
バランスに関しては指揮者の責任もあるとは思ったが(プロフィールを見るに、サックス界とは関係のないシンフォニー&オペラの出身の方で、期待してたんだけれど)。
「海」の冒頭を、「エーッ、この曲をそういうふうに振り出すの?!」と聴いているこちらがびっくりするような流儀で始めてくださったり、棒は振れる人のようだけれど、音楽性は少なくとも私とは合わない。
バスサックスが4人もいた。当り前のことのように「らがでる」(低音域延長アタッチメント)を使用していたのが興味深かった。
コントラバスサックスはロングベルタイプ(低音Aキー付か?)で、見慣れたOrsi社製のものではなかった。
「マ・メール・ロワ」の「美女と野獣の対話」で、当然のごとく「野獣」役をされていたのは、お約束。
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