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2009.08.23

ブラジル風バッハ全曲演奏会

Bachianas Brasileirasヴィラ=ロボス没後50年記念
《ブラジル風バッハ》全曲演奏会(東京オペラシティ・コンサートホール)

エイトル・ヴィラ=ロボス/ブラジル風バッハ
 第6番~フルートとファゴットのための
 第9番~無伴奏合唱のための
 第4番~ピアノ独奏のための
 第1番~8本のチェロのための
 第5番~ソプラノと8本のチェロのための
 第3番~ピアノとオーケストラのための
 第8番~オーケストラのための
 第2番~オーケストラのための
 第7番~オーケストラのための

 Sp:中嶋彰子
 Fl:斉藤和志
 Bn:黒木綾子
 Pf:白石光隆
 新国立劇場合唱団(合唱指揮:三澤洋史)
 東京フィルハーモニー交響楽団
 指揮:ロベルト・ミンチュク
 司会:加藤昌則
 Gt:益田正洋(ロビーコンサート)

ブラジル最大の作曲家、エイトル・ヴィラ=ロボス(1887-1959)の没後50年を記念し、その代表作「ブラジル風バッハ(Bachianas Brasileiras)」の連作9曲全部を、一日の演奏会でやってしまおうという大胆きわまりない企画。
2時開演で、すべて終わったら7時になろうとしていた長いコンサートを、楽しんできた。

いやはや、よぉやったよ、とまずは言いたい。
この演奏会を企画し、実現させた人を、私は心から賞賛し尊敬する。
こんな演奏会をやろう、と、口で言うのは簡単ですよ。でも実際に企画を立てて承認を取り、予算を確保し、演奏者の選定とリハーサルの設定と実施、本番当日に至る様々な裏方作業のことを考えたら、気が遠くなるどころの騒ぎではない。
編成だって見ての通りバラバラだし、ステマネさんは大変だっただろうなあ。
舞台転換の時間かせぎに舞台上でインタビューを受けていた指揮者ミンチュク氏(ブラジル出身、この催しのための初来日)も言っていたけれど、「間違いなく歴史上はじめての試み」。

でも結果は、大成功だったんじゃないでしょうか。
客入りも良かったし(1階の後ろに空席が目立ったけど、1階の前の方と2階から上はかなり満員な気分)、これだけ長い演奏会で休憩も3回もあったのに、途中で帰る人もほとんどいなかった。

編成の小さい曲から始まって、だんだん大きくなっていく並び。
後半(3番以降)は、オーケストラのための作品となる。
ミンチュク氏と東フィルのたいへんな「熱演」が印象的だった。
ホントに「熱い」、のである。温度が高くて密度も高く隅々まで充実した、熱帯の自然と風土そのもののようなサウンド。
8番や2番、7番のような、演奏される機会の少ない(たぶんどれも初めて弾いた曲だろうと思う)曲の、とてもそうは思えない堂に入った表現とスケールの大きさが、なんとも見事。東フィルというオーケストラの一番良い面が出ていたんじゃないか。
個人的に注目の「2番」のテナーサックスソロも、ホントに「リオの伊達男」って雰囲気の熱くおおらかな音で、good。
「3番」は実は昨年の11月に別のオーケストラ(勿論プロ)で稀少な実演を聴いているんだけど、その時とは比べ物にならないくらい良かった(11月の時は、特にオーケストラのほうがあまりにも「何も無い」演奏で感想の書きようがなく、日記は書いていない)。
ソリストの白石さん、4番のピアノソロ版ともども、やはり素晴らしい。
ソプラノの中島さんは、オレンジ色の生地にこの曲(ブラジル風バッハ第5番)のイメージで子供たちが描いたという絵をパッチワークした、とてもラテンな雰囲気の楽しいドレスで登場。曲が最も有名な「5番」だったこともあり、前半の盛り上がりを独り占めしていた。
「1番」はサクソフォン版で聴き慣れているけれど、ああ、やっぱりあのサクソフォン版の編曲って良く出来てるなあ、と実感。チェロの原曲版は実演では初めて聴いたけれど、なんだかサクソフォン版のほうが似合っているような気がした。…演奏のせいかもしれないが(パートを交替した「5番」は良くなったので)。

以上、この場に居合わせることができたことを誇らしく思えるような、たいへん素晴らしい演奏会だった。
ヴィラ=ロボスといえば、生誕100年ということで日本でもいくつかの記念コンサートが開かれたのが今から22年前ということになるけれど、その時に比べても日本でのヴィラ=ロボスに対する理解や解釈の深まりがずいぶん進んだことを実感する。
もしかしたら、最近の日本は気候が熱帯化してきたことで、こういう「暑い音楽」に対する理解が進んだということなのかしらん。

Mats Bergstrom

真ん中の大休憩のとき、ロビーコンサートということでギター独奏によるヴィラ=ロボスの「ブラジル民謡組曲」が1階ロビーにて演奏されたのだけれど、あの広い場所でPAも無しなもので、休憩時のロビーの暗騒音にかき消され、私のいた2階ロビーでは殆ど聞こえなかった。
家に帰ってから、Mats Bergströmという1961年スウェーデン生まれのギタリストのCDを持っていたことを思い出して、聴きながらPCに向かっている。
たまにはギターソロというのも良いものだ。
(元々は、Jörgen Pettersonというサクソフォン奏者の加わった「神秘的六重奏曲」が聴きたくて買ったCD)

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