インバル&都響2010秋、ブラームス
東京都交響楽団 プロムナードコンサート#341(サントリーホール)
一柳慧/インタースペース~弦楽オーケストラのための
モーツァルト/ピアノ協奏曲第27番(Pf:デヴィッド・グレイルザンマー)
ブラームス/交響曲第1番
指揮:エリアフ・インバル
(コンサートマスター:四方恭子)
インバル=都響の一連のコンサートが、この秋もまた始まった。
ブラームスがとにかくものすごい迫力だった。
弦がとにかく分厚い音で、普通の16型(1stVn16、Cb8)の編成には聞こえない。
音の立ち上がりや揃い方のクリアさの所以だろう。
なんということのないヴィオラ群のソリの音まで、凄い切れ味の良さで飛んでくる。
四方さんがコンマスのときの都響の弦は、ドイツのオーケストラみたいな匂いのする音で私は好きなんだけど、今日はさらに「迫力」がプラスされて、言うことなし。
木管は倍管。
インバルさんとしてはいつものことだけれど、この音量バランスだったら確かに、さもありなん、と思う。
それでも、オーボエ(広田)、フルート(寺本)、クラ(三界)の名手たちの音は綺麗に浮き上がって聞こえてくる。
ティンパニ(安藤)の叩き込むタイミングも、絶妙の一言に尽きる。
インバル=都響のライブは最近いくつもCD化されているけれど、今日も舞台上はかなり本格的なマイクセッティングだった。
これがCDとして製品化されたら、いったいどんな音になるのだろうか。
とにかく、いやあ、「ブラームス」を聴いたなあ、という聴後感のなか、終わった。
前半の記憶が薄くなってしまったが、一柳さんの曲は非常に手堅く書かれた印象を受けた。
2曲めのソリストは物凄く繊細な演奏をされる方で、これはこれで面白かった。
モーツァルトが始まって最初のうちは、ずいぶんちっちゃな音のピアニストだなあ、と思ったけれど、2楽章から先は本領を発揮していたようだった。
でもインバルのバックじゃない方が似合ったかもしれないとは思った。
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