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2010.01.27

日本の「心」…都響1月定期

TMSO, 100126東京都交響楽団 第693回定期演奏会《日本管弦楽の名曲とその源流シリーズ-10》(サントリーホール)

松平頼則/「ダンス・サクレとダンス・フィナル」より ダンス・サクレ(振鉾)
廣瀬量平/尺八と管弦楽のための協奏曲
三木稔/管弦楽のための「春秋の譜」
ドナルド・ウォマック/ After~尺八と二十絃箏のための協奏曲(日本初演)
 尺八:坂田誠山、箏:木村玲子
 指揮:小泉和裕

Aシリーズ(東京文化会館)は行けなかったため、今年初めての都響定期。
1月の都響は、恒例、日本と欧米を結ぶ現代音楽祭りである。

遅れて行ったので三木作品から聴いたのだが、休憩後最後に演奏されたドナルド・ウォマックの作品の素晴らしさに尽きた。
2001年のえひめ丸事故(宇和島水産高の実習船が、ハワイ沖で米軍の原潜に衝突されて沈没、9人が亡くなった)の追悼として書かれた音楽。初演は大友直人指揮のホノルル交響楽団だったそうだ。
亡くなった9人に因んだ打楽器の9回の衝撃的な最強奏に始まり、最弱音によるカデンツァからショスタコーヴィチばりの暴力的なアレグロまで、曲は様々な感情と精神の揺れ動きを経巡る。
「鎮魂」とか「訣れ」の感情をストレートに表出するスピリチュアルな作品であり、最後は、9回の衝撃音の遠い回想のなか、どこか遠くのほうで吹き渡る風のような、尺八ソロのかすかな響きで終わる。聞こえてくる響きは全然違うけれど、ドビュッシーの「ペレアスとメリザンド」の最終場面にも通じる深さがあって、ちょっと泣きそうな気分にさえなった。
近年、これほど感動的な現代作品には出逢ったことがあっただろうか。
邦楽器の使い方がまた、堂に入っていること!とてもアメリカ人の作曲家とは思えない。日本人の「心」を感じる。

作曲者臨席。
ウォマックさん、貴方がどういう素性の方なのか私はよく知らないけれど(プログラムにも書いてなかった)。
このような曲を書いてくれたことに、日本人として、心から感謝します。
と、そんな気分で終演。
遅れてでも行ってよかった。

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