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2009.11.13

ファゴットとバソンの見分け方

bassoon(バスーン、英語)という楽器には、この世界の大多数を占めるドイツ式の「ファゴット」のほかに、フランス式の「バソン」(正確には「バソン・フランセ」)という別の種類の楽器が存在する、ということは、なんとなくご存じの方もいらっしゃるかと思う。
そのへんの細かい話や、バソンという楽器がどのようなものかということについては、日本の随一といっていいプロのバソン奏者である小山清さんのサイトを参照していただくとして。

《追記:英語のbassoon(バスーン)、フランス語のbasson(バソン)、ドイツ語のFagott、イタリア語のfagotto(ファゴット)は、辞書に載るような「言葉の意味」としてはどれも同じものですが、ここでは便宜的に、「フランス式のシステムよる楽器」を「バソン」、それ以外の一般的な楽器(ドイツ式)を「ファゴット」と呼ぶことにしています。
日本語でわざわざ「バソン」と表記する場合には、そのような意味が含まれることが一般的かと思われます》

両者の音色はかなり異なり、しかもバソンの音色はフランス音楽の伝統的な演奏と分かちがたく結びついているため、フランス音楽はやはりバソンでなくちゃ!とこだわる人も多いけれど(かく言う私もそう)、近年ではフランスのオーケストラも国際化の波にさらされ、操作性に勝るファゴットを導入するオケも増えてきた。
私なぞはフランスのオーケストラの来日公演を聴く際には、このオケはバソンを使っているか、それともファゴットか?ということをまず観察する。

楽器の外見はずいぶん違いがあるので、オペラグラスで覗けばすぐに判る。

ファゴット
ファゴットのベル。
中程が少し膨れた(獲物を呑み込んだ蛇のような、といっては少々大袈裟)外見がポイント。

バソン
対してバソンのベル。
これは真っ直ぐ(ほんの僅か円錐形)。
全体にファゴットより細身で、キーの数も少ない。

ちなみに一昨日聞いたリヨンオペラは、ファゴット。
対してトゥールーズは、さすが、バソンだった。
トゥールーズのバソン軍団の、昔懐かしい感じの音色には感じ入りました。

パリ管はファゴット。
というか、パリ管こそが1970年代、フランスのオケに最初にファゴットを導入した「斬り込み隊」だったのである。
パリ管でも、シャルル・ミュンシュとセルジュ・ボドの指揮による設立初期の録音では、まだバソンの音がする。

フランス国立管は、最近見ていないが、少なくとも今世紀に入った頃まではバソンだった。
国立放送フィルは、バソン(2007年春の来日時に確認)。
パリ室内管は、ファゴット。
リヨン管弦楽団は、バソンとファゴットの混成部隊だという話を聞いていたが、2007年秋の来日時には全員がファゴットを吹いていた。
パリ・オペラ座はバソンだったが、首席奏者がほんの数年前にファゴットに転向、センセーションとなったそうだ。今は知らない。
ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団は、バソン。
ボルドー・アキテーヌ管(昨年の「熱狂の日」で聴いた)は、ファゴットだった様子。

こうして見ると、フランス本国でも「バソン」の立場は、かなり微妙なものになりつつありますね。
なんとか生き残ってほしいものだ。

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音楽随想」カテゴリの記事

コメント

トゥールーズはやはりバソンでしたか。
私は、武蔵野でチャイ5を聴いたのですが。
どうもファゴット(ほとんどファゴットです)にしては、音が違う・・・?
と思ってましたから。

これですっきりしましたw

では、また。

小山氏の主催する「バソンの会」で日本バソン軍団の演奏が聴けますよ。ちなみに私のバンドには、バソンとファゴットの両刀使いがおり、時折生の音色に触れることが出来ます。本人いわく「リードも運指も全く違うので別の楽器のよう・・・」私も「フレンチ・バソン」の存続に大いなるエールを送るものの一人です。

私もbassonの音色が好きですね。Les vents francaisのGilbert Audin。もうすぐ来日しますが、是非、コンサートに行きたいですね。F.LeleuxのHautboisも素晴らしいです。

>ベンゼンさま
残念ながらチャイコフスキー・プロは聴けませんでした。
もちろん、音色は楽器の違いだけでもないのですが(たとえば国立放送フィルのバソン軍団は比較的インターナショナルな音色だったと思います)、トゥールーズの音色はまさに昔懐かしい、という感じでした。

>Jさま
「バソンの会」は、むかし一度覗いたことがあります。小山さんはシンフォニエッタ静岡で何度かお目にかかっていますので、たぶん私の顔は覚えていてくださっているのではないかと。最近は余技でなくバソンを吹きこなす日本人のプロの方もだんだん増えてきましたね。

>anche doubleさま
オダン教授来日しますねー。
12月8日のオペラシティの公演には私も行く予定です。
チラシには堂々とバソンを構えた教授の写真が(^o^)

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