メンコン
明日(もう今日だけど)聴きに行くコンサートで、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲、通称メンコンを聴くことになっている。
実はこの曲、私は特定のCDやレコードで聴いたことは一度もないのだが、あまりにも有名な曲でテレビやFMで何度も耳にしているし、実際のコンサートでも数えきれないくらい聴いているので、1枚のCDを何十回も聴き込んだのと同じような覚え方をしている曲である。
と言いつつ、そういえば、少し前に買ったオーマンディのオリジナルジャケット・コレクションというソニーの10枚組CDボックスの中に、アイザック・スターン(Vn)のこの曲の1958年の録音が含まれていたのを思い出し、聴いてみることにした。
上がその、1959年初出時のオリジナルジャケット。カップリングはチャイコフスキー(所謂「メンチャイ」)。
ステレオ印が時代を感じさせる。
で、聴いてみた。
(我が家のステレオでメンコンが鳴るのは史上初めてである)
…!
…!!
びっくりですわ。スターン巧っ!
今まで聴いてたヴァイオリンはいったい何だったんだろうか。
バックのオケも何ですかこれは。どうすりゃこんな、一人でソロもオケも全部まとめて弾いているような付け方ができるんだ。
いやね、50年以上も前のこんな有名な録音、ワタシごときが今更びっくりするようなもんじゃない、ってことは重々承知していますよ。
でも、30年以上もクラシックを聴いてきた今になって、このスタンダード中のスタンダードみたいな録音にこんなふうに新鮮な驚きとともに接することができるというのは、ある意味とても幸せなことかもしれない、と思った次第。
初めて聴いた時にはあんなに感激したのに、今や聴き飽きてしまった、なんて曲や演奏はいっぱいあるからなあ。
明日居眠りせずに聴けるよう、もう寝ます。
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