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2010.04.12

フランスのピアニスト蘊蓄話

3年余りの仮店舗での営業を経て、この春に新築・竣工成ったヤマハ銀座店に、遅ればせながらやっと入ることができた。
ゴージャスですね~。全体に黒っぽい薄暗い内装は、ブランドショップみたいだ。「銀座」というイメージを第一に狙ったか?
エスカレータースペースを作ったせいか、店の中は以前より狭くなった気がした。

ご祝儀代わりに、というわけではないけれど、パスカル・ロジェが弾くフォーレのピアノ曲集のCD(Decca原盤)を買う。

Pascal Roge, Faure
ユニバーサル・クラシックス UCCD-50077

実はこのCD、昔持っていたけれど手放してしまっていた。
気に入らなかった訳ではないけれど、以前引っ越した際に同曲異演盤の整理を行なったとき、フォーレ初期の聴きやすい曲目ばかり並べたベスト盤ということで、仕分け対象(苦笑)と査定されてしまったのだ。
全集だとか、何かの全曲揃い、っていうのじゃない普通のアルバムというのは、ライブラリーとして考えた場合プライオリティが下がっちゃうんです、どうしても。
先日、久しぶりにパスカル・ロジェをコンサート会場で(しかも前から2列めで!)聴いて、いろいろ感心したり再発見したりということがあったんだけど、その時思い出したのがこのCDのことで、もう一度聴きたくなって買ってしまったという訳。
改めて聴くと、パスカル・ロジェという人の音の軽さと持って回ったところの無さがとても効果的で的確でステキだと思った。
もう手放すことはないと思う。

「軽さ」と「持って回ったところの無さ」って言うと、私なんぞはぱっと「フルモー」というサックス吹きの名前を思い浮かべてしまうんだけど、実際ある種のフランス人演奏家に共通する特徴だと思う。
ピアニストで言えば、ジャン=フィリップ・コラール。
若いところでミシェル・ダルベルト。上の世代で、ガブリエル・タッキーノ(プーランクのピアノ曲全集は宝だ)。
最近変なふうに持ち上げられちゃってるけど、エリック・ハイドシェック(エドシーク)。この人のフォーレの「夜想曲」の全曲録音は素晴らしい。

そういう人たちの対極に、いかにもプロフェッサーという雰囲気の渋~い演奏をすると認識されている方々がいるけれども(Eratoにフォーレの2種類のピアノ曲全集を録音したジャン・ドワイヤンとジャン・ユボー、ラヴェルの直弟子のヴラド・ペルルミュテルとか)、そういう人たちだって、ただ「渋い」だけかというと、そんなことはないと思う。
クリスチャン・イヴァルディも、「プロフェッサー」一味の方かと思っていたら、先日やはり久々に実演を聴いたらそんなことはなかった(パスカル・ロジェとかわりばんこに目の前でピアノを弾いていたけれど、目指すところはロジェもイヴァルディも何ら変わりないと思った)。
世間的には作曲家だと思われているジャン=ミシェル・ダマーズにも、ピアニストとしてフォーレの「舟歌」の実にチャーミングな全曲録音がある。
名教育者アンリエット・ピュイグ=ロジェは言うに及ばず(この人のドビュッシーとフォーレの録音については、昔書いたことがある)。

オチがつかなくなっちゃったけれど、要するに良いものは良いのですよ。

ちなみに私が今までいちばんよく聴いていたフォーレのピアノ曲のCDは、現在はRegisという他レーベルのライセンス再発売専門の版元から出ている、ポール・クロスリーの演奏のもの。
クロスリーって最近名前を聞かないけれど、パリで学んでメシアン・コンクールに入賞したイギリス人で、現代音楽を得意としていて、武満の録音とかもあったはず。
このフォーレはメリハリと切れ味という点で、この人がソニーに録音したラヴェルやドビュッシーの比じゃないと思う。
そういえばクロスリーは、グリュミオー(Vn)が弾いたフランクとフォーレのソナタの録音のピアニストとして、最初に世界的な知名度を得た人だった。

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コメント

フランス人の演奏者たしかに軽いといいますか、リラックスしてるというか、良い意味での脱力感だと思います。脱力してるけど高い集中力は維持している。スイッチのON,OFFみたい感じですかね。多少のキマグレがあるかな?J.Y.Thibaudet,M.Beroff,そして、P.L.Aimard。がいいですね。

追伸。SAXの事でお尋ねしたいのですが、Selmerの新製品,Jubilee試奏されました?

まいど興味深いコメント有難うございます。
直近の日記に書いたような事情で、ブログを覗いておりませんで遅くなりました。

ティボーデは評判いいですね。実演に接したことはないのですが、聴いてみたい人のひとりです。
ベロフの若い頃の録音(EMI)もまた、宝です。
一時期腕の調子を悪くして引退していて、カムバックしてからは、音楽が微妙に変わった感じがします。
エマールはベートーヴェンの協奏曲を聴いて腰抜かした記憶があります。「ピアニスト」という枠組みを超えた「化け物」だと思います!

私としたことが、アレクサンドル・タローを入れるのを忘れてました。てめえであれだけ推しておいて忘れてちゃいけませんね。

Jubileeは未だ手に取っていません。
そんなに変わりがないという評判も聞くところですが、近日中に確かめたいと思っています。

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