Children of Sanchez
「サンチェスの子供たち」(Children of Sanchez)は、ニュー・サウンズ・イン・ブラスの編曲・出版で吹奏楽界ではつとに知られたナンバーだけれども、もともと同名映画のサントラだそうで、とはいえ映画自体は観たことがない。
だが、チャック・マンジョーネ(フリューゲルホーン奏者)といえば、1980年代のフュージョン・ブームの立役者のアーティストのひとりであり、アルバム自体は映画と関係なく広く聴かれていた。私(当時大学生)も聴きましたよ。レコードで。
1983年のニュー・サウンズ・イン・ブラスのシリーズで、岩井直溥編曲でテーマ曲の「サンチェスの子供たち」が発売されたのが、吹奏楽界でのブレイクのきっかけ。
大学最後の年だったけれど、早速買って演奏会で使った。最上級生権限(笑)でアルトソロも吹いたし、合同演奏会で指揮したりもした。
程なくして音盤はLPレコードからCDの時代に替わったけれど、このオリジナル・アルバム自体は日本ではCD発売されなかったので、そのままなんとなく忘れて、永い時間が経っていた。
先日、偶然(ホントに偶然)のきっかけでこのアルバムが、アメリカではオリジナルの2枚組のままCD化されていることを知り、アマゾンで探したらあっさり見つかった、という訳。
拍子抜けするぐらい簡単に入手できたので、正直戸惑った。
いや~、間違いなく25年ぶりくらいに聴きましたね。
耳の奥に残っている印象と、寸分違わぬサウンドが、「今の」耳に飛び込んでくる。
かつての当時は、今とは比べ物にならないようなオンボロな再生機器で聴いていたはずなのに。
フュージョン全盛の80年代の産物とはいえ、生き生きとしたラテンのリズムとシンプルな編曲は、時代を超越したものを感じる。
なんで日本でCD発売されなかったのかな。
このアルバム、Jazzのフォーマットでありながら、さりげなくホルンやチェロのようなクラシックの楽器をソロで使っているアレンジが、ジャズもクラシックも両方好きだったかつての吹奏楽小僧の琴線に触れたところはあったんだろう。
ちなみに、管(サックス、フルート、クラ)を一手に引き受けるのは、チャック・マンジョーネの盟友クリス・バダラ(ヴァダラ)。サックス良い音ですよ~。
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