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2009.10.11

Master ISHIWATA you see

ToysSaxQ先日、某楽器店にてたまたま見つけたチラシ。
へーっ、石渡先生が吹くのか。松井さんもいるじゃない。
アプリコだったら、ウチのすぐ近所だ。
という訳で持ち帰って、友人と話題にする。

「…石渡センセの演奏が聴けるってのはすごいね」
「というか、ホントに楽器持って出てくるのかな?」
「そういえば、チラシには『演奏』とは一言も書いてないな」
「釣り竿持って現れたりして」(笑)
などと遠慮のない会話をしつつ迎えた、三連休2日め。
幸い他の予定はなくなり、天気も上々。行き慣れた蒲田へと向かう。

Toys Saxophone Quartet Regular Concert 「石渡悠史がやってくる ヤア!ヤア!ヤア!」(大田区民ホールアプリコ・小ホール)

ピエルネ/民謡風ロンドの主題による序奏と変奏
アルベニス/カディス(「スペイン組曲」より)
ミシェル・ルグラン・メドレー
*野村秀樹編/ What do you see? -石渡悠史先生&トイズ・サクソフォン・クァルテットに捧ぐ
*サン=サーンス/交響詩「死の舞踏」
 *スペシャルゲスト:石渡悠史(A.Sax、T.Sax、Cl)

聴いたことのないカルテットだったが、十数年前に音大(東京音大、国立音大、芸大)の学生同士で結成され、爾来地道な活動を続けてきたということのようだ。
前半は普通に、サクソフォン四重奏のコンサート。
ソプラノの方の、上すべり系MC(笑)にて、笑いを取りつつ場をつないでゆく。

後半、石渡悠史先生が登場。
石渡先生といえば、現代日本のクラシック・サクソフォン界の大御所中の大御所。日本サクソフォーン協会・現会長。
1938年1月生まれ(日本サクソフォーン協会会報第7号による)、東京芸大のサクソフォン専攻生第一号であり、国立音大教授(現在は名誉教授)、東京音大講師等を長く務め、数多くの門下生がいる。勿論、私の周りにもたくさんいるし、門下ではないけれど私も(光栄なことに)何度か習ったことがある。
以前に書いている気もするけれど、私の場合、生まれて初めて聴いたサクソフォン四重奏というのが、32年前(高校1年生)のちょうど今頃の季節、日比谷公園の小音楽堂で聴いたアカデミア・サクソフォン四重奏団(若き日の石渡先生がテナーを吹いていた)の野外コンサートだった。それがきっかけでサクソフォンアンサンブルにハマって、直接今日まで続いているんだから、まさに「恩人」です。
23-4年くらい前に初めてちゃんとお目にかかって以来(当時から貫祿があった)、見た目にしろ何にしろあんまり変わったという印象がない、不思議な「大人(たいじん)」だ。
MCの方も勿論門下生であり、喋りに前半にはなかった緊張が感じられる。

曲は、やはり石渡門下サクソフォニストの野村氏の筆による、石渡先生ソロ全面フィーチュアの大メドレー(曲名は石渡先生の下の名前の洒落)。
ボレロ、アルルの女、展覧会の絵といったオーケストラナンバー、テイク・ファイブやイン・ザ・ムードといったJazzのスタンダード、クラリネットに持ち替えてピエルネのカンツォネッタにムーンライト・セレナーデ(石渡先生のクラリネットは初めて聴いた)まで、よくまあここまで先生にやらせちゃったよ、という編曲。
滅多に聴くことのできないマスター・イシワタのサウンドを30年ぶん聴き尽くした、という印象だった。
「死の舞踏」は、石渡先生が普通にアルトで加わった五重奏。
とはいえ、要所要所のききどころを石渡先生パートに振った(最後の鶏の鳴き声とか)、スペシャルアレンジ。

ランパルがフルートを吹く格好と共通するような、上半身を落とした独特の脱力した姿勢から発せられるサウンドは、ざっぱーん!と目の前で大波が砕けるようなモノスゴイ音だ。
指のコントロールは怪しい場面も多々あったけれど、音楽の形と、なにより音程が乱れないのは信じがたい。
「音楽」のど真ん中を突き抜けて、向こう側に行っちゃった人だな、と思った。
今の学生さんとかには、この凄さというものは分かられ辛いかもしれない。マルセル・ミュールを聴いて、どこが良いのか分からない、と言う若い人が現実にいるように。
でもこれは間違いなく、細かな枝葉を辿ってついに一本の太い幹に到達した人の境地だと思う。

200席ほどのアプリコ小ホールは、ほぼ満席。
目立たない催しだったけれど、さすが、来るべき人はちゃんと来ていました、という客層だった。
最後は石渡先生、客席からお孫さん?にちっちゃな花束を貰って、場内大拍手。

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コメント

ぅわ懐かしい。
学生の頃何度か聴いたきりです。
今日だったんですね。残念;

そういえば今回は某所に出没予告を出してませんでした(^^;
直前まで予定が見えなかったもので。

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